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懇親会費の勘定科目は、誰が参加し、何のために開いたかで決まります。大きくは、交際費・福利厚生費・会議費・諸会費の4つに分かれます。取引先や社外の人が入るなら交際費、全従業員が対象なら福利厚生費です。会議に付随する軽い飲食なら会議費、業界団体や加盟店会などの会費に含まれるなら諸会費が原則になります。参加者と金額しだいで科目が変わるため、幹事や経理担当者が毎回迷いやすい費用でもあります。
この記事では、懇親会費を経費にできるかどうかの見極めから順に整理します。交際費・福利厚生費・会議費・諸会費の4つの分け方、判定フローと参加者別の早見表、金額基準や仕訳例、会費にかかる消費税の扱いまでを扱います。忘年会や新年会、歓送迎会、取引先との会食、社内の飲み会といった場面ごとの違いも取り上げます。
忘年会や新年会、歓送迎会、親睦会や祝賀会、取引先との会食、社内の飲み会といった場面ごとの違いも取り上げます。
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懇親会費は経費にできる?できない?
懇親会費は、業務に関係し、参加者と目的がはっきりしていれば経費にできます。逆に、私的な飲食や、参加者・目的の記録がない支出は経費として認められにくくなります。判断の軸は、業務との関連性、参加者の範囲、金額の妥当性、そしてそれらを説明できる記録の4つです。
同じ懇親会でも、この4つの条件を満たすかどうかで扱いが分かれます。まずは経費にできる場合とできない場合の線引きを押さえ、そのうえでどの勘定科目にあたるかを見ていきます。
経費にできる懇親会・できない懇親会の違い
経費にできるかどうかは、その懇親会が事業のために開かれたかで決まります。取引先との関係づくりや、従業員の親睦・慰労といった業務上の目的があり、金額も常識の範囲であれば経費として扱えます。反対に、友人との私的な集まりや、家族だけの食事、目的や参加者を説明できない支出は経費になりません。
見落としやすいのが記録です。参加者・目的・金額を残していない懇親会費は、業務目的だったとしても否認されやすくなります。誰と、何のために、いくら使ったかを説明できる状態にしておくことが、経費計上の前提になります。
▼ 経費にできる懇親会・できない懇親会の違い
| 区分 | 経費にできる例 | 経費にできない例 |
|---|---|---|
| 業務との関連 | 取引先との関係構築、従業員の親睦・慰労 | 友人・家族との私的な飲食 |
| 参加者 | 取引先や自社の従業員など業務に関わる人 | 事業と関係のない個人的な同席者中心 |
| 金額 | 社会通念上妥当な範囲 | 一次会・二次会を重ねた過度に高額な支出 |
| 記録 | 参加者名簿・領収書・目的の記録がある | 参加者や目的を説明できない |
忘年会・新年会・歓送迎会・親睦会など場面別の考え方
懇親会が開かれる場面はさまざまです。場面ごとに、経費にできるか、どの科目になりやすいかの目安は次のように整理できます。全従業員が参加できる社内行事は福利厚生費、取引先が入る会食は交際費、というのが大きな分かれ目です。
▼ 場面別に見る懇親会費の経費可否と勘定科目の目安
| 場面 | 経費可否の目安 | なりやすい勘定科目 |
|---|---|---|
| 忘年会・新年会・歓送迎会(全従業員対象) | 経費にできる | 福利厚生費 |
| 社内の一部部署・有志だけの飲み会 | 経費にできる場合がある | 交際費または社内飲食費(給与とされることも) |
| 取引先との会食・接待 | 経費にできる | 交際費(1人1万円以下は会議費・飲食費) |
| 二次会・三次会 | 一次会と分けて判定 | 参加者・金額しだいで交際費など |
| 社内の親睦会(全従業員対象の親睦行事) | 経費にできる | 福利厚生費(従業員の積立で賄う分は会社の経費に含めない) |
| 歓迎会・送別会(全従業員対象) | 経費にできる | 福利厚生費 |
| 慰労会・打ち上げ(全従業員対象) | 経費にできる | 福利厚生費 |
| 祝賀会・記念式典(社外の来賓あり) | 経費にできる | 交際費(社内のみなら福利厚生費) |
| 懇談会(取引先との情報交換) | 経費にできる | 交際費(会議・商談中心で1人1万円以下なら会議費) |
二次会や三次会は、参加者や目的が一次会と変わることが多いため、原則として一次会とは分けて判断します。金額の判定の詳しい考え方は、後述の金額基準の章で解説します。各場面の詳しい科目の考え方は、次の章から順に見ていきます。
なお、社内の「親睦会」には、会社が費用を負担するものと、従業員が毎月の給与から積み立てて運営するものの2種類があります。会社が負担して全従業員を対象に開くなら、忘年会などと同じく福利厚生費です。一方、従業員の積立金(親睦会費)で賄う分は会社が支出した費用ではないため、会社の経費にはなりません。会社が積立に補助を出している場合は、その補助部分だけを福利厚生費として計上します。同じ「親睦会費」でも、会社のお金か従業員のお金かで扱いが変わる点に注意してください。
懇親会費の勘定科目は主に4つ 交際費・福利厚生費・会議費・諸会費
懇親会費の勘定科目は、主に交際費・福利厚生費・会議費・諸会費の4つに分かれます。どれになるかを決めるのは、参加者が社外か社内か、全従業員が対象か、会議に付随するか、団体の会費に含まれるか、という4つの視点です。まずは全体像から見ていきましょう。

交際費になるケース 社外・取引先が参加する懇親会
取引先や仕入先、顧客など社外の人が参加する懇親会は、原則として交際費になります。事業上の関係づくりや接待を目的とした飲食費が交際費にあたるためです。得意先を招いた懇親会や、会費制のパーティーの費用もここに含まれます。
交際費等とは、得意先や仕入先など事業に関係のある者に対する接待やもてなし、慰安などのために支出する費用です。法人税では、この交際費等のうち一部しか損金に算入できません。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年8月6日)
ただし、社外の人が入る飲食でも、1人あたりの金額が1万円以下であれば税務上は交際費等から除外され、金額を気にせず損金にできます。ここでの損金とは、税金の計算上で費用として認められる金額のことです。帳簿上の勘定科目は会社の運用によって決め、交際費のままとするほか、会議費や飲食費とすることもあります。
この1万円以下の扱いは、次の5つの事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。①飲食等のあった年月日。②参加した得意先など事業に関係のある者の氏名または名称と、その関係。③参加した者の数。④費用の額と、飲食店等の名称および所在地。⑤その他、その支出が飲食等にかかった費用だと説明できる事項です。
領収書に人数と相手先をメモしただけでは足りない場合があります。社内の申請様式にこの5項目を入れておくと確実です。金額基準の詳細は後の章で整理します。
1人あたり10,000円以下の飲食費を交際費等の範囲から除く規定は、年月日・参加者の氏名や名称と関係・参加人数・費用の額と飲食店等の名称および所在地などを記載した書類を保存している場合に限り適用されます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年8月6日)
福利厚生費になるケース 社内・全従業員が対象の懇親会
社内の従業員だけで開き、全従業員が参加できる懇親会は福利厚生費になります。忘年会や新年会、歓送迎会などが代表例です。要件は、全従業員を対象にしていること、そして金額が社会通念上妥当であることの2つです。
参加が任意で当日に欠席者がいても、全員に案内が出ていれば福利厚生費として扱えます。一方で、役員や一部の部署・有志だけで開く飲食は福利厚生費として認められにくい点に注意が必要です。特定の人だけが利益を受ける飲食は給与(現物給与=お金ではなくモノやサービスの形で支給した給与)とみなされ、源泉徴収の対象になることがあります。金額が高額だったり開催が頻繁すぎたりする場合も、福利厚生費ではなく給与として課税されることがあります。
この扱いの根拠になるのが所得税基本通達です。会食などの行事の費用を会社が負担しても、社会通念上一般的に行われていると認められる範囲であれば課税されません。裏を返せば、金額に明確な線引きはなく、常識的な範囲かどうかで判断するということです。ただし役員だけを対象とする場合は、この扱いから外れます。
見落としやすいのが欠席者の扱いです。行事に参加しなかった人に、参加の代わりとして金銭を支給すると給与として課税されます。「不参加なら5,000円を支給」といった運用にすると、支給を受けた人だけでなく行事全体の扱いに影響するため、欠席者への現金支給は避けるのが安全です。
使用者が役員または使用人のレクリエーションのために社会通念上一般的に行われていると認められる会食、旅行、演芸会、運動会等の行事の費用を負担することにより参加者が受ける経済的利益については、行事に参加しなかった人にその参加に代えて金銭を支給する場合や、役員だけを対象として費用を負担する場合を除き、課税しなくて差し支えないとされています。 出典:国税庁 所得税基本通達36-30(課税しない経済的利益……使用者が負担するレクリエーションの費用)(最終確認日:2026年8月6日)
会議費になるケース 会議に付随し1人1万円以下
会議に付随して出される軽い飲食は会議費になります。打ち合わせや商談の場で提供する食事・弁当・お茶菓子などが該当します。判断の軸は、会議に通常必要な範囲の飲食かどうかで、実務では1人あたり1万円以下が一つの目安になります。この1万円は、もともと社外の接待飲食費を交際費等から外すための基準ですが、会議に付随する少額の飲食を会議費として扱う際の目安としても使われます。
注意したいのは、会議のあとに場所を変えて開く懇親会は、会議費ではなく交際費や福利厚生費で判断する点です。会議そのものに付随する飲食かどうかが、会議費にあたるかの境目になります。
交際費と会議費は混同されやすい科目です。取引先との飲食でも、会議や商談に付随し1人1万円以下なら会議費、1人1万円を超える接待中心の会食なら交際費、というのが基本的な分かれ目になります。損金の扱いも異なるため、どちらにあたるかは金額と目的の両面から判断します。
ここで押さえておきたい例外があります。1人1万円以下で交際費等から外せるのは、社外の人が参加する飲食に限られます。専ら自社の役員や従業員、その親族に対する接待等のための飲食(社内飲食費)は、この除外の対象になりません。部署だけ・有志だけの飲み会は、1人あたりが1万円以下でもこの扱いは使えないため、交際費や給与として別に判断することになります。
諸会費になるケース 外部団体・加盟店会・学会などの会費
業界団体や商工会議所、加盟店会、学会などに支払う会費や年会費のうち、団体の通常の運営のための会費は諸会費になります。会員として団体に所属するための費用であり、特定の飲食への対価ではないためです。懇親会費が明示されず年会費に含まれている場合も、まずは諸会費で処理するのが基本です。
ただし、会費のなかに懇親会や飲食の費用がはっきり含まれている場合は、その懇親会費に相当する部分が交際費になります。また、会費全体が懇親・接待の色合いの強いものであれば、会費の全額が交際費として扱われることもあります。会費に飲食などの対価性があるかどうかで、諸会費か交際費かが分かれます。対価性とは、支払った額に見合う飲食などの見返りがあるかどうかを指します。外部団体の会費は見落とされやすいので、内訳を確認しておくと安全です。
なお、ロータリークラブやライオンズクラブといった奉仕団体の会費は、諸会費ではなく交際費として扱われるのが一般的です。団体の性格や会費の内訳によって科目が変わるため、団体名だけで判断せず、何のための会費かを確認し、判断に迷う場合は顧問税理士に確認してください。
会費とひとことで言っても、団体や内容によって科目は変わります。懇親会にかかわる主な会費を整理すると次のとおりです。
▼ 懇親会にかかわる会費の種類別 勘定科目の目安
| 会費の種類 | 勘定科目の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 業界団体・商工会議所・組合の通常会費 | 諸会費 | 団体の運営を支える会費で、飲食への対価ではない |
| 加盟店会・協力会の年会費 | 諸会費 | 会員として所属するための費用。ただし使途がほぼ懇親会なら交際費 |
| 年会費に懇親会費が明示されている場合 | 諸会費+交際費に按分 | 案内や規約で内訳が分かるときは、懇親会費の部分だけ交際費 |
| ロータリークラブ・ライオンズクラブの会費 | 交際費 | 奉仕団体の会費は交際費として扱うのが通例 |
| 異業種交流会・経営者交流会の参加費 | 交際費 | 飲食が主目的なら交際費。会議・研修が主目的なら会議費や研修費 |
| 学会・研究会の年会費 | 諸会費 | 業務に必要な学会の会費。懇親会の参加費が別建てなら別途判断 |
| 同業者団体の懇親会に別途支払う参加費 | 交際費 | 通常会費とは分けて、飲食の対価として判断する |
たとえば、加盟店会に支払う年会費のように、団体を運営するための通常会費であれば諸会費で処理します。一方で、その団体が開く懇親会に別途参加費を支払う場合や、年会費のうち懇親会費の金額が案内に明示されている場合は、その懇親会費の部分を交際費として扱います。同じ団体への支払いでも、通常会費と懇親会費を分けて考えるのがポイントです。判断に迷うときは、後述する消費税の対価性の考え方とあわせて確認してください。
判定フローで見る懇親会費の勘定科目の決め方
懇親会費の勘定科目は、いくつかの質問に順番に答えていくと決められます。次の①〜④の順に確認してください。
▼ 懇親会費の勘定科目 判定フロー
| 確認する順番 | 質問 | はいの場合 |
|---|---|---|
| ① | 外部団体に払う会費に含まれているか | 諸会費(懇親会費が明示されている部分は交際費) |
| ② | 社外の人が参加するか | 交際費(1人1万円以下なら会議費・飲食費も可) |
| ③ | 社内の全従業員が対象か | 福利厚生費(一部の部署・有志だけなら交際費や給与) |
| ④ | 会議・商談に付随する飲食か | 会議費 |

フローで大枠が決まったら、金額基準や記録の要件を合わせて確認します。社外が参加する懇親会は原則として交際費ですが、1人1万円以下の飲食であれば会議費や飲食費として扱う選択肢もあります。詳しくは次の早見表と金額基準の章で確認してください。
参加者・ケース別の勘定科目 早見表
ここまでの判断を、参加者やケースごとに一覧で確認できるようまとめます。自分の懇親会がどの行にあたるかを探し、想定される勘定科目と必要な書類の目安を確認してください。
▼ 参加者・ケース別に見る懇親会費の勘定科目 早見表
| ケース | 想定される勘定科目 | 必要な書類・記録の目安 |
|---|---|---|
| 社内全員が対象(忘年会・新年会・歓送迎会) | 福利厚生費 | 案内・領収書・参加対象が全員と分かる記録 |
| 社内の一部部署・有志のみ | 交際費または社内飲食費(給与となる場合あり) | 参加者名簿・目的・領収書 |
| 取引先との会食(1人1万円超) | 交際費 | 参加者名簿(相手先・人数)・領収書 |
| 取引先との会食(1人1万円以下) | 会議費・飲食費 | ①年月日②相手先の氏名・名称と関係③参加人数④費用の額・店名・所在地⑤その他必要な事項を記載した書類 |
| 異業種交流会・情報交換会 | 交際費(会議中心なら会議費) | 主催・目的・参加者の記録 |
| 外部団体・加盟店会の会費に含まれる | 諸会費(懇親色が強ければ交際費) | 会費の案内・内訳 |
| 総会後の懇親会 | 参加者しだいで交際費・福利厚生費など | 総会案内・参加者・領収書 |
| 学会・セミナー後の懇親会(別途の参加費) | 交際費・研修費など目的で判断 | 開催案内・領収書 |
| 個人事業主が事業関係で参加 | 接待交際費など | 事業との関連が分かる記録・領収書 |
| 社内の親睦会(会社が費用を負担) | 福利厚生費 | 案内・領収書・全従業員が対象と分かる記録 |
| 社内の親睦会(従業員の積立で開催) | 会社の経費にしない(補助分のみ福利厚生費) | 積立金の規約・会社補助分が分かる記録 |
| 会費制のパーティー・懇親会に参加 | 交際費(1人1万円以下は会議費・飲食費) | 案内・会費の領収書・参加者の記録 |
個人事業主が懇親会に参加した場合
個人事業主が事業に関わる懇親会へ出席したときも、その費用は接待交際費などで経費にできます。取引先との関係づくりや情報交換など、事業とのつながりを説明できることが条件です。プライベートな集まりと混同しないよう、参加者と目的を記録しておきます。
法人の交際費には損金にできる上限がありますが、個人事業主の交際費に金額の上限はありません。事業に必要な支出であれば、金額の多寡だけで否認されるわけではないためです。ただし上限が無いといっても、事業との関連が薄い支出や私的な飲食は経費にできません。事業とプライベートが混ざる場合は、事業に関係する部分だけを家事按分(事業用と私用が混ざる支出のうち、事業分の割合だけを経費にする処理)で経費にします。
懇親会費の金額基準 5,000円・10,000円と2024年改正のポイント
懇親会費で金額を判断する軸になるのが、1人あたり1万円という基準です。社外の接待飲食費は、1人1万円以下なら税務上の交際費等から外せます。この1万円は、2024年度(令和6年度)の税制改正で、それまでの5,000円から引き上げられた現行の基準です。つまり5,000円は改正前の旧基準で、2024年4月以降に支出する費用は1万円で判断します。
接待飲食費のうち1人あたり10,000円以下のものを交際費等の範囲から除外する基準は、令和6年(2024年)4月1日以後に支出する費用について、従来の5,000円から10,000円へ引き上げられました。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年8月6日)
▼ 懇親会費に関わる金額基準の整理
| 基準 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 1人1万円以下 | 社外を含む接待飲食費 | 交際費等から除外し、会議費・飲食費として損金にできる(2024年4月以降) |
| 会議費の1万円 | 会議に付随する飲食 | 1人1万円以下で会議費として計上できる目安 |
| 社内の福利厚生費 | 全従業員対象の社内行事 | 明確な金額基準はなく、社会通念上妥当な範囲かで判断 |
1万円以下かどうかは1人あたりで判断し、実際に参加した人数で割って求めます。判定に使う金額は、自社が税抜経理なら税抜額、税込経理なら税込額を用い、自社の経理方式にそろえて判断してください。
具体的な数字で確認してみます。取引先3名と自社2名の合計5名で懇親会を開き、飲食代が5万円だった場合、1人あたりは5万円÷5名=1万円です。1万円「以下」であれば交際費等から除外できるため、この場合は会議費や飲食費として処理できます。一方、同じ5万円でも参加者が4名だった場合は1人あたり1万2,500円となり、1万円を超えるため交際費になります。人数の数え方は、自社の参加者も含めた実際の参加人数です。当日欠席した人を人数に含めると1人あたりの金額が実態より低くなるため、参加者名簿は当日の実人数で残しておきます。
なお、1人あたりの金額の判定は一次会・二次会それぞれで行います。一次会が1人8,000円、二次会が1人5,000円なら、それぞれ1万円以下なので、どちらも交際費等から除外できます。ただし同じ日に同じメンバーで続けて行い、実質的に一体とみなされる場合は合算で判断されることがあります。

金額基準とあわせて知っておきたいのが、交際費になった場合の損金算入の枠です。法人が支出した交際費等は、原則として損金に算入できません。ただし、資本金1億円以下などの中小法人には年800万円までを損金にできる定額控除の枠があります。1人1万円以下の接待飲食費はこの枠を使わずに損金にできるため、まず1万円以下で処理できるかを確認すると、800万円の枠を他の交際費に回せます。なお、資本金の大きい法人でも、接待飲食費の50%は損金に算入できます(資本金100億円超の法人は対象外)。
中小法人については、この800万円の定額控除と、接待飲食費の50%相当額の損金算入のどちらかを選べます。交際費等が年800万円におさまるなら800万円の枠を使うほうが有利です。800万円を大きく超え、そのほとんどが接待飲食費という会社では50%基準のほうが有利になることもあります。どちらを使うかは事業年度ごとに判断します。
なお、800万円は事業年度が12か月の場合の金額で、事業年度が12か月に満たないときは月数に応じて按分します。また、資本金1億円以下でも、資本金5億円以上の法人の100%子会社などはこの枠を使えません。50%の損金算入についても、対象は社外を含む接待飲食費で、社内だけの飲食は含まれません。
期末の資本金または出資金が1億円以下である等の法人の損金不算入額は、交際費等のうち接待飲食費(専らその法人の役員・従業員またはこれらの親族に対する接待等のためのものを除く)の50%相当額を超える部分の金額と、800万円にその事業年度の月数を乗じて12で除した金額(定額控除限度額)を超える部分の金額の、いずれかとなります。ただし資本金5億円以上の法人の100%子法人等は、この計算の対象から除かれます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年8月6日)
懇親会費の科目別の仕訳例 会社負担・一部負担
懇親会費は、どの勘定科目にあたるかが決まれば仕訳は難しくありません。ここでは代表的なパターンを科目別に示します。いずれも会社が費用を負担し、現金または預金で支払った前提の例です。
▼ 懇親会費の科目別 仕訳例(会社負担)
| 場面 | 借方 | 貸方 | 摘要(記載例) |
|---|---|---|---|
| 取引先との会食を会社負担(1人1万円超) | 交際費 60,000 | 現金・預金 60,000 | ○月○日 ○○社懇親会 当社2名・先方3名(1人12,000円) |
| 全従業員対象の忘年会を会社負担 | 福利厚生費 100,000 | 現金・預金 100,000 | ○月○日 全社忘年会 参加25名 |
| 会議に付随する飲食(1人1万円以下) | 会議費 8,000 | 現金・預金 8,000 | ○月○日 ○○社打合せ 弁当代 4名 |
| 外部団体の年会費を支払い | 諸会費 30,000 | 現金・預金 30,000 | ○○協会 年会費(○年度) |
| 会費制の懇親会に参加費を支払い(1人1万円以下) | 会議費 8,000 | 現金・預金 8,000 | ○月○日 ○○会 懇親会参加費 1名 |
| 従業員の親睦会に会社が補助金を支出 | 福利厚生費 30,000 | 現金・預金 30,000 | ○年度 社内親睦会 会社補助 |
| 総会の特別参加費を支払い(懇親会含む) | 諸会費 15,000 | 現金・預金 15,000 | ○○協会 定例総会 特別参加費(消費税は不課税/法人税の交際費等該当性は別途判定) |
従業員から会費を一部集めた場合は、集めた分の扱いに2つの方法があります。1つは、会社負担分だけを費用に計上する方法です。会社が10万円を支払い従業員から3万円を集めたなら、差額の7万円だけを福利厚生費などで計上します。もう1つは、支払った10万円を全額費用に計上し、集めた3万円を雑収入(本業以外の細かな収入)として処理する方法です。どちらでも会社の実質負担額は変わらないので、社内の会計方針にそろえれば問題ありません。会社が負担した分の領収書は保管しておきます。
▼ 従業員から会費を一部集めた場合の仕訳(会社負担10万円・従業員から3万円徴収)
| 処理方法 | 取引 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|---|
| 会社負担分だけを費用にする | 差額を支払 | 福利厚生費 70,000 | 現金・預金 70,000 |
| 全額を費用にし、集めた会費を雑収入にする | ①店へ支払 | 福利厚生費 100,000 | 現金・預金 100,000 |
| 同上 | ②従業員から徴収 | 現金・預金 30,000 | 雑収入 30,000 |
なお、法人税では会社の実質負担額は変わりませんが、従業員から集めた分を消費税でどう扱うかは処理方法によって変わることがあります。社内でどちらの整理を取るかを決めたうえで、継続して同じ方法を適用してください。
懇親会費を経費計上するときの注意点 領収書・参加者名簿・税務調査
懇親会費で否認を避けるうえで最も大切なのは記録です。参加者・目的・金額を残していれば、業務目的の懇親会費は認められやすくなります。とくに交際費は、誰と、何のために開いたかが説明できるかどうかが問われます。
領収書には、日付や金額だけでなく、参加した相手先や人数、目的をメモとして残しておきます。全従業員対象の福利厚生費なら、全員に案内した記録を残します。私的な飲食と混同しないことも重要で、家族や友人との支出を紛れ込ませると全体の信頼性が下がります。
▼ 税務調査で見られやすい記録のポイント
| 確認する記録 | 内容 |
|---|---|
| 領収書 | 日付・金額・店名に加え、相手先・人数・目的をメモ |
| 参加者名簿 | 交際費は相手先と人数、社内行事は対象範囲 |
| 支出の目的 | 業務との関連(接待・親睦・会議など) |
| 頻度・金額 | 社会通念上妥当な範囲か |
税務調査では、参加者・金額・頻度が確認されることがあります。こうした記録を紙やスマートフォンで一件ずつ残すのは手間がかかりますが、領収書の撮影とデータ化を仕組み化しておくと、懇親会費の申請や集計の負担を減らせます。
懇親会の会費・年会費とインボイス・消費税の扱い
懇親会の会費や年会費は、消費税の扱いも科目と同じく対価性で決まります。飲食などの対価としての性格がある会費は課税仕入れ、つまり消費税がかかる支払いになります。支払った消費税を差し引く仕入税額控除を受けるには、インボイス(適格請求書)の保存が必要です。一方、団体の通常運営のための会費のように明確な対価性がないものは、そもそも消費税の対象外となり不課税として扱われます。
同業者団体や組合などに支払う会費が課税仕入れになるかどうかは、その団体から受ける役務の提供などと支払う会費との間に明らかな対価関係があるかどうかで判定します。その団体の業務運営に必要な通常会費については一般的に対価関係がないため、構成員においては課税仕入れとなりません。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6467 会費や入会金の仕入税額控除(最終確認日:2026年8月6日)
1つの会費に、団体の運営費と懇親会費など複数の目的が混ざっているときは、内訳に応じて分けて考えます。取引先へのお車代や寸志なども、対価性の有無で課税か不課税かが変わります。判断に迷うときは、会費の案内や規約で内訳を確認するのが確実です。
課税・不課税を分ける対価性の考え方
会費の名称ではなく、飲食などの対価があるかどうかで判定します。懇親会に関係する主な会費を整理すると次のとおりです。
▼ 会費の名称別に見る消費税の扱い
| 会費の名称 | 消費税の扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 懇親会費・懇談会費(飲食の提供を受ける対価として払うもの) | 課税仕入れ | 飲食の提供との間に明らかな対価関係がある |
| 忘年会費・新年会費・親睦会費(飲食を伴う) | 課税仕入れ | 同じく飲食の対価にあたる |
| 交流会費・研修会費(飲食や役務の提供あり) | 課税仕入れ | 役務の提供に対する対価がある |
| 業界団体・組合の通常会費 | 不課税 | 団体の運営費の分担で、明確な対価関係がない |
| 加盟店会・協力会の年会費(通常運営分) | 不課税 | 同上。ただし懇親会費が明示されている部分は課税 |
| レジャー施設などの入会金(返還されないもの) | 課税仕入れ | 施設利用という役務の提供との対価関係がある |
| 団体の総会・大会に際して徴収される特別参加費 | 不課税 | 懇親会がセットでも対価関係が認められない(後述) |
判定が難しい会費については、会費を受け取る団体と支払う事業者の双方が、対価に当たらないものとして継続して処理している場合はその処理が認められます。この場合、団体は会員に「この会費を対価に当たらないものとして処理している」ことを通知することとされています。名称が「会費」でも、実質的に出版物の購読料や研修の受講料、施設利用料にあたるものは課税仕入れになります。
会費や組合費が課税仕入れになるかどうかは、団体から受ける役務の提供などと支払う会費などとの間に明らかな対価関係があるかどうかによって判定します。対価性の判定が困難なものについては、団体と事業者の双方が対価に当たらないものとして継続して処理している場合はその処理が認められます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6467 会費や入会金の仕入税額控除(最終確認日:2026年8月6日)
総会・大会の特別参加費と宿泊費の扱い
業界団体や組合が定例総会や地区別ブロック大会を開き、参加する会員から別途「特別参加費」を徴収することがあります。この特別参加費は、団体が自分たちの活動の一環として催す総会・大会の費用を、参加者に分担させているものです。飲食などの見返りに対して支払っているとは言えないため、不課税として取り扱われます。大会後に懇親会を催す場合も同じ扱いです。
ポイントは、徴収が一括かどうかではなく、団体が自己の組織的活動として催す総会・大会の費用を参加者に負担させるものかどうかです。一般の懇親会で会費をまとめて集めただけでは、この取扱いにはあたりません。
あわせて注意したいのが、消費税の課否と、法人税で交際費等にあたるかどうかは別々に判定する点です。特別参加費は消費税では不課税ですが、法人税では懇親会部分の実態しだいで交際費等に該当することがあります。消費税が不課税だからといって、法人税でも交際費等ではないと決まるわけではありません。
団体、組合等が、自己の組織的活動の一環として催す総会又はブロック大会に際して、その費用を参加者に負担させているものであり、明白な対価関係があるとは認められないことから、不課税として取り扱います。 出典:国税庁 質疑応答事例(消費税)定例総会等の費用を賄うために徴収する特別参加費(最終確認日:2026年8月6日)
あわせて押さえておきたいのが宿泊費です。宿泊を希望する参加者から宿泊費を別途受領している場合は、原則として課税の対象になります。ただし、その宿泊費を預り金(他人から一時的に預かっているお金として扱う科目)として経理しているときは、その処理も認められます。なお、宿泊費が参加費のなかに含まれている場合は、参加費と同じく不課税として扱います。総会の案内で「参加費に宿泊費を含む」と書かれているかどうかで扱いが変わるため、案内文を保管しておくと判断がぶれません。
インボイスを発行できない相手への会費と経過措置 2026年10月から70%へ
注意したいのが、対価性はあってもインボイスを受け取れない会費です。相手が適格請求書発行事業者(インボイスを発行できる登録事業者)でない任意団体などの場合、原則として仕入税額控除はできません。ただし経過措置により、一定期間は仕入税額相当額の一定割合を控除できます。この経過措置は令和8年度の税制改正で適用期限が2年延長され、控除できる割合は次の4段階で縮小していきます。
免税事業者などインボイス発行事業者以外の者から行った課税仕入れにつき、その一定割合を控除できる経過措置について、適用期限を2年間延長した上で、控除可能割合が見直されました。 出典:国税庁「令和8年度税制改正特集」(最終確認日:2026年8月6日)
▼ 免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置
| 期間 | 控除できる割合 |
|---|---|
| 2023年10月1日〜2026年9月30日(令和5年10月〜令和8年9月) | 仕入税額相当額の80% |
| 2026年10月1日〜2028年9月30日(令和8年10月〜令和10年9月) | 70% |
| 2028年10月1日〜2030年9月30日(令和10年10月〜令和12年9月) | 50% |
| 2030年10月1日〜2031年9月30日(令和12年10月〜令和13年9月) | 30% |
免税事業者等からの課税仕入れについては、適格請求書等保存方式の開始から一定期間、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置が設けられています。 出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問113 免税事業者等からの仕入れに係る経過措置(最終確認日:2026年8月6日)
※2031年10月1日(令和13年10月1日)以降は経過措置が終了し、原則として控除できません。
※同一の免税事業者等からの経過措置の対象となる課税仕入れの合計額(税込)が一定額を超えると、その超えた部分には経過措置を適用できません。この上限は、2026年10月1日以後に開始する課税期間から税込1億円(それ以前は税込10億円)に引き下げられます。
なお税抜経理をしている場合、控除できなかった部分の消費税相当額は交際費等の額に含めて計算します。10月以降は控除できない部分が20%から30%に増えるため、任意団体の懇親会費が多い会社では交際費等の計上額がその分だけ増える点に留意してください。

●インボイス制度の経過措置に関する記事はこちら
実務で影響が大きいのは、2026年10月1日から控除できる割合が80%から70%に下がることです。任意団体の懇親会費や、インボイスを発行できない小規模な飲食店での支払いは、2026年9月30日までと2026年10月1日以降で控除額が変わります。
あわせて、経過措置の適用を受けるには帳簿に「経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨」の記載が必要です。記載のしかたは「80%控除対象」のほか、「免」「免税事業者からの仕入れ」と書く方法でも構いません。取引に「※」などの記号を付け、別途「※は80%控除対象」と示す方法も認められています。割合が変わる2026年10月1日以降の取引は、「70%控除対象」とするなど適用割合が分かる記載にそろえておくと、期末の集計がしやすくなります。
経過措置の適用を受けるためには、原則的な記載事項に加え、例えば「80%控除対象」「免」など、経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨を記載した帳簿の保存が必要です。個々の取引ごとに記載するほか、対象取引に記号・番号等を表示し、別途「※は80%控除対象」などと表示する方法も認められます。 出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問113 免税事業者等からの仕入れに係る経過措置(最終確認日:2026年8月6日)
飲食店のレシートは宛名なしでよい 適格簡易請求書の確認ポイント
懇親会でいちばん多いのは、店で受け取ったレシートをそのまま経費精算に回すケースです。飲食店やタクシーなどが交付する書類は、宛名(自社の名称)の記載がなくても仕入税額控除に使えます。不特定多数を相手にする事業では簡易な様式が認められているためで、「上様」でも「宛名なし」でも構いません。
確認すべきは宛名ではなく、登録番号が記載されているかです。登録番号があれば適格請求書発行事業者からの仕入れとして扱えます。記載がなければインボイスを発行できない事業者からの仕入れとなり、後述の経過措置の割合で控除することになります。また、この様式では適用税率と消費税額のどちらか一方の記載があれば足ります。
小売業、飲食店業、タクシー等を営む事業者が交付する書類については、適用税率または消費税額等はいずれかの記載で差し支えなく、書類の交付を受ける事業者の氏名または名称の記載は不要となります。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6625 適格請求書等の記載事項(最終確認日:2026年8月6日)
幹事が一括で支払った懇親会費のインボイス 立替金精算書での対応
複数の会社が集まる懇親会では、幹事1社がまとめて店に支払い、あとから各社が自社負担分を精算することがよくあります。このとき店が発行するインボイスは、幹事の会社宛てになります。そのため、自社がそのコピーを受け取っただけでは、自社の課税仕入れを証明する書類としては足りません。
この場合は、幹事から立替金精算書の交付を受けます。立替金精算書とは、幹事が立て替えた金額のうち各社の負担分がいくらかを示す書類です。店から行った課税仕入れが自社のものであることが立替金精算書で明らかにされていれば、インボイスと立替金精算書をあわせて保存することで、仕入税額控除の要件を満たせます。立替払いをした幹事の会社が適格請求書発行事業者でなくても、店が適格請求書発行事業者であれば控除できます。
立替払を行った者から立替金精算書等の交付を受けるなどにより、経費の支払先から行った課税仕入れが立替えを受けた者のものであることが明らかにされている場合には、その適格請求書と立替金精算書等の保存をもって、仕入税額控除に必要な請求書等の保存要件を満たすこととされています。 出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問94 立替金(最終確認日:2026年8月6日)
参加者が多くインボイスのコピーを全社に配るのが難しいときは、幹事が店のインボイスを保存し、各社には立替金精算書だけを交付する方法も認められています。この場合、幹事は精算書に各社の負担額と消費税額を記載する必要があります。消費税額は、店のインボイスに記載された消費税額をもとに、各社の負担割合であん分(金額を一定の割合で割り振ること)するなど合理的な方法で計算します。また、その支払いが適格請求書発行事業者からのものかどうか、税率ごとの区分もあわせて精算書に記載します。
▼ 幹事が一括で支払った懇親会費のインボイス対応
| 幹事側でやること | 参加者側でやること |
|---|---|
| 店から受け取ったインボイスを保存する | 幹事から立替金精算書の交付を受ける |
| 各社の負担額・消費税額を記載した立替金精算書を作成する | インボイス(またはそのコピー)と立替金精算書をあわせて保存する(幹事が店のインボイスを保存する場合は精算書のみで可) |
| 店が適格請求書発行事業者かどうかを精算書で明らかにする | 店が適格請求書発行事業者でない場合は経過措置の割合で控除する |
| 税率(10%・8%)ごとに区分して記載する | 帳簿に相手先・年月日・内容・金額を記載する |
| 支払先の名称と登録番号を参加者が確認できるようにする | 幹事との間で支払先の名称と登録番号を確認できるようにしておく(別途の書面通知や契約書での明示でも可) |
なお、他社分を立て替えた際の立替金精算書は、幹事となった会社が作成して交付するものです。
なお、懇親会でかかる費用の税率は、店内で飲食する分は10%です。軽減税率8%の対象は酒類を除く飲食料品の譲渡で、外食やケータリングは対象に含まれません。手土産として持ち帰り用の食品を購入した場合は8%になるため、同じ懇親会の支払いでも税率が分かれることがある点に注意してください。
軽減税率8%が適用されるのは、酒類を除く飲食料品の譲渡などです。外食やケータリング等は軽減税率の対象に含まれません。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6102 消費税の軽減税率制度(最終確認日:2026年8月6日)
懇親会費など経費の処理をラクにするならTOKIUM
懇親会費の勘定科目は、参加者と目的、金額、そして外部団体の会費かどうかで決まります。社外が参加するなら交際費、全従業員が対象なら福利厚生費、会議に付随するなら会議費、団体の会費に含まれるなら諸会費が基本です。1人1万円以下かどうかで交際費と会議費が分かれる点と、参加者・目的・金額の記録を残す点を押さえておけば、多くのケースは迷わず判断できます。
とはいえ、懇親会費は場面ごとに科目が変わり、領収書の保管や参加者名簿の作成、会費の内訳確認など、こまかな手間が積み重なります。
加えて2026年10月1日からは、インボイスを発行できない相手への支払いで控除できる割合が80%から70%に下がります。任意団体の懇親会費や小規模な店での支払いが多い会社ほど、10月以降は帳簿の記載と控除額の確認が増えます。
懇親会費の支払いを法人カードにまとめれば、現金の準備や小口現金の出納は減ります。それでも、利用明細の確認、領収書の回収、科目ごとの仕訳、そして立て替えた分を社内で精算する作業は、そのまま経理の手元に残ります。
TOKIUM経費精算は、この“残る業務”の受け皿です。紙の領収書はスマートフォンで撮影するだけでデータ化され、連携した法人カードの利用明細との突き合わせから申請、仕訳データの作成までを一つの流れにまとめられます。入力や突合の手間を現場から経理へ付け替えるのではなく、作業そのものを減らせるのが強みです。懇親会費をはじめ経費の処理を見直したい方は、TOKIUM経費精算の資料をぜひご覧ください。
よくある質問 懇親会費の勘定科目に関するFAQ
懇親会費は何費になりますか
参加者と目的で変わります。社外の取引先が参加するなら交際費、全従業員が対象の社内行事なら福利厚生費、会議に付随する軽い飲食なら会議費、外部団体の会費に含まれるなら諸会費が基本です。まずは誰が参加したかで大きく判断します。
社員だけの飲み会は経費にできますか
社内で全従業員に参加の機会がある懇親会なら、費用は福利厚生費で計上できます。一方、一部の部署や有志だけで開く飲み会は、交際費や社内飲食費となり、内容によっては給与として扱われることもあります。全員に開かれているかどうかが分かれ目です。
懇親会費は非課税ですか
懇親会そのものの飲食費は消費税の課税対象で、非課税ではありません。なお「非課税」と「不課税」は別物です。非課税は消費税の対象だが政策的に課さないもの(保険料など)を指し、不課税はそもそも消費税の対象にならないものを指します。外部団体の会費のうち対価性のない通常会費は、後者の不課税として扱われます。飲食などの対価性がある会費は課税仕入れとなり、インボイスの保存が必要です。
懇親会の会費は領収書が必要ですか
必要です。経費にするには、金額を証明する領収書に加えて、参加者や目的の記録を残しておくことが求められます。とくに交際費は、相手先と人数、開催の目的を説明できる状態にしておくことで、税務調査でも認められやすくなります。
二次会や三次会も経費にできますか
一次会と分けて判断すれば、経費にできる場合があります。二次会・三次会も業務上の目的があり、参加者と金額が妥当であれば計上できます。ただし参加者が絞られたり金額が大きくなったりすると、交際費としての性格が強まる点に注意します。
個人事業主でも懇親会費を経費にできますか
できます。事業に関係する懇親会であれば、接待交際費などで経費にできます。法人と違い交際費の金額に上限はありませんが、事業との関連を説明できること、そして私的な飲食と分けて記録することが前提です。
親睦会費は消費税の対象ですか
飲食を伴う親睦会の会費は、飲食の提供という対価があるため課税仕入れです。一方、従業員が給与から積み立てる親睦会費は、会社の支出ではないため会社の消費税の計算には関係しません。また、業界団体の通常会費のように対価性のない会費は不課税です。同じ「親睦会費」でも、誰が誰に何の対価として払うかで扱いが変わります。
会費制の懇親会の仕訳はどうなりますか
参加費として支払った側は、1人1万円以下なら会議費や飲食費、1万円を超えるなら交際費で処理します。幹事としてまとめて支払い、あとから参加者から会費を集めた場合は、会社負担分だけを費用にする方法と、全額を費用にして集めた会費を雑収入にする方法のどちらでも構いません。他社の分も立て替えたときは、立替金精算書を交付します。
総会の参加費に消費税はかかりますか
団体が総会や大会の費用を賄うために会員から徴収する特別参加費は、明白な対価関係があるとは認められないため不課税です。大会後に懇親会があっても同じ扱いになります。ただし宿泊費を別途受け取っている場合は原則として課税対象で、預り金として経理しているときはその処理も認められます。
懇親会費の経過措置はいつまで使えますか
インボイスを発行できない相手からの課税仕入れについて一定割合を控除できる経過措置は、2031年9月30日までの段階的な措置です。控除できる割合は2026年9月30日までが80%、2026年10月1日からが70%、2028年10月1日からが50%、2030年10月1日からが30%と縮小し、2031年10月1日以降は原則として控除できません。


