インボイス制度

インボイス制度に廃止法案?経理担当は何を備えるべきか

公開日:2022.04.21更新日:2022.06.17
経理の仕事をしている様子

立憲民主党は2022年3月30日にインボイス制度廃止法案を出しました。実際、インボイス制度の導入には廃止や延期を求める声が多く上がっています。
インボイス制度導入に反対する理由は、次のようなものです。

  • 特に中小企業や零細企業にとって、インボイスの発行・保存等にかかるコストが多大
  • 免税業者が、インボイスを発行できないことを理由に、取引から排除されたり、不当な値下げ圧力を受けて、廃業する恐れがある

 
本記事ではインボイス制度の廃止が求められている背景やその対応について詳しく解説します。

 【結論】インボイス制度の廃止・延期は未定

インボイス制度の廃止・延期に関しては、現時点では正式には決定されていません。廃止や延期を求める理由の1つとしては、免税事業者はインボイスを発行することができないため、取引から排除されたり値下げを要求される恐れがあるからです。
また、課税業者としてもインボイス発行・確認に関わる業務の増加や、システム・人件費に関わるコストの増加が懸念されています。

インボイス制度とは

そもそもインボイス制度とは「適格請求書保存方式」のことを示し、所定の記載条件を満たした「適格請求書(インボイス)」を発行・保存することで、消費税の仕入控除を受けることが可能です
インボイスを発行する売り手側は、買い手側の求めに応じてインボイスを発行することが求められ、その一方、インボイスを受け取る受け手側は、インボイスを受け取った際に保存しておく必要があります。
インボイスを発行するためには、「適格請求書発行業者」になっていることが条件となっており、一定の条件を満たした上で、登録申請書を提出することが求められます。

インボイス制度ガイド

インボイス制度(適格請求書等保存方式)が必要な理由

インボイス制度が始まる背景として、次のようなものがあげられます。

国が事業者から納められる消費税を正確に把握するため

日本では2019年から食料品などに対して軽減税率が導入され、8%と10%の消費税が混在しており、両税率の確認は事業者にとっても国にとっても複雑になっています。インボイス制度を導入して、税率・税額を明記することで、より透明性を高めたいという狙いがあります。

消費税に関する不正や間違いを削減するため

インボイス制度で税額・税率を明確に記載することで、不正や間違いを削減したいという狙いもあります。

インボイス制度の廃止・延期が叫ばれる理由

上記を元に合理的に考えれば、インボイス制度に反対する声が出るはずがない、と思う方も多いでしょう。では、なぜ廃止・延期を望む声が多くあるのでしょう。

免税事業者への発注がなくなる可能性がある

インボイス制度の廃止・延期が叫ばれている主な理由は、免税事業者への発注がなくなる可能性があるからです。
個人事業者やフリーランスの多くが免税業者ですが、免税業者は適格請求書発行者としての登録ができず、インボイスを発行することができません。インボイスが発行できないと、課税業者が免税業者との取引で払った消費税について、仕入税額控除を受けられないため、課税業者が税金を払う必要があり、課税事業者が損をしてしまいます。
そのため、個人事業主やフリーランスといった免税事業者が取引から排除されてしまう可能性があります。また、仕入税額控除を受けられない分、大きな値下げを要求されてしまうリスクがあります。

企業の経理担当者はどう備えるべきか?

これを読んでいるほとんどが企業に属している経理担当の方かと思います。さて、2023年10月施行のインボイス制度に備えるべきことはあるのでしょうか?

そもそもインボイス制度にシステムは必要か?

結論、インボイス制度は専用のシステムがなくても対応は可能です。しかし、2024年1月施行の電子帳簿保存法の対応も含めた上で実際の運用を考えると、適格請求書の保存にシステムは必須であると当編集部では考えています。

適格請求書の電子帳簿保存法対応を検討すべき理由

急に電子帳簿保存法が出てきて困惑した方のために補足を入れます。インボイス制度は保存する請求書の内容を規定する一方、電子帳簿保存法は保存そのもののルールを規定しています。したがって、インボイス制度への対応をしたからといって、電帳法に沿った形で保存ができていなければ、法対応はできていないことになります。
インボイス制度への対応の指針とシステム導入の必要性について、以下の記事で紹介しています。

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