ペーパーレス化を進める方法は?事例やメリット・デメリットを解説

コロナ渦でテレワークが進み、紙をベースとした働き方が難しくなっています。さらに2021年1月から適用される電子帳簿保存改正法にむけて、業務の見直しが必要となっており、ペーパーレス化の動きがますます広がっています。

当記事では、ペーパーレス化を進める方法やメリット・デメリットなどをはじめとして、具体的な導入の事例もご紹介しますので、ぜひとも当記事をペーパーレスの推進に活かしていただけたら嬉しいです。

ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とは紙の文書や資料を電子化してデータとして保存・管理する動きのことです。

ビジネスの場におけるペーパーレス化とは、従来紙で作成・保管していた契約書・申請承認資料・経理資料・会議資料などをデータの形での作成・保管に切り替えていくことを指します。

紙の文書や資料を減らすことで印刷や保管に伴うコストを減らすことができるだけでなく、検索が容易になるため、業務効率化の手段として取り入れられることも多いです。

ペーパーレス化が進まない理由

初期コストや予算への懸念

ペーパーレス化が進まない理由の一つに、ペーパーレス化には初期コストがかかるということが挙げられます。

ペーパーレス化を進めるためには、システムの導入・セキュリティーに関連する環境整備・PCやタブレットなどの端末の用意が必要となり、特に導入初期にコストがかかります。さらに推進に当たっては、運用コストや人的コストもかかります。

このような費用がかかることから、現状問題なく業務が回っている会社ほど、現状を変える価値が見出しにくい傾向にあるようです。また、デジタル化が業界や職種の慣習や好みに馴染まないこともあります。

そのため、ペーパーレス化には長期的にメリットがあることを理解し、長期的な視点から見て投資することが望ましいでしょう。

システム障害セキュリティへの不安

ペーパーレス化が進まない理由の一つに、システム障害によるセキュリティへの不安が挙げられます。

データで保存する場合、例えば災害停電によるシステム障害で、データが閲覧できなくなったり、紛失してしまうことが考えられます。さらにはサイバーテロなどによるセキュリティ障害も起こり得ます。

そのような対策として、データ保存の場合にもクラウド上に保管し、緊急時に備えてバックアップを行うことができます。またセキュリティについても、適切なシステムを導入することで強化することができるため、社会からの信用を高めることができるでしょう。

むしろ紙で保存する場合は、災害やミスで紙自体が紛失してしまうリスクがあるため、保管には注意が必要となるでしょう。

一度、失敗したことがある

以前ペーパーレス化を取り入れようとしたが、社内に浸透しなかったというケースもあります。

浸透しない主な理由が社内のITリテラシーの低さであることも多いです。人によってはシステムやデジタル機器の扱いに慣れておらず、抵抗を覚える方がいます。また情報システムの部署に頼りっきりになってしまった結果、情報システムの部署が疲弊して頓挫してしまうこともあるでしょう。

ペーパーレス化を浸透させるためには、段階的な導入が重要になります。利用範囲を少しずつ広げて、社員に浸透させていくという方法が安心でしょう。システムの部署に頼らなくても自律的に扱える、わかりやすいツールを選ぶことも重要でしょう。

ペーパーレス化のメリット5つ

先述したようにペーパーレス化にはいくつかの壁があり、踏み切れない企業も多くあるのが現実です。

一方でペーパーレス化には多くのメリットがありますので、それぞれ解説します。ペーパーレス化によるメリットの理解を深めるとともに、ペーパーレス化を推進する上での社内説得内容としても参考にしていただけたら嬉しいです。

コスト削減

ペーパーレス化は様々なコストの削減に繋がります。

紙に伴うコストには様々なものがあります。まず紙の文書の用意のためには、紙代・印刷代・印刷機器のメンテナンス代が必要です。取引先に紙の文書を送る場合には、文書の郵送代、さらには、紙の文書を保管する際には保管代、そして廃棄の際にはシュレッターや業者などへの廃棄代も必要となるでしょう。

ペーパーレス化を推進することで、データの形での参照となり原則紙が不要となるため、紙での運用に伴うコストを削減することができます。

さらにペーパーレス化が社内で浸透し、紙の保管場所が必要なくなることで、オフィスを縮小して賃料を削減できる可能性も広がるでしょう。

業務効率化の実現

ペーパーレス化は業務効率化においても、特に下記3点に置いて大きな役割を果たすでしょう。

1点目として、文章作成自体が効率化されます。

紙での資料作成の場合、人的ミスが起こりやすく、同時に作業することは基本的にできません。その点、電子化をすることで入力内容の自動チェックができるため、同時作業がしやすくなります。

2点目として、文章内の検索が可能になります。

紙の場合、特に古い書類を探し出すことが困難な場合が多いです。一方、電子化することで一覧できる形で保管できるため、書類をより容易に探すことができるでしょう。またデータ化することで、キーワード検索も可能になります。

3点目として、共有・承認・修正がしやすくなります。

紙の場合、共有や承認のためには手渡しや郵送といった回覧の手間が大きくかかります。一方でペーパーレス化を行うことで、メールやクラウド上で速やかに回覧ができ、共有・承認・修正の手間を削減することができます。

セキュリティの強化

企業にとって情報の漏洩は企業存続に関わる重要な問題となるため、ペーパーレス化はセキュリティの強化の上でも重要な役割を果たすでしょう。

紙の場合、保管場所に鍵をつけるなど物理的な対策しかできません。一方でペーパーレス化をすることによって、アクセス権を設定してアクセスをより厳密に管理することができます。

また、アクセスをした人のログを取ることで、文書の参照者や編集者を明確にすることもできます。さらにデータは紙よりも劣化の心配が低く、長期保管を得意とする点もメリットの一つとなるでしょう。

企業イメージ・価値の向上

ペーパーレス化は企業のイメージ・価値の向上にもつながるでしょう。

近年SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)が注目されており、企業にも配慮が求められています。

紙の使用は森林破壊に繋がってしまいますが、ペーパーレス化することで環境保護に繋がり、企業のイメージ向上に役立つでしょう。

ペーパーレスを進める方法

電子化の意義・目的の明確化

ペーパーレス化を進めるにあたって、電子化の意義・目的を明確にすることが重要です。

意義や目的について経営層や従業員の理解を得ていない状態では、推進のスピードが落ちてしまったり紙に逆戻りしてしまう可能性があります。

まずは経営層にペーパーレス化による会社へのメリットを明確に説明すると良いでしょう。その後、従業員にも効率化やコスト削減につながるといったメリットを丁寧に何度も説明し、協力を取り付けるとスムーズです。

紙媒体の書類の分類

ペーパーレスの導入の際には、紙媒体の書類の分類を行うことをおすすめします。

従来紙媒体で使用していた書類を分類し、使用目的や使用部署を明確にすることで、ペーパーレス化に取り組むべきものが判断しやすくなります。

ツールやシステムの選定

ペーパーレスの導入において、ツールやシステムを適切に選定することは重要です。

どの文書をペーパーレス化すべきなのかを切り分けたら、ツールやシステムの選定を比較しながら慎重に行うと良いでしょう。コストや業務に適していることに加え、従業員にとって理解しやすいことが重要です。

また、電子の形にした文書を保管するクラウドサービスを導入することで、共有・承認・バックアップなどの部分がさらに容易になるでしょう。

効果の見える化

ペーパーレス導入後には、効果を見える化することで、定着・更なる推進につながりやすくなります。効果の具体的な例や数字を見ることで、理解が深まります。

下記のようなものが、効果の見える化の例として挙げられます。

・これまで申請から承認までに平均〇〇日かかっていたが、平均〇〇日にまで短縮された

・全社で印刷代が〇〇円かかっていたが、〇〇円にまでコストが削減された

・取引先からやりとりがスムーズになったという声を〇〇件いただいている

ペーパーレス化の導入事例

株式会社ノンピ

目的は、異なる形で受領していた請求書をシステムの形で一括管理することで、業務の効率化を行うことでした。また、紛失や計上漏れなどの人的ミスを防ぐことも目的としています。

ペーパーレス導入前の課題として、紙での受領に紛失のリスクがあることから請求書の管理を全て経理部が一括で担っていたことがありました。また郵送対応により経理部がテレワークを行えなかったことも課題でした。

ペーパーレス導入により、取引先からの請求書の受取方法をより柔軟に行えるようになりました。業務の効率化やアウトソースが進み、経理部は重要な業務に集中しやすくなっています。さらに経理部の完全テレワークも実現することができました。

ビズメイツ株式会社

経費精算を元々はエクセルで行っていましたが、システムの導入を行いました。

導入の結果、主に下記2点のメリットがありました。

1点目は従業員の入力が容易になったことです。担当者はスマートフォンで、外出先や移動中に入力から提出まで済ませることができます。さらにレシートの撮影で金額や日付などが自動入力されるため、入力ミスが少なくなりました。

2点目は経理部の管理が容易になったことです。エクセルの管理の際には経理部が自ら従業員にリマインドをしていたため、時間がかかっていました。システムの導入により、締め切りが近づくとシステムから従業員に自動でリマインドメールが届くため、経理部の手間を大きく削減することができました。

ピュアリアルエステート

経費精算を元々エクセルで行っていましたが、システムを導入しました。メリットとしては主に下記2点があります。

1点目は、入力と確認にかかる時間の削減です。

レシートを撮影することで金額や日付が自動表示されるため、入力の手間を削減できました。さらにSuicaをタッチすることで移動の履歴が自動的にシステムに反映されるため、営業担当者や経理担当者が路線検索をする時間も削減できています。

2点目は、入力ミスの削減です。全て入力しないと申請できない設定にしているため、入力漏れが大きく減りました。さらにシステムでチェック機能が働き、間違えが疑われる場合に従業員にアラートが届くため、人力での修正を削減できています。

株式会社ドーム

領収書の提出・保管にシステムを導入し、主に下記3点においてより便利になりました。

1点目は、入力の効率化です。導入後に社員にアンケートを取ったところ、91%が負担が削減されたと回答しています。領収書の貼り付けがなくなったことや自動入力が、手間の負担に大きく貢献しています。

2点目は、経理部におけるシステムへの連携の効率化です。導入以前は出張手当やその他手当について別のシステムからダウンロードを行なっていましたが、一括でダウンロードできるようになりました。

3点目は、電子帳簿保存法への対応です。社員への周知を徹底することで領収書を3日以内に社員に撮影してもらえるようになり、法律への対応も進めることができました。

経理業務の電子化・効率化なら『INVOICE POST』がおすすめ!

『INVOICE POST(インボイスポスト)』は、紙やメール、PDFなどあらゆる形で届く請求書を代行受領し、請求書の確認・処理を電子化するサービスです。受領した請求書原本は法定期間に基づき、倉庫で代理保管します。

これまで、請求書の受領代行・データ化のみに対応していましたが、2022年の電子帳簿保存法改正に伴い、他の国税関係書類についても受け取り可能となります。

これによって、見積書・請求書をはじめとする取引書類のペーパーレス化を実現し、経理部業務の効率化・テレワーク化を実現します。

まとめ

ペーパーレス化はコスト削減や業務効率化だけでなく、テレワークの定着や企業価値向上の上でも非常に大事です。『INVOICE POST』を使うことで経理業務の電子化を進め、全社レベルで効率化を進められてはいかがでしょうか。