インボイス制度

インボイス制度にはシステム対応が有効!方法を解説【会計ソフト以外も】

公開日:2022.04.18更新日:2022.11.29
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2023年10月に開始するインボイス制度、みなさん準備は万端ですか?
インボイス制度対応として、会計ソフト、請求書発行ソフト等のシステム導入は有効な手段です。

本記事では、インボイス制度に向けて必要な対応を整理し、システムによる対応方法について解説していきます。経理システムの代表格である会計ソフトだけでなく、近年注目されている「請求書受領システム」での対応方法についても言及しています。インボイス制度に向けシステム対応を考えている経理部の皆さん、ぜひ最後までご覧ください!
▼インボイス制度に対応するためのシステムの選び方【記事後半】

インボイス制度とは?

インボイス制度とは、2023年10月から始まる適格請求書等保存方式のことです。簡単に説明すると、買手が仕入税額控除を適用するためには一定の事項が記載された帳簿および適格請求書(=インボイス)の保存が必要になる、という制度です。

制度の詳細や仕入税額控除について詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

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インボイス制度に向けて必要な対応とは【発行側・受領側】

一口にインボイス制度への対応と言っても、インボイスの発行側(=売手側)としての対応と、受領側(=買手側)としての対応の2つが存在します。以下では、発行側・受領側の各立場において必要な対応について具体的に説明します。

インボイス発行側(=売手側)としての対応

売手側の対応として、売上先に対してインボイスを発行できるようにすることが必要です。インボイスを発行できないと、売上先は仕入税額控除を適用できないため、取引価格の値下げ交渉や取引停止を検討する可能性が高いからです。以下では、インボイス発行側に必要な3つの対応を説明します。

1.適格請求書発行事業者の登録を受ける

インボイス発行のためには、適格請求書発行事業者への登録申請が必要です。なお、インボイス制度開始に間に合うためには令和5年3月31日までに申請手続きを行う必要があります。申請を行い税務署による審査が通ると、登録番号などの通知を受け、国税庁のサイト上で公表が行われます。登録が完了した際には、継続的な取引がある売上先に対して登録事業者になった旨を伝えましょう。
関連記事:インボイス制度の登録申請は2ステップ!登録申請書の書き方と手順を解説

免税事業者の場合は、登録申請に先んじて課税事業者への転換が必要となります。免税事業者の課税転換に関してはリスクも伴うため、慎重に検討する必要があるでしょう。詳しくはこちらの記事をご確認ください。

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2.記載項目を満たしたインボイスを用意する

自社の発行する請求書が適格請求書の記載項目を満たすように準備しましょう。新たに必要とされる項目は登録番号」「適用税率」「税率ごとに区分した消費税額の3つです。なお、請求書以外にも、納品書、領収書などをインボイスとして交付することも可能です。何を適格請求書として、どのように交付するかを売上先へあらかじめ連絡することも大事です。

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3.インボイス写しの保存体制を構築する

インボイス発行事業者には、インボイスの写しを7年間(事業年度の確定申告の提出期限の翌日から7年間)保存する義務があります。これまでも写しをきちんと保存している企業が多いと思いますが、改めて保存体制を見直しましょう。保存方法としては、紙のコピーだけでなく、電子データや一覧表形式、ジャーナル、複写式の控えなどの形式も認められています。

インボイス受領側(=買手側)としての対応

自社が仕入税額控除を満額適用するために、買手側としての対応も無視できません。以下では、インボイス受領側に必要な3つの対応について説明します。

1.取引先が登録事業者か、受領したインボイスが記載事項を満たしているかを確認する

受領側の対応としては、取引先が適格請求書発行事業者であるかをまず確認します。その上で、あらかじめどの証憑書類がインボイスとなるのか仕入先と認識を統一しましょう。適格請求書発行事業者ではなかった場合には、価格の見直しを求める必要もあるでしょう。

また、実際に受領したインボイスが記載項目を満たしているかの確認も必要です。記載が必要な項目は以下の6つです。

  • 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

取引先が適格請求書発行事業者かどうかについては、こちらの国税庁のホームページから確認することができます。

▶︎国税庁|インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト

2.インボイスが必要な取引・不要な取引を整理する

3万円未満の公共交通機関による取引など、中にはインボイスの保存が不要となるケースがあります。普段よく発生する取引については、そもそもインボイスの保存が必要なのかどうか整理しましょう。

3.請求書等の保存・管理体制を構築する

仕入税額控除の要件として、受領したインボイスを7年間(事業年度の確定申告の提出期限の翌日から7年間)保存する必要があります。受領からデータ化、会計処理、そして保存までの業務フローを改めて見直しましょう。電子で受け取ったインボイスの場合には、電子帳簿保存法の規定に沿って電子保存を行う必要があります。(詳細は後述します)

また、経理処理を煩雑化させないために、請求書等を登録番号の有無しで区分して管理することが重要です。

4.帳簿への記載方法や仕入税額の計算方法を検討する

インボイスの保存が不要となる特例や、免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置の適用を受ける場合には、帳簿にその旨を記載する必要があります。帳簿にこれらの記載ができるように整備しましょう。

またインボイス制度では、売上税額および仕入税額の計算方法を「積上げ計算」と「割戻し計算」から選択できるため、自社に有利な計算方法を選択しましょう。

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インボイス制度対応、具体的にどの部分が大変?

ここまでインボイス制度に向け必要な対応について、インボイスの発行側と受領側に分けて説明しましたが、多くの企業にとってどの部分が負担となるのでしょうか。

インボイス発行側の負担

発行側に関しては、登録事業者の申請手続き、インボイスのフォーマット作成、売上先への連絡など制度準備のための工数がかかります。しかし、基本的には自社内で完結する業務である上、制度開始後の経理業務における追加的な負担はそれほど多くないでしょう。

インボイス受領側の負担

その点受領側に関しては、免税事業者と課税事業者の対応をそれぞれ分けたり、帳簿の記載項目が増えたり、インボイスの記載項目を逐一チェックしたり、と制度開始後の業務が一気に煩雑化します。仕入税額控除という自社の利益に直結する領域なので、対応の優先度も高いといえるでしょう。

中でも、インボイスの保存については改正電子帳簿保存法の影響もあり大きな負担となります。2024年1月以降は、請求書等を電子データの形で受け取った場合、すなわち電子インボイスを受け取った場合は、紙に出力して保存することが認められなくなるためです。今まで紙での保存を行なっていた多くの企業にとって、保存業務が複雑化します。

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インボイス制度にはシステム対応がおすすめ!

システム導入がおすすめ

以上のようなインボイス制度対応の課題を解決する上でシステム利用は有効です。ここでは、具体的にどのようなシステムを検討すれば良いのか、帳簿」「請求書発行」「請求書受領の3つの観点からご紹介します。

そもそもとして、規模の大きい企業の場合には、市販のクラウドサービスを利用するか自社でシステムを開発するかで迷う場合もあると思いますが、度重なる法改正に対してのメンテナンスコストまで考えると、市販のクラウドサービスを利用することをおすすめします。そのためここでは、クラウドサービスの利用を前提としてシステムの説明を行います。

①帳簿のシステム化→会計システム

免税事業者や請求書発行事業者以外からの課税仕入れは、仕入税額控除を受けられません。そのため、適格請求書類とそうでない書類とを区分して管理する必要があります。これからの会計システムには、免税事業者からの仕⼊⽤の税区分を追加し、取引先に応じて税区分を自動切り替えできる機能が求められるようになるでしょう。

また、消費税込みの合計額から割り戻しで消費税を計算する「割戻し計算」よりも利益が出やすいとされている「積上げ計算」で消費税額を算出できる機能もあると便利です。

②適格請求書発行のシステム化→請求書発行システム

適格請求書を発行する上で必要な項目の記載を効率化することができます。請求書発行システムを未使用の場合は、導入を検討してみましょう。また、発行システム単体を導入するのではなく、発行機能を備えた販売管理システム等を利用する方法も考えられます。

請求書発行をサブ機能として持つシステム

・EDIシステム
電子データの授受システムのことです。EDIシステムを介して請求データの授受をしている場合もあります。
・販売管理システム/受発注システム
中には請求書発行機能付きのものもあります。
・POSレジ/POSシステム
実は領収書も登録番号等の必要事項が記載されていれば、領収書も適格請求書(簡易適格請求書)として扱うことができます。

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【重要】インボイス保存のシステム化→請求書受領システム

近年注目されているシステムです。受け取った請求書のデータ化処理を自動化することにより、会計に必要な仕訳データの作成や振込に必要な支払データの作成を効率化することができます。紙書類の代行受領や原本の代行保管といったサービスがあるシステムも存在します。

前述の通り、受領した請求書が適格か否かを国税庁のホームページで都度確認する必要が生じる等、受け取り側での負担が増えるだけでなく、電子帳簿保存法の改正によって、電子で受け取った請求書は電子データとして保存する必要があります。請求書受領システムを導入し、受け取ったインボイスを電子上で一元管理することで、これらの問題を一手に解決することができるでしょう

例えば請求書受領クラウド 「TOKIUMインボイス」では、インボイスの自動データ化のみならず、紙やメール、システムなどあらゆるインボイスの受け取りから、データ化内容の確認、原本管理までを全て代行します。TOKIUMインボイスを利用することで、インボイス制度に対応する手間をゼロにするのみならず、既存の請求書処理業務を大幅に効率化することができます。

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出典:公式サイト

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その他の請求書受領サービスについては、以下の記事で比較紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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まとめ

ここまで、インボイス制度に対応できるシステムの選び方について説明しました。インボイス制度が始まると経理業務が煩雑化することが予想されます。特にインボイス受領側の業務は、改正電子帳簿保存法への対応も必要となるため、システムによる一元管理が好ましいでしょう。

もちろん、システムの利用にはお金がかかりますし、システム無しでもインボイス制度への最低限の対応は可能です。しかし、システム無しでは業務フローの複雑化は避けられないため、手間がかかるだけでなく、ミスやトラブル発生のリスクが高まります。インボイス処理にかかる人件費など総合的に見ると、システム利用以上にコストがかかるかもしれません。どのみちコストがかかるのであれば、自社の利益につながる投資にすべきでしょう。

インボイス制度を機に、システム導入による経理業務の効率化を検討してみてください。また、単なる法対応ではなく、法対応と同時に大幅な業務効率化を達成したいという方は、ぜひTOKIUMインボイスをご確認ください。

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