— 貴社の事業内容を教えてください
酒類食料品の卸売業を行っています。創業は明治6年で、当初は東京日本橋付近で醤油などの調味料の販売を行っていました。昭和16年の会社設立後、酒類の販売も行うようになりました。近年は、酒類の販売が中心となっており、取引先様の要望に合った商品提案や販売促進提案なども行っております。また、商品知識が豊富なスタッフとデザイナースタッフによる、当社独自の商品開発も行っております。
— 以前の請求書業務では、どのようなことに課題を感じていましたか
当社ではTOKIUMインボイスを導入する以前は、毎月1,000枚以上の請求書を受け取っていました。郵便物として請求書が送られてきたり、発送したりといった業務が多く存在していました。
特に、取引先企業の請求書を開封して分類する作業が大変でした。当社では請求書や伝票が、一度総務部へ送られ、部署ごとに請求書を振り分けています。仕分けられた請求書が各部署の担当者の手元に届いてから、やっと内容が確認できるという運用でした。特に月初は郵便物が何百通と届くので、各部署への仕分けが手間となっており、このような紙の請求書が多い状況を何とかしたいと考えていました。
また、紙の請求書と仕入管理システムの突合作業が大変でした。例えば、メーカー様から送られてくる請求書に記載されている商品カテゴリーと、当社で分類しているカテゴリーが異なる場合があります。その場合、当社の仕入管理システムから出力されるデータと請求書を何度も紙をめくって突き合わせて確認しなければならず、負担に感じていました。
紙の請求書を保存するためのファイリング作業も負担に感じていました。社内から問い合わせがあった際にスムーズに対応するため、請求書を社内で6か月分ほど保管していました。その後、倉庫に移動させます。伝票や請求書をファイルから外して段ボールに入れて、年月がわかるように保管していましたが、この整理整頓に時間がかかっていました。また、あとで請求書を確認したいときにファイルや倉庫から探す手間が生じていました。保管の過程で請求書を誤ってファイリングしてしまったりしていると、見つけ出すことは非常に困難でした。
普通郵便の場合、23区内から発送された請求書であっても届くまで3、4日かかることがあります。そのため、請求書が届いてからすぐ支払い期日が来てしまうこともあり、その際は頑張って何とか支払いを間に合わせていました。
— 請求書受領システム導入の検討を始めたきっかけについて教えてください
コロナ禍でリモートワークができる体制にするだけでなく、世の中の流れに遅れないようにするために会社の中で業務改善のプロジェクトが進行していました。その中で経理も業務を見直すこととなりました。
— TOKIUMインボイス導入の決め手について教えてください
システムを導入するにあたって、グループ会社も同じシステムを使いたいと考えていました。TOKIUMインボイスではグループ会社の分もまとめて契約することができ、一つの契約で環境をシェアできるところが非常に魅力的だと感じました。
— 導入サポートでよかった点があれば教えてください
会計システムとの連携において、今までの運用方法と変わらないよう、当社の仕様に合わせた提案をしてもらえたところがとてもありがたかったです。取引先様への連絡もTOKIUMが代行してくれたので、導入自体はスムーズに進みました。
— TOKIUMインボイス導入後の効果について教えてください
紙の量が減少しました。以前は総務が請求書を台車で経理まで運んできていましたが、今は手で持てるぐらいの量に減りました。将来的には人が運ぶ手間すら無くなるように、頑張りたいと思います。
請求書のファイリング、保管に費やしていた時間が、TOKIUMインボイスを導入したことで約30~40時間減りました。経理全体の作業は、概算で約150時間短縮しました。仕分けやチェックの作業も加味すると、社員ひとり分ぐらいの時間を削減することができました。
ほかにも、請求書を探す手間が改善されました。以前は倉庫に保管されている過去の請求書を探すためにすごく時間がかかっていましたが、TOKIUMインボイスを導入してからはクラウド上で検索できるためとても楽です。TOKIUMインボイスで管理していない請求書に関する問い合わせを受けた際には、探す手間がかかるためがっかりします(笑)。他の経理部の社員からは、TOKIUMインボイスで管理する請求書を増やしたいという声があがっています。
— どのような経理部像を目指したいですか
今までは担当者が自分の仕事をしっかり進めればいいという雰囲気でした。しかし、コロナ禍を機に、担当者が休むことや人事異動などがあっても業務がスムーズに進められるように、属人化をなくして一つの仕事を複数の人ができるようになることが会社の一つの目標になりました。今後も、日々の作業を改善し、会計業務の効率化を追求したいと考えています。
【取材日:2023年6月22日】