仕訳FAQ

車検の仕訳ってどうやるの?基礎知識から実際の仕訳方法までわかりやすく説明!!

更新日:2023.05.22

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車を安全に乗るために車検は法律で定められており、定期的に受けなくてはいけません。またその費用は決して安価と言えるものではないため、車検を経費として計上できるか否かでは、大きな差となってしまいます。しかし、勘定科目や仕訳のやり方は一つではなく、難しいと感じる処理であることも確かです。

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今回は車検の仕訳について、具体例を用いて解説していきたいと思います。

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車検の仕訳を理解する上での知識

仕訳を行う前に、まずは車検の基礎となる知識を学んでいきましょう。

車検に含まれる費用とは

車検にかかる費用の内訳には具体的に 「 自賠責保険 」 「 印紙代 」 「 自動車重量税 」があり、これら3つのことをまとめて法定費用と言います。法定費用には消費税が課せられませんが、法律で決められているので定められた費用よりも抑えることはできません。
その他にも 「 修理代 」 「 検査手数料 」なども追加でかかります。これらは部品交換費用車検基本費用に分類されます。
また、業者の人に車検を代行してもらった場合には 「 代行料 」 が別途発生します。

車検の勘定科目とは

実際の車検費用の計上の際は、仕訳ごとに以下のような勘定科目に分けます。

車検費用勘定科目
自賠責保険料保険料
自動車重量税租税公課
代行料支払手数料
修理代車両費・修繕費
印紙代租税公課

しかし、勘定科目は法律で定められていないため、こうしなくてはいけないという決まりはありません。理解しやすいような統一したルールを社内で作り、それに従って仕訳をする事が好ましいでしょう。

課税・不課税・非課税の分類

車検費用はそれぞれの支払い内容によって消費税がかかるか否かが分かれます。そのため、以下の分類を理解しておく事が必要です。
非課税は、保険料( 自賠責保険料 ) だけなので覚えておくと良いでしょう。

  • 課税 : 修理代 ・ 代行料
  • 不課税 : 自動車重量税 ・ 印紙代
  • 非課税 : 自賠責保険料

不課税と非課税って何が違うの?

不課税と非課税には両者ともに消費税がかからないという特徴がありますが、完全に同じものではないので注意が必要です。

  • 不課税 : 事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等に当たらない取引のことを言います。これらは完全に消費税がかからない取引です。例えば、国外取引などがあります。
  • 非課税 : 事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等の取引であっても、社会政策的配慮から消費税をかけない取引のことを言います。例として、自賠責保険料、土地などがあります。

経費計上できる車検とそうでないものの違い

車検を経費で落とすといっても全てで行える訳ではありません。では、どのような条件を満たせば経費計上が可能になるのでしょうか。
満たさなくてはいけない条件は、個人事業主であるかもしくは、法人が事業で使用している車であることです。また、車検費用以外にも自動車税、ガソリン代、駐車場代、有料道路料なども経費計上することができます。
会社員は車検費用を経費にする事ができませんが、その代わりに給与所得控除というものがあり、経費のような役割を持っています。また、特定支出控除というものもあり車による通勤料金を経費にすることも可能ですが、こちらは交通費を支払われていない場合のみに認められます。(特定支出控除を使ったとしても車検費用を経費計上することはできません。)

青色申告者の場合の車検

青色申告者と白色申告者では、記入しなくてはならない書類が異なります。青色申告者は損益計算書で、白色申告者は収支内訳書となります。青色申告者の場合、損益計算書には車両費の項目がないため、空欄を作る必要があります。
青色申告の方が、白色申告に比べてやらなくてはいけない事が多いため複雑ですが、その分青色申告特別控除が受けられるなどのメリットもあります。なお、青色・白色ともに記載する内容は同じです。

車検に出すべき?買い替えるべき?

車検にはそれなりのお金がかかるため、このまま乗り続けるか新しい車を購入するかの判断のタイミングにもなります。車の寿命は長くて10年、走行距離が10万キロと言われているので、今使っている車をそのまま使い続けるか、買い替えるかを決めておきましょう。

2種類の車検の仕訳方法

車検には大きく分けて、2つの種類の仕訳方法があります。

『 税込処理 』

年間売上が1000万円以下の場合、消費税納税の義務がありません。そのため、そのような法人は税込処理を行わなくてはいけません。税込処理では消費税込みの金額で仕訳を行います。また、税込処理は届け出を出す必要がありません。

『 税抜き処理 』

年間売上が1000万円を超えると消費税を払わなくてはいけない義務が発生します。また、その場合は 「 税抜き処理 」 と 「 税込処理 」 のどちらで処理をしても問題はありません。
税抜き処理とは税込処理とは異なり、消費税抜きの金額と消費税の金額に分けて仕訳を行います。

車検の仕訳例

ここからは実際に具体例を使って、 「 税込処理 」 「 税抜き処理 」 について説明していきます。

『 税込処理 』 の仕訳例

  • 自賠責保険料 27000円
  • 自動車重量税 7500円
  • 代行料 14300円( 税込 )
  • 修理代 52800円( 税込 )
  • 印紙代 1000円

※消費税は10%とする
このような場合、租税公課には自動車重量税( 7500円 ) と印紙代( 1000円 ) の合計金額を記入します。

借方金額貸方金額
保険料27000円現金102600円
租税公課8500円  
支払手数料14300円  
車両費・修繕費52800円  
合計102600円合計102600円

『 税抜き処理 』 の仕訳例

  • 自賠責保険料 27000円
  • 自動車重量税 7500円
  • 代行料 14300円( 税込 )
  • 修理代 52800円( 税込 )
  • 印紙代 1000円

※消費税は10%とする
この場合は、税込になっている代行料と修理代を税抜き価格に書き換え、 「 仮払い消費税など 」 という欄を作って消費税の金額を記入します。
仮払い消費税など6100円

借方金額貸方金額
保険料27000円現金102600円
租税公課8500円  
支払手数料13000円  
車両費・修繕費48000円  
合計102600円合計102600円

事業と自家用で兼用している場合の仕訳例

個人事業主で車を事業用以外にもプライベートで使用している方がいると思います。その場合、事業用と、プライベート用として使っている分を按分計算により、事業用のみ経費計上することができます。

  • 自賠責保険料 27000円
  • 自動車重量税 7500円
  • 代行料 14300円( 税込 )
  • 修理代 52800円( 税込 )
  • 印紙代 1000円

※消費税は10%とする
※事業用 : プライベート = 7 : 3 と仮定する。

借方金額貸方金額
保険料18900円現金102600円
租税公課5950円  
支払手数料9100円  
車両費・修繕費33600円  
事業主貸・借35050円  
合計102600円合計102600円

事業専用車の仕訳例

個人事業主の方でも、事業用のみとして使っている場合は、以上に取り上げた法人の 「 税込処理 」 「 税抜き処理 」 と同様です。

車検以外での部品交換の場合

車検を行う前に不慮の事故に遭ってしまう事があるかもしれません。そのような時は、どのように仕訳を行えばいいのでしょうか。
修理費50000円、手数料10000円がかかった場合は以下のような仕訳を行います。

勘定科目費用
車両費50000円
支払手数料10000円

青色申告者の仕訳例

前にも述べましたが、青色申告者の場合は損益計算書に記入する必要があります。では、どのように記入をしていくのか見ていきましょう。

保険料

車検には自賠責保険料が保険料として含まれます。損益計算書には保険料という勘定科目がないため、損害保険料という勘定科目に記入します。また、損害保険料には自賠責保険料のほか、事業で使用している資産の火災保険や、自動車保険なども含まれます。
自賠責保険料 27000円、火災保険料 20000円だった場合、損益計算書の損害保険料の勘定科目には、2つの合計金額である47000円を記入します。

租税公課

車検では、自動車重量税と印紙代が租税公課に含まれます。 「 租税 」 とは国や地方に払う税金のことを言い、 「 公課 」 とは公共団体などに対する会費などの公的な課金のことを言います。
自動車重量税 7500円、印紙代 1000円の場合は、損益計算書の租税公課の勘定項目のところに合計金額の8500円を記入します。
https://www.keihi.com/column/8288

支払手数料

代行料、振込手数料などは車検では支払手数料に含まれます。損益計算書には支払手数料の勘定科目がないため、空白に記入していきます。
代行料 14300円、振込手数料 3000円の場合、合計金額の17300円を記入します。

車両費 ・ 修繕費

車検で発生する修理代は、車両費に含まれます。損益計算書には車両費という勘定科目がないため、空白に記入します。また、ガソリン代、高速道路代などがあれば、それらを足して経費として計上します。
車両費 52800円、ガソリン代 30000円の場合、合計金額の82800円を経費計上します。

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