【連載】第六回 電子帳簿保存(スキャナ保存)への移行承認の申請

Pocket

過去の連載

第一回は概要
電子帳簿保存法の成立と変遷について

第二回は導入へのプロセス第一歩
移行に必須な2つの要件について

第三回はシステム化検討
業務プロセス2パターンとそれぞれの長所短所

第四回は導入システムの検討
タイムスタンプとスキャニング装置など利用機器の要件について

第五回はスキャナ保存の5要件
実現する必要のある機能要件5つについて


今回第六回は移行の最終ステップ。提出しなければならない書類の書き方についてご紹介します。

どうやって申請する?

法人が国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存、もしくは電磁的記録への移行については管轄する税務当局に承認の申請をすることが求められています。
承認申請に利用する承認申請書は、国税庁のホームページからダウンロードすることが可能です。

国税庁HP

さあ、この申請書を提出するまでのステップをもう一度おさらいしつつ見ていきましょう!

申請書の作成まで

国税関係書類の電磁的記録による保存においては、電磁的記録の保存スキャナ保存の2種類の保存方法があります。

電磁的記録保存というのは主として、自社がコンピュータで作成した書類などをそのまま電磁的記録として保存する場合に利用します。
スキャナ保存については、紙として受領した国税関係書類を電磁的記録として保存するためにスキャナでスキャンして電磁的記録に変換して保存する場合に適用します。
(ちなみに第三回の2パターンはこのスキャナ保存のどのプロセスで電磁記録化するかの違いです。)

そのためまずは自社においてどのような書類を電磁的記録として保存するかを検討する必要があります。

国税関係書類というのは下記の書類が含まれます。


%e7%ac%ac6%e5%9b%9e

電子帳簿保存の対象となる国税関係書類

これらの国税関係書類の中で、電子帳簿保存の対象となる書類を決定し、同時にその書類の状況(受領した書類か?紙の書類か?コンピュータで作成した書類か?)等を考慮して対象書類と、保存方法を決定することが必要です。


対象書類と保存方法を決定し、次は必要となるハードウェアについて確定します。

ハードウェアについては第四回でご説明したように、電子帳簿保存法の求める仕様を満足する機器を選択し、またスキャナとして利用するスマートフォン等の機器をどうするのかを決める必要があります。その他これまでの回でご説明したいろいろな規程、社内体制等も確定しましょう。

これらの準備が整いようやく次に国税庁に提出する申請書の作成になります!

申請書の書き方

申請書は国税庁のホームページに申請書と併せて記載例が掲示されていますので記入については、この記載例を参考にしてください。
今から申請する場合は「平成28年9月30日以後に提出する申請書」を提出することになりますのでお間違えの無いよう!

ここではBearTailの提供するDr.経費精算タイムスタンプ版を利用する際に必要となる記載についてご参考用に説明します。
画像をクリックすると国税庁の記入例がpdfとしてダウンロード・拡大できるので参考にされる場合はクリックしてみてください。


1ページ目に承認を受けようとする国税関係書類の種類について申告する欄があります。

%e8%a8%98%e5%85%a5%e4%be%8b1

ここでは、社内で決めた電子帳簿保存対象とする書類について明記しますがそのうえで保存場所については、納税地と同じ住所を記載してください。ここでの保存場所は、実際に保存しているサーバ等の物理的な保存場所ではなく、保存された情報を検索、閲覧、出力できる場所と言う解釈となります。

入力については、スマートフォンで受領者本人がすぐに読取しますので、受領者等による読取は「ある」チェックを頂き、「速やか」にチェックを頂けます。この「速やか」は1週間以内に登録する場合チェック可能です。
もし受領者本人が事情により期限内での読取ができない場合はバックアップとして第三者による業務サイクルによる読取がありますので、この場合は業務にチェックをしていただきます。
月末などに毎月の請求関係をまとめて登録する場合は業務にチェックです。



%e8%a8%98%e5%85%a5%e4%be%8b2

2ページ目について、ここは自社運用か業務委託かによってチェック項目が変わってきます。
Dr.経費精算タイムスタンプ版を利用されている場合については電子計算機の概要において、システムとしてはBearTailのサービスに委託する事になりますので、区分はコンピュータ、運用形態は委託を選択して委託先としてBearTailの住所を設置場所に記載いただくことになります。メーカー名、機種名などの記載は不要となります。

スマートフォンやデジタルカメラを利用する場合は「スキャナ」をチェックの上、()内にスマートフォンまたはデジタルカメラと記載。運用形態は自己、にチェックをしてください。
もしも、主要なものを記載している場合は、4ページ目の「7 その他参考となる事項」欄にその旨を記載する必要があります。


3ページ目でタイムスタンプの付与についての記入欄があります。

%e8%a8%98%e5%85%a5%e4%be%8b3

(2)-1はDr.経費精算タイムスタンプ版ではセイコーソリューションズ(株)のサービスを利用することになりますので、この事業者名を記入します。タイムスタンプの種類についてはすべてチェックいただきます。

(2)-2は受領者が読取することがありますので、受領等後のところチェックをして頂きます。

バックアップの際にはスキャナ読み取りがありますので、(3)においては解像度及び書類の大きさの情報は保持していますので、選択してください。

(4)の電子計算機処理システムでは、履歴の管理機能は提供されていますので履歴に関する項目はチェックをしてください。またDr.経費精算タイムスタンプ版の場合システムは市販されているサービスになりますので、市販を選択いただき、メーカー名は(株)BearTailで商品名はDr.経費精算タイムスタンプ版となります。

Dr.経費精算タイムスタンプ版以外のサービスを運用する場合も、記載例に従って記載する流れは同様になります。自社開発も同様です。その際はチェック項目を満たしていることが条件となります。


最後に4ページ目となりますがここも記載例に従ってチェックをつけていくこととなります。

%e8%a8%98%e5%85%a5%e4%be%8b4

(9)については運用によってチェック項目が異なるので注意が必要です。

イ 自己が開発したプログラムを使用する場合(委託開発したプログラムを含む。)
…①、②、③、④
ロ 電子計算機処理を他の者に委託する場合
…①、②、④
ハ 市販ソフトを使用する場合
…③、④

Dr.経費精算タイムスタンプ版の場合はなので③、④の作成が必要となります。
この書類上ではチェックをするだけですが、添付が必要なので必要書類は作成しなくてはなりません。

最後に添付書類という項目があります。
Dr.経費精算タイムスタンプ版の場合市販のサービスを利用していますのでシステム概要書は不要ですが、事務手続き概要と適正事務処理要件を定めた規程の添付が求められています。
これが今回のご説明の最初にご説明した社内の統制のためのルール作りとそのルールを文書化することが求められている理由です。


最後に

長いことお疲れ様でした!これらのチェック項目、添付書類の作成を経て初めて電子帳簿保存申請が完了となります。
過去第一回から第六回まで様々な観点から電子帳簿を見てきましたが、これで導入です。あとは社内教育、システム設定をして運用です。

第三回でも取り上げましたがそんな面倒なら電子保存なんてやらない
そう思われる方もいらっしゃると思います。ですが、導入後のメリットが大きいこともまた事実です。
自社はいま経費精算にどのぐらいの時間をかけているかもしスキャナ保存を導入した場合はその時間をどの程度減らすことが可能なのか、一度そういったものを検討してみてはいかがでしょうか?

BearTailではSKJ総合税理士事務所と連携して、これらのルール作り、申請作業などに対するコンサルティングサービスも提供していますので、是非ご利用ください。



次回、最終回では実際の運用開始までに必要となる社内教育、システム設定についてご紹介します。

第七回 導入と従業員への教育編はコチラ(12/8公開予定)




Dr.経費精算の導入を相談する

Dr.経費精算を今すぐ無料で試す




Pocket

経費精算テンプレート | Dr.経費精算