電子帳簿保存法

【2022年】電子保存義務化が延期!2年間の猶予措置が適用される条件を解説

公開日:2021.12.08更新日:2022.06.22
電子帳簿保存法_表紙

2022年1月施行予定の改正電子帳簿保存法に2年の猶予期間が設けられることが、2021年12月10日(金)発表の税制改正大綱により明らかになりました。実質、電子保存義務化が2年延期となり、請求書・領収書の電子化のスケジュールを再検討する企業が多くなると予想されます

大綱に記載された猶予の条件には「やむを得ない事情がある場合」と濁された表現が含まれていましたが、2021年12月27日(月)、国税庁より「やむを得ない事情」に関する補足説明が通達されました。

本記事では、22年1月施行予定であった電子帳簿保存法の改正内容に触れるとともに、税制改正大綱が示した2年の猶予期間や、国税庁が今回通達した宥恕規定の「やむを得ない事情」についても解説します。

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電子帳簿保存法の改正内容とは

2022年1月に改正が施行される電子帳簿保存法下では、電子取引で受け取った書類は電子データとして保存する義務が生じます。特に、「電子メールで受け取った領収書や請求書のPDFファイルをコピー機で紙面に出力して保存する」ことが法改正により不可となります。

この「紙保存の廃止」を含む改正電帳法は、企業における経理業務の電子化圧力を非常に強めると言われています。

電子帳簿保存法については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎電子帳簿保存法についての解説記事を読む

電子保存義務化に2年の猶予

2021年12月10日、自民党及び公明党両党が決定した「令和4年度税制改正大綱」おいて、電子帳簿保存法の改正見直し項目が公表されました。

簡潔に言うと、2022年1月1日から2023年12月31日までの2年間は、対応が間に合わない場合は、税務調査のタイミング等にきちんと言われた通りに書類を提出できる状態で管理さえしていれば、紙出力での保存も認めるという内容です

出典:令和4年度税制改正大綱(令和3年12月10日|自由民主党、公明党)

猶予を受けるにあたり、税務署への申請・届け出は不要

税務署長への手続を要せず出力書面等による保存が可能になります。

2年間の猶予措置が適用される条件とは?

2021年12月10日の税制改正大綱によると、猶予適用の条件は以下の2つを同時に満たすことです。大綱の原文(一部編集)に加え、イメージが湧きやすいように解釈を合わせて記載します。

①所轄税務署長が、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って保存をすることができかなったことについて、やむを得ない事情があると認める

具体的な解釈:企業が何らかの「やむを得ない事情」があって、法が求める要件に沿えなかったと税務署長が認めた場合

12月10日時点では、「やむを得ない事情」が具体的に何を指すかは明言されていませんでした。こちらに関しては、後述します。

②当該保存義務者が、当該電磁的記録の出力書面の提示、又は提示の求めに応じることができるようにしている

具体的な解釈:PDF等の電子データで受領した請求書等の書類を税務署から提示するよう求められた際、紙面に印刷した状態で提示できる状態にある場合

これは改正前の電子帳簿保存法においても達成すべき事項であり、改めて触れる必要はないかと思われます。

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国税庁が「やむを得ない事情」の見解を補足

2021年12月27日付で発表された法令解釈通達にて、税制改正大綱では言及されなかった「やむを得ない事情」について、国税庁の見解が公表されました。

「やむを得ない事情」とは何か?

法令解釈通達の原文を引用します。

「やむを得ない事情」とは、電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に係るシステム等や社内でのワークフローの整備未済等、保存要件に従って電磁的記録の保存を行うための準備を整えることが困難であることをいう。

具体的には、電子保存対応が可能な請求書管理システムの導入や、電子稟議(=ワークフロー)の仕組みを設定が間に合わなかった場合と捉えるのが妥当でしょう

結論、「対応が間に合わない理由」全般が認められると解釈して良い

上記の通達はあくまで「やむを得ない事情」から「システム・ワークフロー整備」以外の事情を排除しているに過ぎず、「システム・ワークフロー整備が困難」とは何かについては言及はしていません。したがって、例えば中小企業の場合は「社内人員不足で整備が困難」、大企業であれば「社内申請フローが複雑すぎて導入が困難」のように、どんな理由付けも可能といえるでしょう

この2年が電帳法対応へのラストチャンス

今回の猶予は「電磁的記録の保存要件への対応が困難な事業者の実情に配慮」(2021年12月10日税制改正大綱より抜粋)するための措置であり、国の対応は寛容と捉えるのが適切でしょう。

経理部が翻弄された1年

2020年12月の税制改正により「22年1月以降の電子データ保存義務化」が決定し、2021年7月には「義務に反した事業者は青色申告が取り消される」と追加言及、11月には「青色申告を直ちに取り消すことはしない」と補足され、さらには直近2021年12月6日の日本経済新聞にて「22年1月以降の義務化に2年の猶予」との記事が出るなど、経理部の多くの方にとって2021年は翻弄され続けた1年だったかと思います。

経理部の皆さんにエール

しかし、上記のように、国はあらゆる事業者が電子化に対応できるよう極めて寛容な姿勢を取ってくれるこの2年間は、経理業務の電子化を進めるラストチャンスである、と当編集部は前向きに捉えています。

経理の皆さん、日々更新される情報を取り入れ、ご自身の会社を支えていただきありがとうございます。今後も正確な情報のキャッチアップをともに頑張りましょう!!

「電子帳簿保存法ガイドブック」をリリース

株式会社TOKIUMでは、2年の猶予期間や宥恕規定の「やむを得ない事情」についての解説を盛り込んだ「電子帳簿保存法ガイドブック」を、2021年12月28日に作成しました。この機会にぜひお持ち帰りください!

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