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検収書とは?納品書・受領書との違いをわかりやすく解説!

更新日:2023.05.22

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検品書 納品書 受領書 違い

会社が取引先と取引を行う過程では、様々な書類を扱うこととなります。しかし、これらの書類の内容には似たようなものが多く、混同してしまいがちです。
例えば、頻繁にやり取りする書類の1つに検収書があります。検収書とは商品を受け取り、検収した際に発行する書類ですが、納品書や受領書も同じようなタイミングで授受するため、混同しやすいでしょう。

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今回は、検収書を中心として他の書類との違いをわかりやすく解説していきます。

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検収書とは

検収書は発注者が商品等を検収したことを証明する書類です。検収後に発注者から受注者に対して発行します。
ここでの検収とは、商品やサービスが納品された際に、その内容が発注した内容と相違ないことを確認することをいいます。具体的には「仕様・個数・質などが発注内容と相違ないか」をチェックすることとなります。
検収書は「検収の結果、問題がなかった」という意思表示になりますので、検品を慎重に行ってから発行する必要があります。
 
また、検収書は注文書や見積書と共に国税関係書類の中で一般書類に分類されており、電子化して保存する場合の取扱いが請求書、納品書等の重要書類と区別されています。
 

検収書の発行義務

検収書は法律で発行する義務が定められているものではありません。しかし、受注者から発行を求められる場合や、受注者側で専用の様式を用意している場合もあります。
会社間の取引では、必ずしもお互いに信頼関係を構築した上で取引を行うことができるわけではないため、後々トラブルが発生した場合に備えて書類で残しておく必要があります。検収書は万一の際に重要な証拠となりますので、正確な記載が求められる大事な書類であるといえるでしょう。
 

検収書の形式・内容

先にも述べましたが検収書は法律上の発行義務がないため、内容や形式についても決まりはありません。
以下では検収書において、一般的に書かれている項目について説明していきます。

(1)管理番号

管理番号は社内管理用の番号です。
社内で番号管理を行っていない場合には記載不要です。

(2)検収日

検収日は、商品やサービスの内容を検収・検品した日付を記載します。
受領した側にとっては、売上の計上日となることもありますので、正確に記載する必要があります。

(3)宛名(受注者名)

検収書の受領者である受注者名を記載します。
会社名等を正式名称で記載しましょう。

(4)発行者(発注者名)

自社の会社名等を正式名称で記載します。

(5)検収担当者

検収を行った担当者名を記載することによって、内容の確認等をスムーズに行うことができます。

(6)検収した商品・サービス

検収した商品・サービス・数量・金額等を記載します。
また、検収書は契約書や領収書のように印紙税が課される文書ではないため、検収書には収入印紙を貼る必要はありません。

検収書の役割

検収書には、受け取る側にとって大きく3つの役割があります。
それは「トラブル・クレームの防止となること」「売上計上の基準となること」「請求書の発行を省略できること」です。
以下で具体的に説明していきます。

トラブル・クレームの防止

検収書は、発注者が納品物を検品した結果、仕様・個数・質などが発注内容と相違なかったことを受注者に対して認めた証拠となります。
したがって、検収書の発行後においては、発注者は受注者に対して基本的に納品された商品やサービスについてのクレームを出すことができないこととなります。つまり、検収書を受領した受注者にとって、検収書はトラブル・クレームの防止という役割を果たすこととなります。

売上計上の基準となる

検収書に記載された検収日は売上計上の客観的な基準となるため、検収書が大切な役割を果たすこととなります。
売上計上については、会計上、収益認識に関する会計基準に従うこととなり、会社ごとに異なりますが、一般的には発注者の検収をもって売上計上することとなります。したがって、受注者にとっては、納品した商品やサービスの検収日がとても重要な情報となります。

請求書発行の省略

通常であれば、受注者は検収書の発行を受けて発注者に対して請求書を発行します。
しかし、取引が定型的で大量であるなどの場合、請求書を都度発行することが煩雑であるため、あらかじめの基本契約で「検収書の発行により、支払義務が生じる」旨の取り決めを行っておくことがあります。この場合には、受注者は請求書の発行を省略することができることとなります。

検収書と他書類の違い

冒頭でも述べましたが、企業間で取引を行う際には互いに様々な書類をやり取りすることとなります。
一般的な取引の流れと授受する書類について整理すると次の通りとなります。
①見積もり(見積書)→②発注(発注書)→③納品(納品書)→④受領(受領書)→⑤検収(検収書)→
⑥請求(請求書)
 
ここからは、各書類について説明するとともに、検収書がそれらの書類とどのような点で違うのかについても説明していきます。

見積書との違い

見積書は受注者が発注者に対して見積金額を提示するための書類です。
発注者から商品・サービスを依頼を受けた場合、受注者は金額等を見積もった上で「見積書」を発行します。
検収書と見積書の違いは、検収書は発注者が商品の検品後に発行するのに対し、見積書は受注者が発注前に発行する点です。

発注書との違い

発注書は、発注者が受注者に対して注文の意思を明示するための書類です。発注者は上記の見積書を確認し、問題なければ発注の意思表示として「発注書」を発行します。
 
検収書と発注書はいずれも発注者が発行する点では同じですが、検収書は商品の納品・検品後に発行するのに対し、発注書は商品の発注時に発行する点で異なります。

納品書との違い

納品書は受注者が発注者に対して、納品した商品の内容・数量などを通知するための書類です。受注者は発注書に記載の商品・サービスを納品すると同時に「納品書」を発行します。
 
検収書と納品書の違いは、検収書は発注者が検品後に発行するのに対し、納品書は受注者が商品の納品時に発行する点です。

受領書との違い

受領書は発注者が受注者に商品を受け取ったことを証明するための書類です。受領書の段階では、まだ受け取りを証明するだけであって内容の確認は含まれない点に注意が必要です。
検収書も受領書も発注者が発行する書類ですが、検収書は検品後に検品した証明として発行するのに対し、受領書は納品後に商品を受け取った証明として発行する点で異なります。
 

請求書との違い

請求書は受注者が発注者に対して、商品の請求金額を通知するための書類です。受注者は発注者の検収を受けて、発注者に「請求書」を発行します。
 
検収書と請求書の違いは、検収書は発注者が検品の証明として発行するものであるのに対し、請求書は受注者が請求内容を通知するために発行する点です。
 

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経理部が扱う書類には、今回取り上げた検収書以外にも、請求書、納品書、契約書など様々な種類があります。それらは紙やメール、PDFなどあらゆる形で届くため、管理するのはとても面倒ですよね。

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まとめ

以上、検収書の内容や役割について、納品書や受領書等の書類と比較しながら説明してきました。
近年では、販売管理や会計に関する様々なクラウドサービスが提供されており、これらの書類を電子化することも容易となっています。
また、電子帳簿保存法という国税関係書類の電子保存を定めた法律が改正されることによって、徐々に取引先から受領する書類も紙から電子データへとシフトしていくことが予想されます。TOKIUMインボイスのようなサービスを上手に利用して、業務効率化を図っていきましょう。

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