日本石油輸送(JOT)グループは、日本の産業と人々の暮らしを支えるさまざまな物資を半世紀以上にわたって運び続けています。時代とともに変化する社会や生活、そして、人々の価値観の本質を見つめながら、さまざまなニーズにお応えし、お客様から信頼され、お客様から選ばれる物流企業グループを目指しています。
— 請求書受領システムを検討したきっかけを教えてください
経理業務のシステム化については、会計パッケージの導入はしていたものの、請求書管理や仕訳入力の機能に関して改善すべき点がありました。
システムの改善検討を進めていたところ、電子帳簿保存法が改正され、当社グループでも対応を迫られました。
電子帳簿保存法への対応をきっかけに、改善点として挙がっていた請求書のペーパーレス化に重点を置いて、請求書受領システムの検討が始まりました。
— 請求書の担当者が行っていた請求書の受領・計上業務について教えてください
担当者が紙で請求書を受領後、内容を確認し自社開発の入力支援ツールに伝票を入力します。その後CSVを出力し、会計システムに取り込んでいました。この工程はかなり煩雑で、解決したい課題の一つでした。
また、請求書は紙の状態で経理部に提出するルールでした。伝票番号を記入した台紙を作り、そこに原本をホッチキスで止めます。電子で届いた請求書も印刷して台紙にホッチキス止めをする必要がありました。各部で台紙作成や請求書印刷の手間があり、これらの作業をなくすことができればかなり効率化すると考えていました。
— 経理部で行っていた請求書原本管理業務について教えてください。
締日付近には台紙に貼られた請求書が大量に経理部に提出され、伝票番号順に並び替えてファイリングし、キャビネットに保管していました。さらに、提出が遅れた請求書はファイルに番号通りに差し込む手間も発生していたため、請求書原本管理業務に月20時間以上も費やしていました。
1年もあればキャビネットは満タン。段ボール10箱以上にもなりましたので、保管場所にも困っていました。
このような状況下では請求書処理に時間が取られてしまい、他の重要な業務に使える時間が圧迫され残業の発生要因にもなっていました。
— 『TOKIUMインボイス』の決め手となった要因を教えてください
『TOKIUMインボイス』を導入した決め手は2つありました。
1つ目は「形式を問わず請求書を受取から保管まで代行してくれること」
2つ目は「入力インターフェースや仕訳機能の使い勝手がよかったこと」です。
『TOKIUMインボイス』のサービスでは請求書の受取から保管まで代行してくれる特長があります。TOKIUMで請求書をスキャン・データ化してくれるので、当社グループではその作業が不要となります。当社グループは全て紙に印刷していましたので、経理部に提出された請求書がもともと電子であったかどうか判断するのが困難でした。紙や電子など請求書の形式によらず、電子帳簿保存法の要件を遵守し、完全にペーパーレス化を目指すのであれば代行受領が良いと判断しました。
また、他社製品と比較して、『TOKIUMインボイス』は入力画面の視認性が高いと感じました。さらに、仕訳機能も出力できる項目の粒度が高く、当社グループの要望とマッチしました。
— TOKIUMの導入サポートについてご感想を教えてください
TOKIUMには手厚い導入サポートがあり、安心して導入を進められました。
運用準備を進めていく中で専属のサポートメンバーが付き、わかりやすく運用の設計・提案をしてくれました。仕様のアップデートや機能の要望等も含めて当社の声も聞いてくれました。
また、導入サポートの一つに取引先様への送付先変更連絡がありました。TOKIUMの担当者が取引先様へハガキを送付してくれるというサポートです。当社グループでは1,000件近くの取引先様への変更依頼が必要でしたが、スムーズにTOKIUMへ請求書の送付先を変更することができました。そのため、取引先様の大多数をすぐにTOKIUMの運用にのせることができました。
— TOKIUMのスキャンセンター見学はいかがでしたか?
請求書のデータ化を行っている現場では動線等がしっかりしており、きちんと管理されていたので、支払請求書の原本を預ける上で安心感を得ることができました。
— 『TOKIUMインボイス』導入で請求書処理業務はどのように変わりましたか?
『TOKIUMインボイス』で請求書を受取から保管まで一元管理することで、担当者はシステムにアップロードされた請求書を確認、明細の作成、電子承認に回すだけで済みます。
また、システム上で一元管理することで、現場で管理されていた請求書が可視化されます。それによって、請求書の担当者と意思疎通が取りやすくなり、確認作業が効率化されました。
経理部では、台紙に貼り付けた請求書原本の確認、それをファイリング・保管していた作業がなくなりました。最終承認をした仕訳データを会計システムに連携するだけで済むようになりました。
— 対外的に現れた効果について教えてください
監査時にシステム内で請求書の確認や処理の履歴を追うことができるので、会計監査人からも評価されています。
— 今後、目指したい経理部像を教えてください
グループ各社、各部門の声を拾い上げ、小さな改善を積み重ねられる経理部を目指していきたいと思っています。
導入後、実際に経理部の請求書管理に費やす時間が減ったことでゆとりが生まれ、他部署とのコミュニケーションが円滑になりました。
これからも効率的で働きやすい経理環境の整備を行っていきたいと思います。
【取材日:2022年12月22日】