経費精算

タクシー代は経費にできる?勘定科目と精算方法をまとめて解説

更新日:2026.07.15

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タクシー代 経費_勘定科目

仕事でタクシーを使ったとき、その代金は経費にできます。ただし勘定科目の選び方や領収書の残し方には少し注意が必要です。ここを押さえておけば、税務調査で慌てたり、精算をやり直したりせずに済みます

タクシー代を経費にできる条件から、旅費交通費と接待交際費の使い分け、支払い方法別の仕訳、電車や新幹線など他の交通費の扱いまで整理し、交通手段別の早見表もつけています。経費を処理する経理担当者と、タクシー代を立て替えて精算する社員の両方に役立つ内容です。

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タクシー代は経費にできるのか

タクシー代は、業務のために乗った場合であれば経費にできます。得意先への訪問や出張先での移動など、仕事との関連が説明できる移動が対象です。反対に、私用での利用は経費になりません。

経費として認められるケース

経費になるのは、業務の遂行に必要だと説明できるタクシー利用です。代表的なのは、取引先への訪問や商談、会議への移動、重い資料やサンプルを運ぶ移動、電車やバスの遅延で他に手段がないとき、深夜残業で終電を逃した際の帰宅などです。取引先を送迎したり接待に伴って利用したりした場合も経費になります。

経費にできないケース

経費にできないのは、業務と関係のないタクシー代です。休日の私用外出や、自宅からの通勤にあたる利用は原則として経費になりません。私的な利用を経費に混ぜると、税務調査で指摘され、追徴課税につながることもあります。判断に迷う場合は、誰と何のために乗ったかを説明できるかどうかを基準にすると整理しやすくなります。

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タクシー代の勘定科目は目的で使い分ける

勘定科目(帳簿でつける費用の分類)は、タクシーを使った目的によって決まります。業務での移動は旅費交通費、取引先の接待や送迎は接待交際費が基本で、状況によっては福利厚生費や研修費になることもあります。誰のために、何のために乗ったかで判断します。

旅費交通費で処理するケース

社員が自分の業務のためにタクシーを使ったときは、旅費交通費で処理します。営業先への訪問、出張先での移動、社外での打ち合わせに向かうときなどが当てはまります。旅費交通費での処理が、タクシー代では最も基本的なパターンです。勘定科目そのものの範囲や仕訳の詳細は、旅費交通費を解説した記事もあわせて確認してください。

旅費交通費とは?交通費・通勤費との違い、該当する費用と仕訳例に関する記事はこちら

接待交際費で処理するケース

取引先を接待・送迎するために自社が負担したタクシー代は、接待交際費で処理します。取引先を送り迎えした場合や、会食の行き帰りに相手の分を負担した場合が当てはまります。

国税庁は交際費等を、得意先や仕入先など事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものと定めています。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年7月15日)

注意したいのは、誰が負担したかで扱いが変わる点です。接待を受ける側が自分でタクシー代を支払った場合、そのタクシー代は原則として接待する側の交際費等にはなりません。立て替えておいて後から接待する側が返金した場合は、接待する側の交際費等として扱われます。

国税庁は、接待する側が直接支払ったのではなく接待を受ける側が支払ったタクシー代について、原則として接待する側の交際費等には該当しないとしています。 出典:国税庁 質疑応答事例「交際費等の範囲(接待を受けるためのタクシー代)」(最終確認日:2026年7月15日)

接待交際費は、税務上の損金にできる額に上限があります。損金とは、税金の計算上、利益から差し引ける費用のことです。旅費交通費と違って枠があるため、接待目的のタクシー代は科目を分けておくと、期末の集計で慌てずに済みます。

資本金1億円以下などの中小法人は、年800万円の定額控除限度額を超える部分を損金不算入とする方法と、接待飲食費の50%を超える部分を損金不算入とする方法のいずれかを選べます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(最終確認日:2026年7月15日)

なお、交際費等の損金不算入は法人税の制度です。個人事業主にこの上限はなく、事業に関連するタクシー代は必要経費にできます。

なお、同じ移動でも接待する側は接待交際費、接待を受ける側は交通費になるなど、接待シーンでは科目の判断が細かく分かれます。接待時の電車代やタクシー代の扱いは、専用の記事で詳しく解説しています。

接待時の電車代の計上は?接待交際費か交通費なのかを解説に関する記事はこちら

福利厚生費や研修費で処理するケース

タクシー代は、旅費交通費と接待交際費以外の科目になることもあります。深夜残業で終電がなくなった社員の帰宅代は、業務上必要なものとして旅費交通費で処理するのが一般的です。社内規程で福利厚生費として扱う会社もありますが、その場合は特定の人だけでなく全社員が同じ条件で使えることが前提になります。社員が研修やセミナーに参加するための移動なら、研修費として扱うこともあります。社内規程で科目や上限を決めておくと、担当者ごとの判断のばらつきを防げます

タクシー代の仕訳と支払い方法別の精算

タクシー代の仕訳(取引を帳簿に記録すること)は、勘定科目が同じでも支払い方法によって記録の仕方が変わります。現金・法人カード・交通系IC・配車アプリのどれで払ったかで、計上のタイミングや必要な証拠書類が変わります。

現金で支払った場合

会社が直接現金で支払ったときは、借方に旅費交通費、貸方に現金と記録します。借方と貸方は、帳簿の左右でお金の動きを対にして書く欄のことです。社員が立て替えた場合は、精算の申請が上がった時点で借方に旅費交通費、貸方に未払金を計上し、支払ったときに未払金を現金や預金で消します。未払金は、会社が社員へ支払う後払いの債務を表す科目です。出張前などに仮払金を渡しているときは、精算で旅費交通費と仮払金を相殺します。領収書を受け取り、利用日と金額、区間を残しておきます。

法人カードやキャッシュレスで支払った場合

法人カードで支払ったときは、利用した時点で費用を計上し、貸方は未払金とします。後日カード会社から引き落とされた日に、未払金を預金で相殺します。領収書とカードの利用明細をセットで保管すると、後から利用目的を確認しやすくなります。立替払いをなくして精算の手間を減らす方法は、記事後半でも触れます。

交通系ICカードで支払った場合

SuicaやPASMOなどの交通系ICカードで支払ったときは、チャージした時点では経費にせず、実際に乗って支払った時点で費用に計上します。チャージはお金を移し替えただけで、まだ経費が発生していないためです。仕訳は現金払いと同じく、借方が旅費交通費、貸方が現金や未払金になります。利用履歴やチャージ履歴を出力し、業務で使った分だけを計上しましょう。なお、通勤定期の区間内はすでに定期代でまかなわれているため、その区間分は経費に含めません。ICカードでの経費精算をシステムでまとめて処理する方法は、交通費精算アプリの記事もあわせて確認してください。

交通費精算アプリおすすめ|Suicaにも対応で効率化に関する記事はこちら

配車アプリで支払った場合

配車アプリで支払ったときは、アプリ内で発行される電子領収書や利用履歴を証拠書類にします。紙の領収書が出ないことが多いため、アプリからPDFの領収書を発行して保存するか、利用履歴の画面を残しておきます。仕訳は登録したカードでの支払いと同じ考え方で、利用時に旅費交通費を計上し、貸方は未払金とします。金額や利用日、区間が確認できる状態にしておけば、電子でも問題なく精算できます。

タクシー代を経費精算するときの注意点

タクシー代は税務調査でチェックされやすい費目です。領収書の保存と利用目的の記録を徹底し、私的利用と区別できるようにしておけば、否認のリスクを抑えられます。

領収書と利用目的の記録

経費にするには、利用日と金額、乗車区間、宛名が記載された領収書を残します。あわせて、誰とどこへ何のために乗ったかも記録しておきましょう。税務調査では業務との関連を問われるため、訪問先や目的をメモしておくと説明がスムーズです。精算書のフォーマットは、交通費精算書のテンプレートを解説した記事も参考になります。

交通費精算書テンプレートを無料ダウンロード|書き方と注意点に関する記事はこちら

私的利用や通勤との線引き

通勤のためのタクシー利用は、原則として経費になりません。とくに役員が合理性を欠くタクシー通勤を恒常的に続ける場合は、役員への給与とみなされて損金にできず、役員個人にも所得税がかかることがあります。ただし、けがで公共交通機関を使えないときや、深夜残業で終電がないときなど、やむを得ない事情があれば認められます。深夜帰宅などで認める場合も、対象となる時刻や事前申請のルールを社内規程で決めておくと、線引きで迷いません。

領収書がないときの対処

領収書をもらい忘れたり紛失したりしたときは、出金伝票で補います。出金伝票とは、お金を支払ったことを社内で記録する伝票のことです。利用日、金額、支払先、乗車区間、利用目的を書いて残します。あくまで例外的な対応なので、日頃から領収書や電子明細を受け取る運用にしておくのが基本です。配車アプリなら履歴からいつでも再発行でき、タクシー会社によっては再発行に応じてもらえる場合もあります。

タクシーやホテルの領収書の再発行は可能?対処法のまとめに関する記事はこちら

インボイスと消費税の扱い

タクシー代を消費税の仕入税額控除、つまり支払った消費税を差し引く手続きの対象にするには、原則として登録番号が記載された適格簡易請求書、いわゆるインボイスの保存が必要です。登録番号とは、適格請求書を発行できる事業者に与えられる番号のことです。タクシーの領収書に登録番号があるかを確認して保存します。

個人タクシーなど、インボイスを発行できない相手から受け取った領収書でも、当面は仕入税額の一部を控除できる経過措置があります。控除できる割合は段階的に下がり、2026年9月末までは8割、2026年10月からは7割、2028年10月からは5割、2030年10月からは3割で、2031年10月以降は原則として控除できません。

免税事業者など適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れに係る経過措置は、令和8年度税制改正で適用期限が2年延長され、令和8年10月1日から2年間は70%、令和10年10月1日から2年間は50%、令和12年10月1日から1年間は30%と見直されました。 出典:国税庁 令和8年度税制改正特集(最終確認日:2026年7月15日)

一方、船舶・バス・鉄道といった公共交通機関の運賃は、1回の取引の税込額が3万円未満なら、インボイスがなくても帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。3万円以上のときや航空運賃はこの特例の対象外なので、インボイスを保存します。

国税庁は、適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送について、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除を認めています。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存(最終確認日:2026年7月15日)

経費にできる金額の上限

金額そのものに明確な上限はありません。業務に必要であれば、高額でも経費にできます。個人事業主なら、事業に関連する移動のタクシー代は旅費交通費として全額を必要経費にできます。法人が接待交際費として処理する分だけは、中小法人で年800万円までの損金算入の枠があります。会社では、1回いくらまでや役員の利用を社内規程で決め、高額なときは事前承認を求めると、否認のリスクを抑えられます。

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タクシー以外の交通費の経費計上と精算

経費にできる交通費はタクシーだけではありません。電車やバス、新幹線、航空券なども、業務利用であればタクシーと同じ考え方で経費計上・精算できます。多くの交通手段は旅費交通費でまとめて処理し、支払い方法や証拠書類の残し方だけを手段ごとに調整します。

電車代やバス代など近距離の交通費

電車代やバス代も旅費交通費で処理します。区間と金額がはっきりしていて少額なため、領収書が出ないことも珍しくありません。その場合は、交通費精算書や出金伝票に区間を記録して計上しましょう。高速バスや有料道路の料金も同じ旅費交通費で扱います。交通系ICカードで払った分は、タクシーと同じくチャージ時ではなく利用時に費用計上し、利用履歴で業務分を確認します。

新幹線や特急券・航空券など出張時の交通費

新幹線や特急券、航空券も旅費交通費で処理します。金額が大きくなりやすいので、領収書や、航空券なら搭乗券の控えを必ず保存しておきましょう。出張旅費規程がある会社では、規程に沿って日当や実費を精算します。航空券の勘定科目や仕訳を詳しく知りたい場合は旅費交通費の記事を、新幹線の領収書の扱いは専用の記事を参照してください。

新幹線の領収書のもらい方・再発行・経費精算のポイントに関する記事はこちら

交通手段別の勘定科目と精算の早見表

主な交通手段の勘定科目と、精算のときに押さえるポイントを一覧にまとめました。基本はどの手段も旅費交通費で、領収書の有無と支払い方法だけが変わります。

▼ 交通手段別の勘定科目・精算・領収書の早見表

交通手段主な勘定科目精算・計上のポイント仕入税額控除・インボイス領収書
タクシー旅費交通費/接待交際費目的で科目を分ける。接待用途は接待交際費原則インボイス(登録番号)が必要。個人タクシーは経過措置ありもらう(紛失時は出金伝票)
電車・バス旅費交通費少額・区間が明確なら精算書に区間を記録税込3万円未満は公共交通特例で帳簿保存のみ出ない場合あり(区間を記録)
交通系ICカード旅費交通費チャージ時ではなく利用時に計上特例対象は帳簿保存のみ利用履歴・チャージ履歴
新幹線・特急券旅費交通費出張旅費規程があれば規程に沿う税込3万円未満は特例、3万円以上はインボイスもらう
航空券旅費交通費搭乗券の控えと領収書で計上特例の対象外。インボイスを保存搭乗券控え・領収書
高速バス・有料道路旅費交通費業務利用分を実費で計上バスは特例対象、有料道路はインボイスもらう

交通費精算の手間を減らす方法

タクシー代を含む交通費の精算は、件数が多く手間がかかりがちです。紙の領収書と手入力に頼った運用を見直すと、経理と社員の両方の負担を減らせます。

紙や立替精算で起きやすい課題

交通費精算には、いくつかの困りごとがつきものです。出社しないと精算できない、経路や金額の手入力に時間がかかる、拠点ごとに運用がばらばらになる、といった声。立替払いが多ければ、社員が一時的に費用を負担し、経理も原本確認と入力に追われます。移動の多い職種や複数拠点を抱える会社ほど、この負担は積み重なります

システムやキャッシュレスによる効率化

こうした手間は、経費精算システムやキャッシュレス決済を組み合わせると軽くできます。交通系ICカードや配車アプリの利用履歴を取り込めば、区間や金額の手入力を減らせます。キャッシュレスで支払えば、現金のやり取りや立替そのものも減らせます。交通費精算の進め方は、やり方を解説した記事もあわせて確認してください。

ただし、支払い方法を変えても、経費の処理そのものがなくなるわけではありません。現金の管理は減っても、代わりに利用明細の確認、領収書の回収、科目ごとの仕訳という作業は経理に残ります。出張や現場の立替も、すべてがカード払いに置き換わるわけではなく一定は残ります。キャッシュレス化を負担の付け替えで終わらせないためには、この残った作業をまとめて引き受ける仕組みが必要です。

交通費精算のやり方とは?基礎知識と注意点を徹底解説に関する記事はこちら

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交通費精算の効率化ならTOKIUM

タクシー代は、業務利用であれば経費にできます。目的に応じて旅費交通費と接待交際費を使い分け、領収書と利用目的を残すことが基本です。支払い方法によって仕訳のタイミングが変わり、交通系ICカードはチャージ時ではなく利用時に計上します。電車や新幹線など他の交通費も、同じ考え方で経費計上・精算できます。

支払い方法を変えても残る、明細の確認や領収書の回収、仕訳をまとめて引き受けるのが経費精算システムです。TOKIUMの経費精算では、領収書をスマホで撮影するか原本を送るだけで、AIと専任オペレーターがデータ化を代行します。交通系ICカードやモバイルSuicaと自動で連携し、通勤定期の区間も差し引けます。申請から承認、残った立替の精算までスマホアプリで完結できるので、経理に残りがちな確認と入力の負担を減らせます。電子帳簿保存法にも対応しています。

TOKIUM経費精算は、領収書をスマホで撮影するだけで99%以上の精度でデータ化できます。交通系ICカード・モバイルSuicaとの自動連携や、定期区間の自動控除にも対応しています。 出典:TOKIUM経費精算 公式サイト(最終確認日:2026年7月15日)

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よくある質問

タクシー代は経費で落とせますか?

業務のために利用したタクシー代であれば経費で落とせます。得意先訪問や出張先での移動などが対象で、私的な利用は経費になりません。領収書と利用目的を残しておくことが条件です。

個人事業主のタクシー代も経費にできますか?

個人事業主でも、事業に必要な移動であればタクシー代を経費にできます。勘定科目は旅費交通費が基本です。仕事と私用が混ざる場合は、事業で使った分だけを経費にします。

通勤でタクシーを使った場合も経費になりますか?

通常の通勤としてのタクシー利用は、原則として経費になりません。役員が通勤に使うと、給与とみなされて会社の損金にできない場合があります。ただし、けがや終電後などやむを得ない事情があれば、業務上必要な費用として認められます。

インボイスがないタクシー代でも経費にできますか?

登録番号のない領収書でも、業務利用なら経費(損金)にはできます。ただし消費税の仕入税額控除は原則として受けられません。とはいえ経過措置があり、2026年9月末までは8割、その後は7割、5割、3割と段階的に下がりながら2031年9月末まで一部を控除できます。控除まで受けたい場合は、登録番号が記載された領収書を保存しておきます。

タクシーチケットの勘定科目は?

タクシーチケットで払ったときも、勘定科目は現金払いと同じく旅費交通費が基本です。取引先の接待や送迎に使ったなら接待交際費になります。後日タクシー会社から届く利用明細や請求書と突き合わせて計上します。

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