社名
柏市役所
業種
教育
従業員数
2,737名
設立
1954年(昭和29年)9月1日 市制施行
ご利用中のサービス
TOKIUMインボイス
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市内52校の食材費の請求書処理をわずか2名で実現! 年間で1,000時間以上の工数を削減
高精度なデータ化 手書き書類への対応 柔軟なワークフロー
市内52校の食材費の請求書処理をわずか2名で実現! 年間で1,000時間以上の工数を削減
高精度なデータ化 手書き書類への対応 柔軟なワークフロー
社名
柏市役所
業種
教育
従業員数
2,737名
設立
1954年(昭和29年)9月1日 市制施行
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TOKIUMインボイス
お話を伺った方
教育総務部 学校給食課 小泉 徹様、吉田 皐輔様
目的
  • 学校給食費の公会計化に伴う、効率的な請求書処理プロセスの構築
課題
  • 市内の小中学校52校分の給食費に関する請求書処理をわずか2名で行う必要があった
  • 月初の限られた時間で600件以上の請求書を処理しなければならなかった
効果
  • 月間100時間以上かかると想定されていた請求書処理の工数が50分の1に。
  • 年間で1000時間以上の業務時間を削減
  • 仕入れ先や学校側にも負担をかけず、市全体の業務効率化を実現
 

― 柏市役所について教えてください。

柏市役所は、1954年の市制施行以来、多岐にわたる分野で市民の日々の生活を支える業務を担ってまいりました。学校給食課では,市立小中学校の児童・生徒に対し,安全・安心なおいしい給食を提供するために業務に取り組んでいます。

■給食費の公会計化に伴って大きな課題に直面

― TOKIUM導入前に感じられていた課題について教えてください。

これまで柏市では、各学校で給食費の徴収・管理を行う「私会計制」で学校給食を運営していましたが、教職員の負担軽減のため2025年4月から学校給食費を自治体が徴収・管理する「公会計制」が導入されることになりました。それに伴い、これまで各学校で行っていた給食に使用する食材費の請求書処理から支払いまでを学校給食課で担当することになりました。

市内には給食を提供している小中学校が全部で52校あり、今まで各学校で個別に行っていた業務がすべて学校給食課に集約された結果、大きな課題に直面することになりました。

人手、時間など様々な制約を乗り越える必要が

最大の課題は、限られた人数で52校分の請求書を処理しなくてはならない点でした。これまでは各学校の担当者が請求書の処理から支払いまで行っていましたが、公会計化後は、学校給食課のわずか2名だけで全ての食材費の請求を処理する必要に迫られました。市役所では簡単に人員を増やすことができないため、膨大な請求書を効率的にこなせる業務プロセスを早急に構築することが急務でした。

次に、「時間的な制約」も大きな問題でした。市の財務規則により、支払い期限の約2週間前には会計課に支払い依頼を出す必要があるため、学校給食課が請求書を受け取ってから処理を完了させるまでの期間は実質10日程度しかありませんでした。さらに、学校と市役所との定期郵便は週に2回しかないので、もしここに間に合わなかった場合は請求書の到着が遅れてしまうので、より短い時間で処理を行わなければなりませんでした。

学校給食の食材を提供する仕入れ先は40社あり、メニューや状況に応じて、各学校は毎月平均して15社から仕入れを行っています。そのため、月に600枚以上の請求書が学校給食課に届くと予想されていました。1件当たり10分程度で処理したとしても、合計で100時間以上の時間がかかります。限られた時間と人員で処理することは、何らかのシステムを導入しなければ「業務がパンクするだろう」という強い危機感がありました。

■仕入れ先や学校に負担のない業務プロセスを実現できる点が決め手に

― 「TOKIUMインボイス」を選定した決め手を教えてください。

今回のシステム導入で私たちが大切にしていたのは、自分たちの業務を効率化しつつも、仕入れ先や学校側に負担をかけない業務プロセスを構築することでした。様々なシステムを比較検討した結果、私たちの理想に近い業務プロセスを実現できる「TOKIUMインボイス」を導入することに決定しました。

大きな決め手となったのは以下の3点です。

1つ目は、手書きの請求書でもデータ化が行えることです。小規模な業者や個人事業主の中にはパソコンの扱いに慣れていない方やパソコンをお持ちでない方もいらっしゃいます。そうした方々は手書きで請求書を発行するしかないため、手書きの請求書を正確に読み取れるかどうかが必須条件でした。

2つ目は、オペレーターによるチェックがある点です。AI-OCRのみのシステムでは読み取り精度に不安がありましたが、TOKIUMはAI-OCRと専任オペレーターによる確認を組み合わせることで、高いデータ入力精度を実現されていました。これにより、私たち自身でチェックする手間が大幅に削減されると判断しました。実際に導入後、手書きの請求書も完璧に読み込まれており、その精度には驚いています。

最後に、郵送での請求書受領に対応している点も重要な決め手でした。他社のサービスではPDFのみの受付となっているものもありましたが、仕入れ先の多様性を考慮すると、郵送での対応は不可欠でした。

■やりたいことに寄り添ったサポートで、導入を効率化

―  TOKIUMの導入サポートに対する感想を教えていただけますか。

今回の導入サポートでは、TOKIUMの担当者の方には、私たちの要望に丁寧かつ柔軟にご対応いただきました。特に印象的だったのは、取引先マスタの作成工数を大幅に削減してくれたことです。

当初は、各学校の担当者が請求書を確認し、自ら申請を上げるフローを想定していました。この場合、各学校と各仕入先を紐づけるためのマスタを作成する必要があります。学校に食材を提供する仕入れ先は40社あり、各学校はメニューや状況に応じて業者を使い分けています。どの業者からも仕入れが発生する可能性があるため、52校の学校と40社の仕入先を結びつける必要があり、結果として2,000個以上のマスタを作成しなければいけませんでした。わずか2名で導入を進めていたので、これはかなりの負担でした。

そこで、取引先マスタの作成工数を最小限に抑えながら、学校側が請求書を確認できる申請フローをTOKIUMの担当者さんが提案してくれました。具体的には、学校給食課が各仕入れ先から届いた請求書の支払い申請を行い、各学校を承認者として添付された請求書の確認をしてもらうというフローです。この申請フローの場合、学校給食課と各仕入れ先を紐づけするだけで済むので、作成するマスタの数も40個に抑えられ、限られた人数でも対応できると感じました。

その他にも、1つの請求書を複数の予算科目に分ける必要がある場合には「ラベル機能」を活用することで仕訳を効率化する方法を教えていただき、それにより複雑な仕訳作業を効率化できました。また、市独自の会計システムとの連携を円滑にするための専用フォーマットの開発も行っていただきました。

— TOKIUMのスムーズな導入のため、柏市役所様で取り組んだことがあれば教えてください。

まず、請求書の様式を統一することから着手しました。もちろん手書きの請求書を作成する場合にも使いやすいフォーマットとしています。

次に、学校職員と仕入れ先それぞれに対して説明会を繰り返し開催しました。
特に仕入れ先の方々へは、手厚いサポートを心がけました。ITスキルに不安がある方には、少人数制の研修会を複数回実施し、手書きでの記入方法やシステムの使い方などを丁寧に指導しました。新しい方法に戸惑う方がいれば、個別に支援を行い、システムが円滑に導入されるよう細やかに進めていきました。

こうした取り組みの結果、仕入れ先や学校側からの反発はほとんどありませんでした。さらに、請求の方法が変更されたにもかかわらず、届いた請求書のミスが驚くほど少なかったことには、私たち自身も驚いています。

■年間で1200時間の工数を削減、請求書処理業務が大幅に効率化

— 「TOKIUMインボイス」の導入効果について教えていただけますか。

まず、特筆すべきは、請求書処理が圧倒的に効率化されたことです。月間約100時間かかると見られていた請求書処理が、50分の1にあたる約2時間で完結できるようになりました。この大幅な時間短縮により、当初2名で業務を行う予定でしたが、1名で全ての処理を完結できるようになり、もう1名の担当職員は他の業務に集中できるようになりました。

また、月に600件以上発生する請求書も、わずか2営業日程度で処理が完了するようになりました。そのため、市の財務規則による時間的な制約がある中でも、余裕をもって業務を行えるようになっています。

— 定性面についてはいかがでしょうか。

私たちが目標としていた、仕入れ先や学校側に負担をかけることなく業務改革を実現できた点は、定性面における最も大きな効果です。

学校側はシステム導入後も、これまで通りの紙での確認作業と大きく変わらずにWeb上で内容を確認できるため、新しい作業を覚えるストレスがほとんどなかったと聞いています。むしろ、支払い業務がなくなった分、学校側の業務は効率化されたと言えるでしょう。

さらに、手書きの請求書がデータ化されることや、あらゆる形式の請求書受け取りに対応してくれるため、仕入れ先の皆さんの負担も一切発生していません。

今やTOKIUMインボイスなしでは、柏市の学校給食は成り立たないとさえ思っています。

■データを資産として活用し、よりよい学校給食の運営を目指す

— 今後どのような学校給食の運営を目指していますか。展望をお聞かせください。

将来的には、システムで収集したデータを活用し、より高度な財務分析と戦略的な提案を行える部門を目指したいと考えています。
具体的には、各学校の給食費収支データをリアルタイムで分析し、学校ごとの年間平均単価の推移や予算の消化状況を可視化することで、財政の適正な執行をサポートしたいです。これが実現すれば、年度末に予算を使い切ってしまったり、あるいは残してしまったりしないよう、各学校に対して具体的なアドバイスを提供できるようになるでしょう。
また、仕入れ先の選定においても、データを積極的に活用したいと考えています。現在、特定の仕入れ先に発注が偏っていないか、市内の仕入れ先に均等に発注できているかなどをデータでチェックし、必要に応じて学校に是正を促すことで、より公平な取引を実現していきたいです。

ー 本日は貴重なお話をありがとうございました

【取材日:2025年7月23日】

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