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精算方法とは、会社の経費や立替金のやりとりで生じたお金を計算し、精算する手順のことです。精算方法には保険料の計算など別分野の使い方もありますが、この記事では会社の経費や立替の精算に絞って解説します。取り上げるのは、実費精算・仮払精算・法人カード精算といった種類ごとの違いや、混同しやすい「精算」と「清算」の使い分け、精算書の書き方と保存です。経理の初任者でも迷わない順番で整理しました。
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精算方法とは?「精算」と「清算」の違い
精算方法とは、立替(従業員が自分のお金でいったん支払うこと)や仮払(会社が概算を先に渡すこと)で生じたお金の過不足を計算し、差額を返す・受け取る手順のことです。まず混同されやすいのが「精算」と「清算」の2語。「精算」は金額の過不足を計算して確定すること、「清算」は借入の返済や会社の解散など関係を整理して終わらせることを指し、経費のやりとりで使うのは「精算」です。
「精算」と「清算」の意味と使い分け
読みはどちらも「せいさん」ですが、意味は別物です。交通費精算や出張精算のように金額を計算し直す場面は「精算」、借金を清算する・会社を清算するのように貸し借りや関係を終わらせる場面は「清算」と書きます。経理でやりとりするのは経費の「精算」なので、社内書類やメールで書き分けに迷ったら、お金を返す・受け取るだけなら「精算」と覚えておくと間違いにくくなります。
▼ 「精算」と「清算」の使い分け
| 観点 | 精算 | 清算 |
|---|---|---|
| 意味 | 金額の過不足を計算して確定すること | 貸し借りや関係を整理して終わらせること |
| 使う場面 | 経費精算・交通費精算・出張精算・運賃の精算 | 借入金の清算・会社の清算・過去の関係の清算 |
| お金の向き | 立替分を返す・差額を調整する | 残った債権債務を最終的に解消する |
精算書と清算書の違い
書類名も同じ理屈で分かれます。経費の立替分を計算して申請する書類が「精算書(経費精算書)」、貸し借りをすべて整理して残高をなくす書類が「清算書」です。日々の経費でやりとりするのはほぼ精算書で、清算書は会社の解散手続きなど限られた場面で使います。名前が似ているため社内テンプレートの流用時に取り違えやすく、書類の目的から選ぶと確実です。
会社の精算方法は主に4種類
会社の精算方法は、大きく分けると従業員が立て替えるか、会社が先に負担するかの2タイプです。そのうえで支払いのタイミングと手段によって、実費精算・仮払精算・法人カード精算・現金・小口精算の4つに分かれます。まずは支払いのタイミングと立替の有無で見比べられる早見表で、自社がどの方式かを特定してください。
▼ 精算方法の種類早見表
| 精算方法 | 支払いのタイミング | 立替の有無 | 差額の調整 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 実費精算(立替精算) | 従業員が先に自費で支払う | あり | 実費どおり払い戻し | 少額・不定期の経費が中心の会社 |
| 仮払精算(前払い) | 会社が概算を先に渡す | なし(前渡し) | 使用額との差額を後日調整 | 出張など高額な支出が読める場面 |
| 法人カード・キャッシュレス精算 | 会社名義のカードで支払う | なし(会社が直接支払い) | 原則不要(明細で確認) | 立替負担や小口現金を減らしたい会社 |
| 現金・小口精算 | 小口現金から都度支払う | 場合による | 小口現金の残高と突合 | 少額の現金支出が残る拠点・店舗 |

実費精算と仮払精算の違い
最もよく使われるのが実費精算と仮払精算です。実費精算は、社員がいったん自分で支払った金額を、あとから会社がそのまま払い戻す方式です。一方の仮払精算は、あらかじめ概算を渡しておき、使った実費との差額を後で調整します。日常の少額経費は実費精算、高額になりがちな出張などは仮払精算、と使い分けると立替負担と差額処理の手間を抑えられます。立替精算の実務ルールは別記事で整理しています。
法人カード精算・キャッシュレス精算
会社名義の法人カードやキャッシュレス決済で支払う方式では、従業員が立て替える必要がありません。支払いが会社口座から直接引き落とされるため、小口現金の管理や立替の払い戻しを減らせます。一方で、明細の確認や領収書の回収、仕訳(取引を帳簿に記録する作業)といった経理の作業は残ります。「支払い手段を変える」ことと「精算業務がなくなる」ことは分けて考える必要があります。
現金・小口精算
拠点や店舗で少額の現金支出が残る場合は、小口現金からの精算になります。都度の出金記録と小口現金の残高を突き合わせる作業が必要で、手間や紛失リスクが課題になりやすい方式です。小口現金の扱いや、振込で対応したほうがよい理由は別記事で解説しています。
経費精算の基本フローとやり方
どの精算方法でも、経費精算の基本フローは共通しています。領収書の保管 → 精算書の作成・申請 → 承認 → 払い戻しの4ステップで、申請者と経理でそれぞれ役割が分かれます。ここでは全体の流れを押さえ、各ステップの詳しいやり方は経費精算の解説記事にまとめています。
▼ 経費精算の基本フロー(立場別)
| ステップ | 申請者がやること | 経理がやること |
|---|---|---|
| ① 領収書の保管 | 支払い時に領収書・レシートを受け取り保管する | 受領する証憑のルールを周知する |
| ② 精算書の作成・申請 | 日付・金額・支払先・目的を記入し証憑を添えて申請する | 申請の締日・様式を用意する |
| ③ 承認 | 承認者へ回付する | 業務との関連性・金額の妥当性を確認し承認する |
| ④ 払い戻し | 振込内容を確認する | 給与口座への振込などで払い戻し、仕訳を計上する |
申請者は証憑(しょうひょう=領収書やレシートなど支払いを証明する書類)をそろえて正しく申請すること、経理は妥当性を確認して期日どおりに払い戻すことが要点です。各ステップの具体的なやり方や注意点は、経費精算の基礎をまとめた記事で確認できます。
精算方法の種類別のやり方
費目や方式によって、精算のやり方は少しずつ変わります。ここでは相談の多い交通費・出張・立替・仮払の要点だけを押さえ、詳しい手順はそれぞれの記事にゆずります。
交通費精算・出張精算
交通費精算では、経路や運賃の根拠を残すことが基本です。通勤定期でカバーされる区間は会社がすでに負担しているため、その区間を除いた実費を申請させると、同じ交通費を重ねて支払う二重申請を防げます。出張精算は移動費や宿泊費に加えて日当(出張1日あたりに支給される手当)が絡むため、仮払でまとめて渡し、帰着後に実費と差額を精算する流れが一般的です。それぞれの具体的なやり方は次の記事で解説しています。
立替精算・仮払精算
立替精算では、「いつ・誰が・何に・いくら」使ったかを証明する書類(立替経費精算書)と、私的な支出との線引きが要点になります。仮払精算では、渡した概算と実費との差額を返金または追加支給で調整し、仮払金(先に渡したお金)を精算で残さず消し込みます。未精算の仮払金を決算までに残すと、税務上は貸付金とみなされることがあるため、月次で残高を潰す運用が安全です。立替精算の実務は次の記事で整理しています。
精算書の書き方と必要書類・保存方法
精算書は、経費の内容を正確に伝え、後から確認できるようにするための書類です。必要な記入項目をそろえ、証憑(領収書やレシート)とセットで保存すると、承認がスムーズになり、税務上の確認にも耐えます。
経費精算書の記入項目
精算書には、最低限そろえておきたい項目があります。次の項目を満たしていれば、承認者や経理が内容を判断でき、差し戻しを減らせます。
▼ 経費精算書の基本の記入項目
| 記入項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 支払いが発生した日 |
| 費目(勘定科目) | 旅費交通費・消耗品費・接待交際費・通信費など |
| 金額 | 税込金額(必要に応じて税区分) |
| 支払先 | 店名・取引先名 |
| 目的・内容 | 業務との関連が分かる用途 |
| 証憑番号 | 添付する領収書・レシートとの対応番号 |
領収書・レシートの保存と電子帳簿保存法・インボイス対応
精算に使った領収書やレシートは、法人の場合、原則7年間保存する必要があります。欠損金(赤字)を繰り越す事業年度は10年間の保存が必要なため、実務では10年で運用する会社も多くみられます。保存年限は税務のルールで決まっており、社内ルールだけで短くすることはできません。
法人の帳簿書類は、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存することが必要です。欠損金の繰越控除を受ける事業年度などは、10年間の保存が求められます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.5930 帳簿書類等の保存期間(最終確認日:2026年7月15日)
加えて、メールやWebサイトからダウンロードした領収書など、データで受け取った証憑もあります。これらは紙に印刷して保存するのではなく、データのまま電子帳簿保存法のルールに沿って保存します。日付・金額・取引先で検索できる状態にし、改ざんを防ぐ措置をとることが求められます。
電子取引で授受した取引情報は、電子帳簿保存法の定めに従い、検索できる状態や改ざん防止の措置をとったうえで電子データのまま保存することとされています。 出典:国税庁 電子帳簿保存法関係(最終確認日:2026年7月15日)
また、消費税の計算で支払った分を差し引く仕入税額控除を受けるには、決められた形式の請求書であるインボイス(適格請求書)の保存が必要になる場合があります。少額の取引には帳簿の保存だけで控除を認める特例や、免税事業者からの仕入れに対する経過措置もあるため、精算時に受け取る書類が要件を満たすかを確認します。
精算業務の効率化ならTOKIUM
ここまで見てきたとおり、精算方法はまず「精算」と「清算」の違いを押さえることから始まります。そのうえで実費精算・仮払精算・法人カード精算・現金・小口精算という種類から自社の方式を選び、基本フローに沿って精算書と証憑を保存します。ただし、精算方法をどれに変えても、経理には共通の課題が残ります。紙やエクセルでの手作業、出社しないと精算できない運用、経理側の手入力と突合、そして立替の負担は、方式を切り替えただけでは解消しきれません。
たとえば支払いを法人カード(キャッシュレス)に変えると、現金や小口現金の管理は確かに減ります。とはいえ、支払いそのものが消えるわけではありません。代わりに、カード明細の確認・領収書の回収・仕訳といった作業と、法人カードでは払えなかった分の立替精算が経理に残ります。精算方法を変えることは支払い手段の置き換えであって、精算業務そのものをなくすわけではない、という点を押さえておく必要があります。
この残った精算業務を引き受けるのがTOKIUM経費精算です。従業員は領収書を送るだけで、オペレーターとAIが内容をデータ化し、原本の回収・保管まで代行します。カード明細と領収書の突合、費目ごとの仕訳、電子帳簿保存法の要件を満たした保存、会計ソフトへの仕訳データ連携まで、まとめて任せられます。承認のワークフローもシステム上で完結するため、支払い手段を変えたあとに経理へ残る手作業を減らせます。負担を現場から経理へ付け替えるのではなく、精算業務そのものを軽くできる点が違いです。
TOKIUMシリーズは、累計導入社数が3,000社を突破しています。 出典:株式会社TOKIUM ニュース(最終確認日:2026年7月15日)
自社に合う精算方法を選びつつ、精算のあとに残る作業まで見直したい場合は、まず現状の手間を洗い出すところから始められます。経費精算の効率化を検討中の方は、機能や導入効果をまとめた無料資料をあわせてご覧ください。
費目別の詳しいやり方や、立替・小口の実務は関連記事にまとめています。
よくある質問
「精算」と「清算」はどちらを使う?
経費の払い戻しや差額の調整には「精算」を使います。借入の返済や会社の解散など、関係を整理して終わらせる場面は「清算」です。交通費精算・出張精算はすべて「精算」で表記します。
領収書がない場合でも精算できる?
電車やバスなど領収書が出ない交通費は、経路と運賃を記録した出金伝票などで精算できます。領収書を紛失した場合も、利用明細や支払いを裏づける書類で代替できることがありますが、再発行や代替書類の可否は社内ルールと税務上の要件を確認してから処理します。
精算方法は現金と振込のどちらで払い戻す?
少額なら小口現金、それ以外は給与口座への振込が一般的です。振込にまとめると、小口現金の管理や出納の突合を減らせます。頻度や金額に応じて、締日をそろえて振込で払い戻す運用が管理しやすくなります。
精算方法は英語で何という?
経費の精算は英語で expense settlement や expense reimbursement と表現します。reimbursement は「立て替えた分の払い戻し」を指し、実費精算のニュアンスに近い言葉です。




