【連載】第三回 スキャナ保存で検討するべき2つの業務プロセス

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過去の連載

第一回は概要
電子帳簿保存法がどのように成立し、どのような変遷を経て今のような法になったのかについてご紹介しています。

第二回は移行への前準備
電子帳簿保存への移行に必須な2つの要件について解説し、我々BearTailにできることもご紹介しました。


第三回となった今回は具体的な業務プロセス2つをご紹介します。
それぞれに特徴があり、自社の現状に合わせて検討する必要があるため、必須のチェック項目です。

どのような情報システムにするか

電子帳簿保存は、実際には情報システムの力を借りて、従来紙で保存していた情報を電子化情報としてコンピュータの中に保存するわけですから、どういう情報システムにするかは一つの課題となります。


国税関係書類の保存プロセスの考え方

プロセスの考え方


情報システムを構築する際、業務に関連したシステムの構築では、検討の際に、業務プロセスを検討し、どの業務をシステム化し、どの業務を人間系で処理するかを検討することが重要です。このため業務プロセスの検討が3割になると考えます。

電子化の2つのやり方

電子帳簿保存、スキャナ保存を行う業務プロセス、これについては大きく分けて2つの考え方があると思います。
仮にA方式・B方式、と名付けましょう。

A方式

従来の紙で保存していた書類などを、今までの業務のままで、最後に撮影、スキャンをして電子化情報として保存を行う。

B方式

会計に関連する業務プロセスの中で、紙の書類を電子化(スキャン)し、電子化情報として保存する。

それぞれの方法は企業の体制、現状などに合わせて選択されることが良いと考えていますし、それぞれに長所と短所があります。

A方式の長所・短所

A方式は、会計に関わる業務プロセスはそのままで、すべての処理が終わり従来であれば紙の書類などをファイル保存する代わりに、撮影、スキャンを行い電子化情報として保存するものです。


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短所

・管理部の作業が増加する

業務プロセスの最後で電子化を纏めて行うため、従来は無かったスキャニングと保存のプロセスを設置する事が必要です。これに伴い管理部門としては 電子化と保存の業務が新たに必要となり、電子化する以前に比較して作業リソースが増加すると考えられます。

長所

・導入がしやすい

会計に関連する購買、経費管理のプロセスは従来通りで変更の必要がほとんど無いと考えられます。この為、一般の従業員は今まで通りに紙で処理を行いますので、特に教育なども必要ありません
またIT投資は保存のためのサーバ環境と、保存の際に求められる業務要件への対応(タイムスタンプ、履歴管理)、また、スキャン等を行うためのスキャナと検索情報入力のための端末のみとなります。



ROIの視点で考えた場合、電子化に対する対投資効果としては保存スペースの削減保管費用の削減と言った限定的なものと考えられます。

B方式の長所・短所

B方式の場合は、従業員を含めて会計に関連する購買、経費等業務プロセスを大幅に見直し、業務の途中でスマートフォン、またスキャナ等を利用して紙の書類を電子化情報に変換する方式です。


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短所

・大きな改革が必要

単に電子保存導入だけではなくて、これまでの経理管理、購買管理等のお金に関わる事務処理のプロセスを見直しすると同時に、スマートフォン等の入力に必要となる機器を従業員に持たせるなどの改革が必要となります。

長所

・大きなコスト削減効果

従来の紙をベースとした事務処理のプロセスに代わって、電子保存により適したプロセスとなることで、業務プロセス全体で大きな事務負担の軽減効果を期待できる等、コスト削減効果が想定されます。

・外出先での事務処理が可能

スマートフォン等を業務遂行の道具として利用する事で、オフィス外での事務処理、業務処理の可能となり、精算業務だけのためにオフィスに戻る必要が無い等、より効率的な働き方の実現に繋がる可能性があります。

・本来の業務効率向上

事象が発生した時点での処理がなされるため、領収書の紛失などのトラブル防止、領収書の貼り付け、整理などの処理に関する従業員の業務が削減され、本来業務に対する業務効率の向上などの波及効果も期待できると考えられます。

・新たな業務プロセスは不要

A方式では必要とされた文書の保存、スキャナ保存等のための管理部門での新たな業務プロセスが必要ありません。


これらのシステムそれぞれの長短と、同時に企業、組織の現在の業務プロセス、また関連する経理、購買などの業務プロセスのとの整合性などを検討した上で採用すべき電子帳簿保存の業務プロセスを検討し、関係各部署での合意を得た上でシステム仕様を決定する事が重要だと考えています。

まとめ

  • A方式は導入が比較的楽であるが、効果は限定的
  • B方式は大きな改革が必要となるが、様々な効果が見込める
  • この2つは一長一短であり、現状のプロセスなどを検討してから採用するべき

  • 業務プロセス化の検討が終わり、システム化検討が終わりました。
    次は実際に導入するシステムの検討に進めると思います。具体的にはタイムスタンプやスキャンを行う機械についてです。これについては次の回でご紹介します。

    導入システムの検討についてはコチラ

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