貸倒損失(かしだおれそんしつ)

概要

貸倒損失とは、相手方の倒産などの理由により、売掛金や貸付金などの金銭債権が回収できなくなった場合の損失を意味する。

貸倒損失であるための要件

・会社更生法や民事再生法などの法律の規定により、債権の全部または一部が切り捨てられて生じた貸倒損失
・債権者集会の協議など債権者間の合意に基づいて債権が切り捨てられていること
・債権者が長期間にわたって債務超過の状態が続いており、書面により債務免除を通知していること
・翌々年度に提供されるサービスの前払費用であるもの。

貸倒損失の分類

法的に債権が消滅した場合に計上される貸倒損失と、回収不能な債権がある場合に計上される貸倒損失とに分類できる。

貸倒損失の具体例

法的に債権が消滅した場合に計上される貸倒損失
・取引先の企業が裁判所に会社更生の手続きを申請し、裁判所が当社の売掛金の一部を免除する決定をした

回収不能な債権がある場合に計上される貸倒損失
・資金を貸し付けていた企業の経営状態が悪化し、回収することが困難なため、書面で貸付金を放棄する旨を通告した
・取引先の会社が倒産したため、売掛金の回収が事実上不可能になった

貸倒損失の仕分け例

取引先への売掛金50万円について、会社更生法の規定に基づき、その50%が切り捨てられることになった。そのため、売掛金のうち20万円を当期の貸倒損失として計上する。なお、前期末にこの売掛金について貸倒引当金5万円を積み立てていたため、この貸倒引当金を取り崩す処理も行なう。

具体例の概要

会社更生法などの法律により、裁判所から債権放棄を求められた債権については、当期の損失として貸倒損失勘定を用いて処理する。

借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失290,000売掛金

200,000
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金50,000売掛金50,000

貸倒損失の注意点

貸倒損失として認められるためには、裁判所の決定や債権者集会による協議など、債権が回収できなくなったことを客観的に証明できる事実が必要となる。債務者に支払い能力があるのに、債権を免除した場合には、貸倒損失とは認められず、債務者に対する贈与として課税対象となる点に注意が必要である。これは取引先の企業だけでなく、会社の役員に貸しつけた債権についても同じである。

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