経費の勘定科目ごとに仕訳方法や意味をわかりやすく解説!頻出7選

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「経費精算の申請があったけど、どの勘定科目を使うべきか判断が付かない」
多くの経理の人が悩む問題ですよね。
この記事では、経費精算で使用されることが多い以下の7つの勘定科目について、事例や仕訳の例を交えて解説します。

  • 旅費・交通費
  • 交際費
  • 会議費
  • 福利厚生費
  • 消耗品費
  • 新聞図書費
  • 雑費
  • [/box] 筆者は東証一部上場企業の経理部で働いてきました。
    経費精算の担当者として伝票を起票したり、承認したりしてきた経験があります。
    そちらの経験も合わせて解説しますので、皆様の参考になるかと思います。

    勘定科目とは何か

    勘定科目とは、会社の経済活動を記録するための分類項目のことです。
    家計簿で考えるとわかりやすいですね。
    手元から現金が出ていくものは全て「費用」でも良いですが、明細がわからないと、今月は何の支払いが多かったのかわかりません。
    そこで、費用の中に以下のような項目を持たせて管理します。
    これらひとつひとつが「勘定科目」です。

    家計簿で考える勘定科目の例
    ・食費
    ・通信費
    ・交通費
    ・おこずかい
    企業では家計簿よりも厳密に勘定科目の定義を定め、これに使ったら〇〇費と決められています。

    経費精算でよく使う7つの勘定科目の意味・仕訳方法を解説

    この章では、経費精算で最もよく使用される以下の勘定科目7つを、仕訳方法や具体例を交えて紹介していきます。

    • 旅費・交通費
    • 交際費
    • 会議費
    • 福利厚生費
    • 消耗品費
    • 新聞図書費
    • 雑費

    経費精算で使用される勘定科目1.旅費・交通費

    旅費交通費とは、会社の業務で移動にかかった交通費や宿泊代のことです。
    従業員が立て替えて、あとで申告に基づいて精算されることが多いです。従業員が不正に申告したり、不平等が生じたりしないように、会社の規定で定められた基準に基づいて立て替え代が支給されます。
    また、伝票には領収書の添付が必要です。

    旅費・交通費の例

    ・電車・バス運賃やガソリン代
    ・飛行機代
    ・ホテルや旅館の宿泊代
    ・出張中にかかった昼食代等
    出張手当も旅費交通費に含めて処理している会社も多く、規定通りであればこういった処理も問題はありません。

    旅費・交通費の仕訳例

    従業員が出張の際に立て替えていた以下の費用が申請されたため現金で支給した。
    ・飛行機代 50,000円
    ・宿泊代 10,000円
    【仕訳】
    旅費・交通費 60,000円 / 現 金 60,000円

    旅費交通費と交通費の違いは?該当するものは何?

    経費精算で使用される勘定科目2.交際費

    国税庁によると、交際費は以下の通り規定されています。

    交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。

    取引先などの接待に要した費用を従業員が立て替え、後日精算の申請を行うことが多い勘定科目です。

    交際費の注意点

    交際費は原則、損金不算入です。
    したがって、節税の面から考えればできる限り交際費ではない勘定科目を用いた方が有利です。
    そこで間違えやすいのが後述する「会議費」です。会議費であれば損金に算入することができるので、しっかり区別ができるようにしておきましょう。

    交際費の例

    以下の例は交際費に分類されます。
    ・得意先との懇親会にかかった食事代やお土産代(1人当り5,000円以上)
    ・得意先とのゴルフコンペ
    ・会社創立記念パーティ

    交際費の仕訳例

    従業員が得意先との懇親会代金40,000円を立て替え、申請されたため現金で支給した。
    【仕訳】
    交際費 40,000円 / 現 金 40,000円
    交際費については下記の記事もご参考ください

    接待時の電車代の計上は?接待交際費か交通費なのかを解説!

    経費精算で使用される勘定科目3.会議費

    会議費とは、社内や取引先との打ち合わせにかかったお茶やお菓子代のこと。
    交際費と混同されることも多いですが、税務上は会議費に分類した方が有利なのでしっかり区別しましょう。
    1人当りにかかった費用が5,000円以下であれば会議費です。したがって、会議費に計上する領収書には飲食に参加した人数等が書かれている必要があります。
    会議費の詳細については国税庁のホームページから確認できます。

    会議費の例

    以下の場合は、会議費として計上します。
    ・社内の打ち合わせ用のお茶
    ・取引先との打ち合わせの際に食べたお菓子
    ・ランチミーティングの昼食代

    会議費の仕訳例

    社内の打ち合わせのための菓子代のため、従業員に仮払金として3,000円支給した。
    実際の菓子代は3,500円だったので差額を支給した。
    【仕訳】
    ・仮払い時
    仮払金 3,000円 / 現 金 3,000円
    ・精算
    会議費 3,500 円 / 仮払金 3,000円、現 金 500円

    経費精算で使用される勘定科目4.福利厚生費

    福利厚生費は2種類に分けることができます。
    法定福利費:雇用保険や労災保険などの法律で定められた、会社が負担すべき費用
    法定外福利費:住宅手当や慶弔見舞金等、法定福利費以外に従業員に平等に支出するもの
    特定の従業員に限って支出されるものは福利厚生費ではなく給与なので注意しましょう。
    経費精算で使用する福利厚生費は基本的に法定外福利費です。

    福利厚生費の例

    以下は福利厚生費の例ですが、費用に計上するためには一般的に妥当と考えられる金額であるという条件が付いています。
    ・社員旅行
    ・慶弔見舞金
    ・残業時の食事代

    福利厚生費の仕訳例

    従業員に子供が生まれたため、慶弔金として50,000円を振り込んだ。
    【仕訳】
    福利厚生費 50,000円 / 預 金 50,000円

    経費精算で使用される勘定科目5.消耗品費

    消耗品とは、取得価格が10万円未満もしくは耐用年数が1年未満のもの。
    固定資産に計上する必要がなく、費用で処理が可能なものです。
    したがって、広範囲のものが消耗品費にあてはまります。

    消耗品費の例

    以下は消耗品費の例ですが、会社によっては文房具は「事務用品費」等の勘定科目を設けている場合があります。
    会社の規定に従った勘定科目を使用しましょう。
    ・文房具
    ・10万円未満のパソコン
    ・机や椅子、キャビネットなどオフィス家具
    ・名 刺

    消耗品費の仕訳例

    従業員が業務で使用するパソコンの購入代金80,000円を立て替え、申請があったため現金で支給した。
    【仕訳】
    消耗品費 80,000円 / 現 金 80,000円

    経費精算で使用される勘定科目6.新聞図書費

    業務で使用する参考書籍や新聞代金を新聞図書費に計上します。

    新聞図書費の例

    以下のものが新聞図書費に分類されます。
    調査に必要なデータベースの使用料など、紙媒体でなくとも新聞図書費に含めることが可能です。
    ・年間契約している新聞購読代
    ・データベースの使用代
    ・業務上必要な書籍代

    新聞図書費の仕訳例

    年間契約している新聞購読の更新月となったため、向こう1年の契約料金12,000円の支払いを従業員が立て替えた。
    【仕訳】
    新聞図書費 12,000円 / 預 金 12,000 円

    経費精算で使用される勘定科目7.雑費

    会社内で基準が定められた他の勘定科目に当てはまらない、少額かつ頻繁には発生しないものは簡易的に雑費として処理します。
    定期的に発生したり、金額が大きかったりする場合には勘定科目の新設を検討する必要があります。

    雑費の例

    ・クリーニング代
    ・ごみの処理費用
    ・証明書の発行費用
    雑費が増えすぎると、決算書上明細がわからず、経営の改善点がわからなくなってしまいます。
    雑費は経営上重要ではないものへの使用にとどめましょう。

    雑費の仕訳例

    登記上必要な説明書の取り寄せ代500円を従業員が立て替え、申請があったので現金で支給した。
    【仕訳】
    雑 費 500円 / 現 金 500 円

    経費精算でよく使う勘定科目7つのまとめ

    経費精算でよく用いられる勘定科目7つを解説しました。
    勘定科目がどうしてもわからない場合には、顧問の会計士や税理士に相談しましょう。
    安易に勘定科目を決めてしまうと、税務調査で問題が発覚して、追徴課税になる可能性もあります。
    経費精算で扱う1つ1つの金額自体は小さい場合が多いですが、件数が増えてくると金額も大きくなります。
    勘定科目の判断は適正に行いましょう。
    経費精算 勘定科目』について詳しく知りたい方はこちら

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