経費精算

【基礎知識】経費精算とは?流れや効率化の方法を解説

公開日:2022.02.21更新日:2022.08.08
経費精算とは従業員が一時的に費用を立て替えたあとに行う精算処理

「経費精算ってそもそも何?」「経費精算の基本的なやり方や大まかな流れを知りたい」「経費精算が面倒なので効率化したい」このような疑問や悩みを持つ経理担当者は多いのではないでしょうか?

この記事では、経費精算の実際の流れや押さえておきたい基本事項、注意事項などを網羅してまとめています。また、記事後半では経費精算を大幅に効率化する方法を提案します。

筆者は上場企業の経理経験があり、実際に経費精算に携わっていました。経費の申請を行う従業員の人から経費精算をチェックする経理の人まで、幅広い方に役立つ記事となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
▼【記事後半】経理担当がチェックすべきポイントを確認する

経費精算とは


経費精算とは、会社の営業活動で従業員が一時的に立て替えた費用(=経費)を会社に申請し、払い戻しの精算をすることです。

例えば、取引先と打ち合わせに行った際、応接室や会議室が埋まっていて外の喫茶店で打ち合わせをしたとします。その時に支払ったコーヒー代は、業務に関係する活動にかかった費用であるため、経費として会社に申請することができます。

帰社後、「〇月〇日xxx株式会社△△さんとの打ち合わせに、コーヒー代1,000円がかかった」という書類を作ります。そして、上司の承認を得て、経理部へ精算書を提出し、立て替えていたコーヒー代1,000円の払い戻しを受けます。経費精算の詳しい流れについては以下で説明します。

経費精算には領収書が必要!

経費精算を行うためには、原則として領収書が必要となります。経費精算に領収書が必要なのには大きく以下の2つの理由があります。

  1. 架空の経費精算などの従業員の不正を防ぐため
  2. 領収書は7年間の保存期間が税法で義務付けられているため

領収書は「経費にした費用を確かに払いました」と証明する大切な書類です。架空の経費精算などの不正を防ぐ目的として、費用計上するためには、基本的に請求書や領収書などの根拠資料が必要とされます。

また法人税法では、領収書などは会計書類として保存が義務付けられています。消費税法では領収書などの保存がない経費は支払いがないものとされ、消費税の計算で「課税仕入れ」と認められず、余計な税金を支払うことになるリスクがあります。税務調査では経費精算時の領収書がきちんと保管されているかチェックされるので、領収書の保存は徹底しましょう。

経費精算は節税につながる?

経費精算と税金

※簡略化のため損金不算入などは考慮していません。

上の図は、税務会計上の益金(≒収益)について簡単に表した図です。このように会社の支払う税金の額は、益金の額から損金(≒会社の費用や損失)の額を引いた所得に税率を掛けて求めます。そして、経費精算した金額は損金へと組み込まれます。「なるべく経費に落としたほうがいい」といわれるのは、損金となる経費が多いほど所得も下がり、その結果税金が低く抑えられるからです

どうせ支払いを行なったのならば、出来るだけ経費として計上し税務会計上の所得を減らす方が節税につながります。ただし、支払いを何でも経費精算できるわけではなく、プライベートの旅行や自宅で使用する日用品といった個人的な支出は経費に落とせないので注意が必要です。

経費精算と会計の関係

ここでは、経費精算と会計の関係についてまとめます。
企業の会計には「財務会計」「管理会計」「税務会計」の3つがあり、それぞれの役割は以下のようになっています。

  1. 財務会計:株主や銀行など外部に経営成績を示すための会計
  2. 管理会計:経営者などが会社の状態を知るための会計
  3. 税務会計:支払うべき税金を計算するための会計

先ほど述べた、経費精算が「節税になる」というのは③の税務会計上の考え方です。しかし、適切に経費精算をすることは、財務会計や管理会計の上でもとても重要です。

財務会計には、会社の財政状態と経営状況を社外の利害関係者に開示する目的があります。例えば、銀行をはじめとする金融機関は財務諸表を元に企業への融資の可否や融資条件を決めます。適切な経費精算を行うことで、ステークホルダーに自社の正しい財務情報を発信し、融資・投資を受ける機会拡大へと繋げることができます。

管理会計とは、経営者などが会社の状態を知るための会計のことです。経営者は、この管理会計上の会計情報をもとに経営戦略を考え、さまざまな経営意思決定を行います。したがって、経費を漏れやダブりなく計上し管理会計に会社の経営現状を適切に反映させることは、企業が成長する上でとても重要になります。

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経費精算でよく使われる勘定科目

経費精算の際によく使われる勘定科目は以下の通りです。

勘定科目名具体例
消耗品費文房具、インクカートリッジ、10万円以下のパソコンなど
旅費出張・外出でかかった公共交通機関の料金やタクシー代、宿泊費
新聞図書費業務に必要な書籍や新聞などの費用
研修費社内研修や外部のセミナー参加費用など
通信費切手代や携帯代、インターネット代など
交際費取引先とのゴルフやご祝儀、お悔やみなど
飲食接待費取引先の接待のための飲食費
会議費1人当たり5,000円以内の飲食や会議のためのお茶・菓子・手土産など
福利厚生費従業員全員を対象にした慰労会などにかかった費用など

上記の勘定科目のうち、「交際費」「飲食接待費」「会議費」「福利厚生費」は税務調査での論点になりやすいので、丁寧に仕訳を行うことが重要です。以下では、分かりづらい「消耗品費」「旅費」「通信費」「交際費」の4つを詳しく取り上げて説明します。

消耗品費

経費の中でも分類しにくいものが消耗品費です。経理初心者の悩みどころになるかもしれません。
消耗品費と似ているものは、以下の3項目です。

  • 事務用品代:ペンや付箋、コピー用紙など
  • 福利厚生費:社内の常備薬やばんそうこうは福利厚生費
  • 器具備品:単価10万円以上の社内用設備など

特に気を付けるべきなのは、定義が似ている「器具備品」という項目です。
消耗品費の定義は以下ですので、違いを理解しておきましょう。

  • 取得原価が10万円未満
  • 耐用年数が1年未満

たとえば、パソコンを4万円で購入したとします。パソコンだからといって備品勘定で処理をしてしまうと、複数年に渡って減価償却を行うことになります。そうすると、消耗品費のように購入時に全額を費用として処理できなくなってしまいます。このような場合は、消耗品費で処理をすると減価償却の必要もありません。

旅費

「旅費」は、「旅費交通費」「旅費宿泊費」「交通費」とも呼ばれます。主に出張をする際の新幹線代や飛行機代、ホテルの宿泊費、職員の日当を支払う勘定科目です。旅費と宿泊費を分けている会社もあります。

本来は、移動にかかる費用と宿泊にかかる費用、日当は別にしてそれぞれ把握しておくことが望ましいのですが、一人経理だったり、上席の考えですべてまとめてしまってる会社もあります。経費上の管理は仕方ないにしろ、経費を支払う際の明細はきちんと分けて記載をすることで、不要なトラブルを避けることができます。

通信費

電話などの通信費の支払い、郵便の後納代金の支払いに使用する勘定科目です。通信と聞くと電話やインターネットを思い浮かべるかもしれませんが、FAXや郵便関係も通信費に入ります。切手や送料があてはまります(小包などは輸送料や送料扱いになります)。

交際費

主に顧客の接待や、出張の際に持参する手土産代、合同研修会などで知り合った方との食事代など「顧客や別の会社の方に関わる出費」にあてはまります。出費内容が広いだけに、管理は経理で行わず、部署ごとの管理をおすすめします。

大きな会社ならば経費の予算管理をおこない、部署の責任者の判断を仰ぐとスムーズです。小さい会社ならば予算管理までは行わず、部署の責任者の判断を仰ぐことが多いです。

経費精算の仕訳方法・会計処理

ここでは、経費精算の仕訳方法について、よくあるパターン3つを想定して説明します。

例1.出張にかかる交通費を一時的に従業員が立て替えた場合

a,得意先への移動にかかったタクシー代2,000円を従業員が立て替えた。

仕訳なし0円仕訳なし0円

b,帰社後、立て替えていたタクシー代を経費精算した。

旅費交通費2,000円現預金2,000円

立て替えていたタクシー代を費用計上(精算)しました。従業員には現金もしくは預金から2,000円を支払っています。

例2.出張費用として仮払金を10,000円支給した場合

a,出張費用として10,000円を支給した。

仮払金10,000円現預金10,000円

b,出張中に取引先へ手土産を1,000円で購入した。手土産代1,000円をあらかじめ支給されていた仮払金から支払った。

交際費1,000円仮払金1,000円

c,帰社後に 仮払金の残金9,000円を精算した。

現金9,000円仮払金9,000円

実際は手土産代の支払いは出張中に行われており、科目の振替は帰社後にやります。
そのため、

交際費1,000円仮払金10,000円
現金9,000円  

以上の処理になります。

  • 従業員が一時的に立て替えたお金
  • 仮払金から支払ったお金

これらを適切な科目に振り替えることが精算処理です。

例3.従業員が立て替えた経費を振り込みで精算処理

パソコンを4万円で購入。費用は立て替えてくれた社員へ現金で支払った。

消耗品費40,000円現金40,000円

パソコンを4万円で購入。費用は立て替えてくれた社員の銀行口座へ振り込んだ。

消耗品費40,000円預金40,000円

経費精算書の書き方

経費精算書とは、立替払いをした経費を精算するために従業員が提出する書類のことです。目的別に、以下のような複数のフォーマットが会社で用意されていることが多いです。

✅ 経費精算書の種類

  • 立替経費精算書:いったん立替えたお金を精算するための書類
  • 仮払経費申請書:出張前などに使用。仮払金を受けるための書類
  • 仮払経費精算書:仮払経費申請書とセット。仮払の精算のための書類
  • 交通費精算書:外出時の公共交通機関やタクシーでかかった交通費精算のための書類
  • 出張旅費精算書:出張にかかった交通費や宿泊費、日当などを精算するための書類

経費精算の書類はこの形式じゃなきゃだめ!という決まりはないので、会社ごとにフォーマットが異なりますし書類の名称も異なることもあり得ます。

これら精算書や申請書を紙ベースで運用する際に、必ずチェックされるのが「日付」や「ハンコ」です。出張日より前の日付の領収書でないかなど、書類と申請内容のチェックをし、間違いがなかったら押印し、次の決裁者(次にチェックする人)に回し、最終的に承認されます。
経費精算規定の作成時の注意点については、以下の記事で解説しています。

また、経費精算書のエクセルテンプレートは以下の記事で無料でダウンロードできます。書き方も詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

以下では立替経費精算書と交通費精算書の例を紹介します。

立替経費精算書の書き方の例

立替経費精算書には以下の項目は必ず設けます。

✅ 立替経費精算書の必須項目

  1. 申請日
  2. 申請者名
  3. 支払日
  4. 支払先
  5. 支払った内容
  6. 支払った金額
  7. 備考欄
  8. 承認欄

また、取引先との会食の費用を立替えた場合、会食に参加した取引先名や人数などを備考欄に記載するようにします。内容を詳細に記載するのは、勘定科目決定にも影響があるからです。特に、交際費などは立替をする前に事前申請により、「このような接待、会議を予定しています」という計画が必要な場合もあります。

立替経費精算がスムーズにするため、詳細な事項は別紙を添付したり、項目を増やしたりしてもよいでしょう。経理担当者が勘定科目の判別に困らないように、内容を詳細に記載してもらう社内ルールを従業員に共有しておきましょう。

交通費精算書の書き方の例

交通費精算書には以下の項目は入れるようにしましょう。

✅ 交通費精算書の必須項目

  1. 申請日
  2. 申請者名
  3. 支払日
  4. 交通手段(電車、タクシーなど)
  5. 利用した区間
  6. 目的
  7. 金額
  8. 備考欄
  9. 承認欄

交通費精算の場合には、定期区間は除外しているか、故意に料金の高いルートで申請していないかなどを経理で確認します。また、タクシー代は理由を備考欄に記載するルールを設けているだけでなく、社内ルールでタクシー代を申請できる条件を定めているケースが多いです。接待に使用したタクシー代は、旅費交通費ではなく交際費になるためです。

一般的な経費精算の流れ

ここでは、一般的な経費精算の流れについて説明します。

ステップ1.上司に提出をする稟議書・起案書を作成し、承認を得る

稟議書とは購入や契約の締結の際に、上司の承認(決裁)を得るための書類です。稟議書でどの部署の誰が責任を持つのかを明確にします。
稟議書には、以下のように記入の必須項目があります。

  • 最終的な目的:(例)新たな会計システムを導入すること
  • 金額
  • 契約の締結が目的なら契約内容
  • 購入や契約の締結でどうなるか:(例)元号改正に対応しており、その後のアフターサービスも受けられる
  • 購入や契約で生まれるリスク

ステップ2.かかった領収書のチェック

稟議書の通りに行った根拠となり、内部不正を防ぐことにもなります。印字されているものから、手書きのものなど様々な形式があり、内容を明確にするために必須記載事項があります。

  • 領収書である旨が書いてある
  • 支払人名(正式名称が望ましい)
  • 金額
  • 但し書き
  • 発行者名と押印
  • 領収書発行日
  • 金額が5万円以上ならば収入印紙の貼付と割印が押されているかチェック

ステップ3.経費を精算するための精算書を作成する

次に立替金の精算をするために精算書を作成します。
立替金専用の精算書を用意しておくと、様々なものに使用できるので便利です。会社によっては旅費精算書、通信費精算書など専用フォーマットがあるかもしれません。精算書はいざというときに税務調査でチェックされることもあるため、以下の事項は漏れなく記載しておきましょう。

  • 精算書の申請日
  • 部署名・氏名
  • 支払金額
  • 支払先名称
  • 支払内容
  • 領収書を添付する(領収書がない場合は先に支払証明書を作成する)

接待交際費については不正利用を防ぐために、記載事項が増えます。

  • 取引先名
  • 相手方名(可能ならば役職も)
  • 人数

これらは忘れがちなので注意しましょう。

ステップ4.精算書を上司に提出し、承認を得る

精算書を上司に提出し、承認印をもらうことで精算書が正式なものとなり、経理で立替金を支払うことができます。書類に不備があれば差し戻しとなる可能性もあるので、経理では決して書類が通るまで支払ってはなりません。

ステップ5.承認が下りた精算書を経理で仕訳処理をおこない支払いをする

承認印もすべて押された状態で経理に精算書がやってきます。精算書をもとに立替金を支払います。
その際の支払い方は以下の2つがあります。

  • 現金
  • 銀行振込

現金で支払う場合は、現金を入れるための封筒を作成します。封筒には支払先名、支払内容、金額を明記し、精算を行った社員から精算書または受領書にハンコをもらいます。口座振込の場合は、封筒の作成や受領印をもらう必要はありません。しかし、給与とともに振込をするときは注意が必要です。給与には所得税が課税されます。
立替金は給与でないため、所得税は当然ながら非課税です。トラブルを防ぐためにも、給与とは別に振込手続きをとることをおすすめします。

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営業部での経費精算の流れ

少額の経費は社員が立え替えをすることが多いですが、出張の場合は先に仮払金を渡すことが一般的です。あまりにも急な出張で出張申請等ができない場合は、立て替えをお願いするか、上司や社長に判断を仰ぎましょう。

ステップ1.出張が決まったら、出張申請書を作成する

出張前に出張申請書を作成して、上司から許可をもらいます。出張の根拠となる重要な書類ですので、必要記載事項があります。

  • 出張申請日
  • 部署名・氏名
  • 出張期間
  • 出張先
  • 宿泊地と宿泊料金
  • 移動手段
  • 交通費
  • 日当

ステップ2.出張申請書をもとに仮払金を受け取る

出張申請書に合わせて仮払金を受け取ります。現金か銀行振込がされますね。

ステップ3.帰社したら出張精算書を作成する

出張に実際にかかったお金を精算するために精算書を作成します。管理上、すぐに見られるように出張精算書のフォーマットを用意している会社もあります。
必要記載事項は以下の通りです。

  • 精算書の申請日
  • 部署名・氏名
  • 支払金額
  • 支払先名称
  • 支払内容
  • 接待交際費を含む場合は相手方名
  • 領収書を添付する(領収書がない場合は先に支払証明書を作成する)

ステップ4.出張精算書を上司に提出し、承認を得る

精算書を上司に提出し、承認印をもらうことで精算書が正式なものとなります。

ステップ5.出張精算書を経理部へ提出し終了!

承認が下りた出張精算を経理部へ提出すれば、通常の出張精算は終わりです。もし、支出が仮払金額を超えている場合は、不足分が支払われます。

経理部での経費精算の流れ

ステップ1.出張申請書もとに仮払金を渡す

出張申請書に合わせて仮払金を準備します。現金か銀行振込をするのがベターです。

ステップ2.出張帰社後、承認が下りた出張精算書が提出される

営業部で承認が下りた出張精算書が経理部に提出されます。仮払金の残金が残っていたら、残金もともに返されます。

ステップ3.出張精算書をもとにして経理で仕訳処理をおこなう

「出張精算書類の金額」と「領収書の金額」、「残金」が合っているかを確認します。その後、仕訳処理をおこないますね。もし、「仮払金」<「実際の支出」だった場合は、不足分を支払いましょう。

領収書がない場合の経費精算の流れ

経費精算には領収書が必要だと言いましたが、領収書を紛失してしまうこともあると思います。また領収書の紛失以外にも、そもそも領収書の発行がないものを購入した場合も考えられます。たとえば、顧客との会合中に自販機で飲み物を購入した場合です。以下では、このような領収書がない場合の経費精算の流れについて説明します。

1.支出があったことを証明する支払証明書を作成する

経費精算をする前に『支払証明書』という書類を作成します。まずは「どのような内容で支払がいくら発生したのか」を明確にする書類です。いわば領収書のかわりとなる書類ですね。
必要記載内容は以下のとおりです。

  • 支払人名(正式名称が望ましい)
  • 金額
  • 但し書き
  • 支払日
  • 決裁者の名と承認印

2.支払証明書を上司に提出し、承認を得る

精算書を上司に提出し、承認印をもらうことで支払証明書が正式なものとなり、経理で費用を支払うことができます。この支払証明書の作成は費用を使った本人にやってもらいます。
よくわからない、面倒などを理由に経理へ作らせる社員がいますが、お金を使ったことを知っているのは本人だけです。費用の使途を正しく把握するためにも、間違いなく作成は本人にやっていただくことをおすすめします。支払証明書の決裁が終わりましたら、次に経費精算書を作成し、最終的に費用を支払います。
領収書の紛失した際の対応については、こちらの記事で詳しく解説しています。

経理担当がチェックすべきポイント

ここでは、申請された経費に対して経理担当者がチェックすべきポイントについて解説します。

1.領収書の金額は妥当なものか確認する

悲しいことに領収書の数字改ざんは、珍しいことではありません。起こるものと想定して備えておくことが大事です。精算の際に、商品やサービス、接待内容など金額は妥当なのか、領収書に不審な点はないかをしっかり確認しましょう。

2.領収書の枚数と金額は精算書と一致しているか

出張経費の精算などは領収書が大量に発生します。まれに数枚が足りなかったり、本人が出し忘れていたりしますので、精算書の支払先の数と領収書の枚数、金額は必ず確認することをおすすめします。

3.経費の勘定科目を確認する

会計処理をおこなう際はとくにですが、

  • 勘定科目
  • 貸借
  • 金額

以上の3点を確認します。
間違っていると、あとあと修正に手間がかかります。

経費精算で重要な6つのポイント

1.精算書類が先か、お金の支払いが先か?

会社によっては精算書等の決裁がまだでも、領収書で支払いを先にするところもあります。あまり望ましくはありませんが、承認する上司があまり社内にいないなど理由によってやり方が違います。基本的には書類がすべて出来上がり、承認がもらえてから支払います。

2.経費精算はどのくらいの頻度で行う?

経費精算は経費の立替をする都度に行うのが最も良いですが、毎日毎日、経費精算をすることは現実的ではありません。
実務では締め日を設けて月に1回、従業員が経費精算をして給料と一緒に振込むのが一般的です。

✅ 1か月の経費精算のフロー例

  • 5月分の経費精算の締め日6月5日
  • 6月25日の給料と一緒に振込み

月末を締め日にすると月末に使った経費の精算が間に合わないこともあるので、次月に締め日を設ける会社も多いようです。締め日の直前は経費精算が集中するので、経費精算書などに不備が見つかると経費精算作業が遅れる原因になります。
経理目線としては、忙しい時期である月末月初となるべく被らないような経費精算だと、余裕をもって対応ができます。経費精算は少額だと溜めてしまいがちですが、決算年度をまたぐことがないように気をつけましょう。

3.経理担当者が変わってもわかるように、伝票に記載する

自分だけがわかるやり方で伝票を記載すると、引き継ぎをする際に困ることがあります。他の人が引き継いでもわかりやすいように伝票は記載しましょう。摘要欄の活用や、紙伝票を使っているなら空いているスペースに詳細を書き込むなど、誰が見てもわかるようにしておくのが理想です。

4.承認印は誰からもらう?

小さい会社の場合、承認印のルールがあやふやなことがあります。最終的な承認印は社長にもらうようにするのが望ましいです。

5.所得税の関係上、給与と経費はともに処理しない

経費精算書が承認され、いざ費用を支払うときに方法は2つあります。それは現金払いと口座振込です。銀行振込は振込手数料が別途発生する可能性もあり、給与と一緒に支払っているケースも見られます。
しかし、本来給与には所得税などが課税されているため、間違えると支払った経費にも課税してしまうことが起こりえます。可能ならば給与とは一緒にせず、経費は経費で振り込むことをおすすめします。

6.旅費規程を作ることで所得税の節税になる

旅費規程とは社内での旅費の扱い方を取り決めたものです。社員、役員など範囲を決めて、交通費や宿泊費、日当の金額も決めます。旅費規程を策定することで、日当は非課税科目となり、結果的に所得税の節税につながります。

経費精算が面倒!効率化するには?

経費精算の一般的なフローを紹介してきましたが、「面倒だ!」と感じる人も多いのではないでしょうか。在宅勤務やテレワークの導入が推奨されて、働き方改革を行う中で紙の領収書がその妨げになっていることも。
経費精算を効率化するなら知っておきたい前提知識として「電子帳簿保存法」があります。電子帳簿保存法とは、簡単にいえば「これまで紙で保存しないといけなかった帳簿を、一定のルールのもとでなら電子化して良い」と定めた法律です。経費精算にかかわる部分では次のような点が挙げられます。

✅ 電子帳簿保存法と経費精算

  • スマートフォンで撮影したデータも証憑にしてOK
  • キャッシュレス決済は領収書不要で経費にできる
  • クレジットカードや交通系ICカードの利用履歴が領収書の代わりになる

電子帳簿保存法は、1998年の制定以降時代に合わせて改正され、2020年の改正では電子マネーやクレジットカードなど利用者の側が改ざんできないデータであれば、領収書の代わりにできることになりました。これによって、クレジットカードや交通系ICカードを利用した場合経費精算資料をデータで保存することも可能になりました。つまり、紙に残さなくてもデータ保管のための一定のしくみを持てば、今までの領収書を貼ったり、ファイルしたりする手間から解放されるのです。 

無料アプリを使う

個人レベルで経費精算を効率化するならば、無料の交通費精算メモのアプリを利用すると良いでしょう。
無料でも以下のような機能がついているアプリがあるので、使いやすいものを探してみてください。

✅ 交通費精算アプリの機能の例

  • 公共交通機関のルートを登録しておき、ワンタップで記録
  • PDFやエクセルに出力できる
  • (車利用者向け)走行距離や人数でガソリン代を算出できる

経費精算システムを導入する

経費精算システムは、会社内部の申請・承認・支払い手続き・会計仕訳作成など経費精算に係る業務を処理できるシステムです。従業員に理解を進めてもらうことや他システムとの連携など越えるべきハードルはありますが、経費精算システムは経費精算業務の効率化に大きく貢献します。一般的な経費精算システムには次のような機能があります。

✅ 経費精算システムの機能の例

  • 交通系ICカードをかざすだけで経費精算ができる
  • レシートを撮影すれば仕訳まで自動で行う
  • スマートフォンで経費精算の申請から上司の承認までできる
  • クレジットカードの明細と会計システムとの自動連携

経費精算システムのほとんどは先に述べた電子帳簿保存法に対応しており、領収書をはじめ保存が必要な会計書類がデータとして保管されるようになります。これによって、従業員の入力ミスや紙の領収書の管理などが不要になるだけでなく、次のような効果も大いに期待できます。

✅ 経費精算などの業務をシステム化で期待できる効果

  • リモートで資料を見ることができ、テレワークの促進にも役立つ
  • 申請書類をシステム化することで、「脱ハンコ」を促進
  • 申請承認までの時間が短縮
  • ペーパーレスの実現により、「紙」にかかわる運用がなくなる

領収書の電子保存なら「TOKIUKM経費精算」

TOKIUM経費精算_LP
出典:公式サイト

経理部の方は、あらゆる場面で誤りが起きないように注意を払いながら日々の業務に取り組まれているかと思います。例えば経費精算業務においても、従業員からの渡された申請書の内容と領主書原本の内容に乖離がないか、1枚1枚厳密に確認するなど、非常に手間だが避けられない場面は多くあります。

TOKIUM経費精算を使えば、申請者側はスマートフォンで領収書を撮影してクラウド上にアップロードするだけ、承認者側(経理担当)はクラウド上で承認するだけで経費精算が完了します。領収書の記載内容のデータ化はTOKIUMのオペレーターが99.98%の精度で代行入力するため、神経を使うノンコア業務から経理部を解放することが可能です。加えて、原本と申請内容の突合点検や原本保管もTOKIUMが代行するため、経理担当の領収書管理業務を一掃できる点も重要なメリットです。

2022年1月の電子帳簿保存法改正により、電子保存の要件が緩和された一方、法に従わない事業者への罰則も強化されたため、電帳法対応のシステムを利用する重要度が増しました。なお、JIIMA認証を受けたシステムであれば確実に電子帳簿保存法に対応しているので、検討の際の必ず確認しましょう。
TOKIUM経費精算はJIIMA認証を受けるだけでなく、認証元の日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が実際に利用しているサービスです。ぜひこの機会にご検討ください。

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まとめ

  • 経費精算とは「立替えたお金を会社に請求して払ってもらうこと」
  • 経費精算を正しく行うと節税になる
  • 経費精算の効率化にはTOKIUM経費精算がおすすめ

この記事では、経費精算について深堀して解説してきました。従業員にとっては、面倒で後回しになりがちな経費精算ですが、正しい会計のために必要不可欠な処理です。TOKIUM経費精算」のような電子帳簿保存法に対応した経費精算システムを導入することで、経費精算の業務フローを自動化することが可能となります。
社内業務の中でも多くの人がかかわる経費精算にシステムを導入することは、経理担当者はもちろん、申請をする従業員、承認をする上司にも多くのメリットがあります。導入コスト以上の業務削減の効果が期待できるので、あまりハードルを上げない「できるものからシステム化」する考え方で社内検討してみてはいかがでしょうか。

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