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統制経費(統制可能経費)とは?非統制経費との違いと勘定科目を解説

更新日:2026.07.14

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統制経費_非統制経費の違い

統制経費とは、管理者が自分の判断で金額を上げ下げできる経費のことです。この記事で整理するのは、非統制経費との違い、当てはまる勘定科目、そして日々の経理での管理のしかたの3点です。言葉の意味から勘定科目の早見表、混同しやすい用語の整理、管理のコツまで、まずは基本から順に見ていきます。

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統制経費とは

統制経費とは、経営者や部門の責任者が自らの権限や判断で金額を調整できる経費を指します。管理可能経費や統制可能経費という言い換えもありますが、いずれも同じものを指します。たとえば業績が厳しい時期には、出張を控えて交通費を抑えられます。こうした調整を短期間で判断できる点が特徴です。

統制経費の3つの特徴

統制経費には共通する性質が3つあります。第一に、管理者の裁量で金額や使うタイミングを決められること。第二に、長期の契約に縛られず短期間でも増減を判断できること。第三に、業績や市場の動きに合わせて柔軟に配分を変えられることです。この3つがそろう経費は、コスト管理の場面で真っ先に見直しの対象になります。

統制経費が管理会計で重視される理由

統制経費が管理会計で重視されるのは、短期間で利益を動かせる項目が統制経費に集まっているからです。固定的な支出は短期では動かせませんが、統制経費は判断ひとつで金額が変わります。どこをどれだけ抑えるかを検討するとき、最初に見るべきなのが統制経費だという整理になります。

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統制経費と非統制経費の違い

統制経費と非統制経費の違いは、管理者がその金額を短期間で調整できるかどうかにあります。調整できるものが統制経費、法律や契約で決まっていて動かしにくいものが非統制経費です。まずは両者を並べて確認します。

▼ 統制経費と非統制経費の違い

観点統制経費(統制可能経費)非統制経費(非統制可能経費)
意味管理者の裁量で金額や時期を調整できる経費法律や契約で決まり、短期では動かしにくい経費
代表的な費目旅費交通費・交際費・広告宣伝費・消耗品費・研修費賃借料・減価償却費・保険料・リース料・固定的な人件費
管理のしやすさ予算の増減を比較的すぐに判断できる契約や会計ルールに縛られ、短期の削減が難しい
経営への影響コスト削減を検討するときの主な対象構造的な固定費で、削減には中長期の見直しが必要

非統制経費とは

非統制経費とは、金額があらかじめ決まっていて、管理者の一存では短期間に変えにくい経費のことです。非統制可能経費、管理不能経費とも呼ばれます。賃借料(オフィスの家賃)や固定的な人件費、保険料、減価償却費などが当てはまります。これらは契約や法令、会計上のルールで金額が定まっているため、削減するには契約の見直しや設備計画の変更といった中長期の取り組みが必要になります。

立場によって変わる分類の考え方

統制経費か非統制経費かは、見る人の権限によって入れ替わります。たとえば全社の広告宣伝費は、経営層にとっては予算そのものを決められる統制経費ですが、決められた枠の中で使う部門長の側から見れば、動かせない非統制経費になります。1つの勘定科目の中で分かれることもあり、人件費なら基本給は非統制、残業代や臨時の手当は統制寄りです。部門別に経費を管理するときは、誰の視点で見るかによって統制できる範囲が変わる点を押さえておきましょう

統制経費と非統制経費を管理者が短期で金額を調整できるかで対比した図

※この図は代表的な費目を整理した一般例です。前述のとおり、同じ費目でも見る立場によって統制経費と非統制経費は入れ替わり、通信費のように一つの科目のなかでどちらとも言い切れないものもあります。

統制経費と非統制経費の勘定科目早見表

ある勘定科目が統制経費に当たるかどうかは、その支出を今期のうちに自分の判断で増減できるかで見分けられます。代表的な科目を早見表にまとめました。ただし科目名だけで機械的に振り分けられるものではありません。同じ科目でも、契約で金額が確定しているか、どの部門の責任か、一時的な支出か経常的かによって統制できる範囲は変わります。早見表はあくまで目安として、自社の予算区分を決めるときの下地に使ってください。

▼ 統制経費・非統制経費になりやすい勘定科目

区分主な勘定科目判断のポイント
統制経費になりやすい旅費交通費・交際費・広告宣伝費・消耗品費・研修費・会議費・修繕費(小規模)使う量やタイミングを管理者が決められる。今期のうちに増減を判断できる
非統制経費になりやすい賃借料・減価償却費・支払利息・保険料・リース料・固定的な人件費契約や法令で金額が定まり、短期では変えにくい
扱いが分かれやすい通信費・水道光熱費・外注費利用量で変わる部分は統制寄り、基本料金や長期契約分は非統制寄りになる

通信費や水道光熱費のように、基本料金は固定でも使用量に応じて変わる部分がある科目は、同じ勘定科目の中でも統制できる部分と難しい部分が混在します。予算を組むときは科目名だけで振り分けず、内訳まで見て統制の余地を判断すると精度が上がります。

統制経費と混同しやすい用語の整理

統制経費は、名前の似た会計用語と取り違えられることがあります。統制勘定のようにまったくの別物もあれば、管理可能経費のように呼び名が違うだけの同義語もあります。ここで一度に整理しておきます。

統制勘定との違い

統制勘定とは、売掛金や買掛金といった残高を、会社全体の主要な帳簿である総勘定元帳の1つの科目にまとめて管理する勘定のことです。取引先ごとの細かい金額は補助簿という補助的な帳簿に記録し、その合計だけを統制勘定で受けます。金額を調整できるかどうかを表す統制経費とは、扱う対象も目的も別物です。読みが似ているだけの用語だと覚えておくと、混乱を避けられます。

管理可能経費・管理不能経費との関係

管理可能経費・管理不能経費は、統制経費・非統制経費と同じ意味で使われる言い換えです。管理可能経費が統制経費、管理不能経費が非統制経費に対応します。書籍や会社によって呼び方が分かれるだけで、指している中身は変わりません。別の言葉で呼んでいるだけだと分かれば、資料ごとに用語が違っても読み替えられます。

固定費・変動費との違い

固定費・変動費は、売上や生産量に応じて金額が変わるかどうかで経費を分ける考え方です。一方の統制経費・非統制経費は、管理者がその金額を調整できるかどうかで分けます。分類の切り口が違うため、両者は完全には重なりません。たとえば広告宣伝費は、売上と連動しにくい固定費でありながら、管理者の判断で増減できる統制経費でもあります。分ける基準が異なる別々のものさしだと押さえておくと使い分けられます。

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統制経費を管理するメリット

統制経費を意識して分けて管理すると、経営判断の精度が上がります。動かせる経費と動かしにくい経費を切り分けることで、どこに手を打てば利益が変わるかが見えやすくなるからです。主なメリットを3つに分けて見ていきます。

予算と実績の差を分析しやすくなる

統制経費を分けておくと、予算と実績のズレが起きたときに原因を特定しやすくなります。動かせる経費に絞って差異を追えるため、対策も打ちやすくなります。固定費に紛れて見えなくなっていた無駄が、統制経費として切り出すことではっきりします。

統制経費の比率で経営を数値化できる

売上に対して統制経費がどれだけかかっているかは、統制経費を売上高で割った比率で確認できます。この比率が高いほど、売上に対して調整できるコストの割合が大きいと読めます。部門ごとや期ごとに比べれば、どこに削減の余地があるかを数字で語れるようになります。

コスト削減の打ち手を絞り込める

限られた時間で成果を出すには、動かせる経費に力を集中するのが近道です。統制経費を洗い出しておけば、削減の検討対象がはっきりし、効果の薄い固定費に手をかけて空回りすることを避けられます。結果として、利益を生む配分にリソースを振り向けやすくなります。

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統制経費を上手に管理する方法

統制経費を管理するコツは、見直す仕組みをあらかじめ決めておくことです。担当者の勘に頼らず、定期的に確認して早めに手を打てる流れを作ると、予算のブレを小さく抑えられます。ここでは押さえたい3つの方法を紹介します。

定期的に予算と実績を見直す

月次や四半期ごとに、予算に対して実績がどうなっているかを確認します。予算達成率や前年同月との比較、科目ごとの増減を見れば、使いすぎの兆しを早い段階でつかめます。統制経費は短期でも調整できるからこそ、こまめに見直すほど効果が出ます。

予算超過を早く報告するルールを整える

予算を超えそうなときに、すぐ報告して承認を得られる流れを決めておきます。判断が遅れるほど使いすぎは膨らみます。超過の兆しが出た段階で共有できる体制と、そのときの対応ルールをあらかじめ用意しておきましょう。こうすれば、後追いの修正に慌てずに済みます。

経費精算システムで可視化する

手集計では、統制経費の状況をリアルタイムに把握するのは簡単ではありません。経費精算システムを使えば、申請から承認までのデータが集まり、科目別や部門別の経費を常に最新の状態で確認できます。数字が自動でそろうことで、見直しにかける手間が減り、判断のスピードも上がります。

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経費管理の効率化ならTOKIUM

統制経費は、管理者の判断で金額を調整できる経費です。非統制経費と切り分けて管理すれば、コスト削減の的を絞りやすくなり、予実分析(予算と実績の比較)の精度も上がります。旅費交通費や交際費、広告宣伝費などが代表例で、統制勘定や固定費・変動費とは分ける基準が違う点も押さえておきたいところです。

その統制経費を素早く見直すには、経費のデータをいかに早く正確に集められるかが土台になります。ところが、支払いの方法や社内の仕組みを変えても、領収書の回収や明細の確認、仕訳、立替の精算といった経理の手作業はなくなりません。ここが滞るほど集計は遅れ、統制経費を動かす判断も後手に回ります

大切なのは、こうした手作業を別の担当に付け替えるだけにしないことです。仕組みを入れても現場や経理のだれかが入力し続けるなら、負担は形を変えて残ります。TOKIUMなら、領収書をスマホで撮って送るだけで専任のオペレーターが内容をデータ化するため、金額を手入力する作業そのものが要りません。費目や部門ごとに集計したデータはそのまま予算と突き合わせられ、統制経費の使いすぎを月の途中でつかめます。こうして入力の手間を消す仕組みが、累計3,000社に導入されています。予実管理や部門別のコスト管理を検討している方は、まずは無料の資料で機能や導入効果をご確認ください。

経理AIエージェントTOKIUMシリーズの累計導入社数は3,000社を突破している(2025年11月末時点)。 出典:株式会社TOKIUM ニュースリリース(最終確認日:2026年7月14日)

拠点数が多い組織が抱える経費精算4大課題の解決策

統制経費に関するよくある質問

統制経費について検索でよく聞かれる質問に、結論から順にお答えします。

統制経費とは何ですか?

統制経費とは、経営者や部門の責任者が自分の判断で金額を調整できる経費のことです。統制可能経費、管理可能経費とも呼ばれます。旅費交通費や交際費、広告宣伝費などが該当し、コスト削減を検討するときの主な対象になります。

統制費用とは何ですか?

統制費用は、統制経費とほぼ同じ意味で使われる言葉です。管理者が金額を調整できる費用を指し、統制可能費用と呼ばれることもあります。反対に、契約や法令で決まっていて動かしにくいものは非統制費用にあたります。

統制勘定とはどういう意味ですか?

統制勘定とは、売掛金や買掛金などの残高を総勘定元帳でまとめて管理する勘定のことです。金額を調整できるかどうかを表す統制経費とは別の概念で、名前が似ているだけの異なる用語です。取り違えないよう注意してください。

統制可能費とは何ですか?

統制可能費とは、管理者の権限や判断で金額を増減できる費用のことで、統制経費や管理可能経費と同じ意味です。反対語は非統制経費(管理不能経費)で、家賃や減価償却費のように短期では変えにくい費用を指します。

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