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請求書電子化で業務効率化!メリット・デメリットや注意点についても徹底解説

公開日:2021.12.21更新日:2021.12.21
コンピューター

現在、様々なツールやシステムが開発され、請求書の電子化を行う企業は年々増えています。請求書の電子化は、業務効率化やテレワークの推進につながる方法です。

この記事では、請求書電子化について、メリット・デメリットや法的有効性について解説します。加えて、請求書の電子化を進める場合の注意点やポイントについても紹介します。経理業務の効率化に興味を持っている方は、ぜひ本記事を読んで下さい。

請求書を電子化する方法とは?

多くの会社では請求書を紙で発行して得意先に郵送しています。しかし、自社が紙で請求書を発行する一方、他社から受領する請求書は電子化されたものが少しずつ増えてきていると感じていないでしょうか。

一口に電子化された請求書といっても、電子化の方法にはいくつかあります。PDF化した請求書を電子メールで送信したり、指定したWebページから相手にダウンロードしてもらうといった比較的簡単なもの。そして、EDIシステムによって請求書を受け渡しするという少し専門的な方法もあります。(EDIシステムというのは、専用回線等によって取引先とデータを送受信するシステムをいいます。)

今まで紙で印刷していた請求書を電子化すると聞くと、ハードルが高いように感じられるかもしれませんが、近年では安価で利用しやすいクラウドサービス等が普及してきており、電子化された請求書を簡単に発行することができます。

また、国が電子化を推進していることもあり、テレワークの普及とともに今後も電子化の流れは加速していくでしょう。

請求書の電子化は法的に認められている?

そもそも、請求書の電子化は法的に認められているものなのか、疑問に思われる方がいるかもしれません。

結論から言えば、請求書の電子化は法的には全く問題ありません。

電子帳簿保存法により、2022年1月1日以降は電子データで受領した請求書は電子データのまま保存することが義務付けられていることが、その証左と言えます。

電子データの具体的な保存方法については、電子帳簿保存法の第10条において以下の通り定められています。

  • 保存場所に、電子計算機(パソコン等)、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、画面・書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できるようにしておくこと
  • 電子計算機処理システムの概要書を備え付けること
  • 検索機能を確保すること
  • 以下の措置のいずれかを行うこと
  1. タイムスタンプが付された後、取引情報の授受を行う
  2. 取引情報の授受後、速やかに(又はその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付すとともに、保存を行う者又は監督者に関する情報を確認できるようにしておく
  3. 記録事項の訂正・削除を行った場合に、これらの事実及び内容を確認できるシステム又は記録事項の訂正・削除を行うことができないシステムで取引情報の授受及び保存を行う
  4. 正当な理由がない訂正・削除の防止に関する事務処理規程を定め、その規程に沿った運用を行う

参考: 国税庁|電子帳簿保存法一問一答 Ⅱ適用要件 

電子帳簿保存法の改正については、以下の記事を確認してください。

【2021年改正】電子帳簿保存法の要件緩和!改正点をわかりやすく解説します!

法律に準拠するためのポイント3つ

上記の要件に準拠するためのポイントとなるものが、以下の「見読性」「完全性」「検索性」の3つです。

見読性

電子データとして保存した文書は、必要に応じて明瞭な状態で見読できなくてはなりません。パソコンの画面ではっきりと読むことができる必要がありますし、明瞭な状態でプリントアウトできることも求められます。

完全性

電子データは容易に改ざんや消去が可能なため、保存されたデータが原本と同一のものであることや、保存期間中に消失してしまわないことが求められています。

検索性

電子保存するデータは膨大な量となることもあるため、必要なデータをすぐに探しだせる仕組みが必要とされています。

請求書電子化のメリット

電子化による業務効率化

請求書を電子化することによって得られる、最も大きなメリットの1つが業務効率化による費用削減です。

紙で請求書を発行・交付する場合には、取引先へ郵送するために宛名書きをしたり、切手を貼ったり投函のために外出する等、様々な手間が発生することになります。これに対して、電子メールで送信する場合には、パソコンの操作だけで完結するため、このような作業は不要となります。

さらに、このような業務効率化とともに紙の請求書の発行の際に発生していた用紙代、トナー代、郵送料等の費用も一切不要となります。

請求書の迅速な発行

取引先によっては、四半期決算や年度末決算の時期になると、決算や役員説明等を早期に行うために、請求書を極力早く発行するよう依頼してくることがあります。そのため、紙で請求書を発行している場合には、郵送前にFAXしたり、スキャンしたデータを電子メールで送信したりする必要がありました。

これに対して、電子化した請求書を交付することとしている場合には、紙の請求書を郵送する必要がないため、特別な対応は必要ありません。また、万一、修正が発生した場合にも迅速に対応することができます。

請求書の保存・管理が容易

紙で請求書を発行している場合には、物理的な保管場所が必要となります。法人税法上の請求書等の保存期間は7ですから、最低でも7年分の請求書を保管するスペースが必要となります。

また、書類の保管場所が執務場所から離れた場所にしか確保できない場合には、過去の請求書を確認することが必要となった際に、書類を取りに行く時間と手間がかかってしまいます。請求書が電子化されていれば、パソコンやサーバー内にデータが保存されているため、閲覧や検索を容易に行うことができます

災害対策

紙で請求書を保管している場合には、万一、自社が火災や地震等により被災した時に、全ての書類が滅失してしまうリスクがあります。この場合には、本書が失われてしまうことになるため、復元することは難しく、事業を継続していく上で大きな負担となってしまいます。

これに対して、請求書等を電子化して外部サーバー等に保存している場合には、適切にバックアップ等の対策をとることにより災害からデータを守ることができます。

請求書電子化のデメリット

相手の受入れが難しい場合がある

請求書の電子化をする場合、取引先の業務にも少なからず影響を与えることとなります。

そのため、取引先によっては「現行の仕事のやり方を変えたくない」や「紙ベースの請求書の方が安心できる」といった理由により受入れが難しいという場合もあります。

また、そもそも電子データの保存環境が十分に整っていないという場合もあるでしょう。いずれにしても、請求書の電子化には取引先の協力が不可欠であり、相手側の承諾を得られることが、電子化の大前提となります。

セキュリティの問題

電子データのやりとりを行うということは、従来よりもインターネットや電子メールを利用して、外界とつながる機会が増えることを意味します。そのため万一、ウイルス等の被害にあった場合には、請求書のデータだけでなく個人情報やその他の重要な情報が企業外部に流出してしまうおそれがあります。

請求書の電子化をする場合には、パスワードの管理、電子メールの誤送信防止、定期的なバックアップ等、従来以上にセキュリティ意識を高めていく必要があります。

請求書の電子化における安全な運用方法

以下では、請求書を紙から電子化に切り替える際の具体的な手順とポイントについて解説していきます。

ポイント1: 取引先に電子化を受け入れてもらえるか検討する

自社が電子データで請求書を発行した場合には、取引先も電子データのままで保存する義務が生じることとなるため、請求書の電子化は取引先の業務へも影響を与えることになります。加えて、電子データを保存するためには検索機能の確保やデータが改ざんされないための措置等、システム的な要件を満たす必要もあります。

そのため、取引先の環境を十分に考慮した上で、電子化を受け入れてもらえる状況かどうかを慎重に検討しましょう。

ポイント2 :得意先に電子化の承諾を得る

各取引先の状況について検討した結果、一定数の取引先について電子化を受け入れてもらえそうだと判断できた場合には、次のステップとして電子化の承諾を得る手続きを進めましょう。

ただし、電子化についての一方的な通知をするのではなく、あくまで可否について返信してもらうような文面とする必要があります。その際、電子化によって迅速に請求書を発行できるなどの、取引先にとってのメリットを理解してもらえるように努めましょう

また、結果として承諾を得られなかった取引先に対しても、状況をみながら少しずつ電子化についての理解を得られるように努力していきましょう。

ポイント3 :改ざんできない方法で電子化する

実際に電子化された請求書を発行する際には、容易に改ざんできないファイルとすることが重要です。

WordやExcelで作成した請求書は、金額の改ざんが容易にできるため、社内において不正の誘因を作ってしまうことになります。加えて、WordやExcelは取引先のソフトウェアのバージョンによっては、レイアウトが崩れて正しく表示されない可能性もあるので注意しましょう。

また、取引先に送る場合も改ざんの余地を残すことになってしまいますので、不要な疑念が生まれてしまう可能性があります。そのため、請求書の電子化はPDFファイル等、容易に改ざんできず、一般的に使用されているファイル形式で作成しましょう。

ポイント4: 誤送信に注意する

送信先を間違えてしまった場合には情報流出となり、自社の信用を失うことになりかねません。そのため請求書を電子メールで送信する場合には、誤送信に注意が必要です。

また、同じ取引先に重複して請求書を送ってしまうと、二重に支払いを受ける可能性もあります。紙の請求書と異なり、電子データの請求書は容易に複数回の送信ができてしまうため、多数の請求書を送信する場合には特に気を付けましょう。

ポイント5 :セキュリティを強化する

万一、ウイルスに感染したファイルを得意先に送信してしまうようなことがあれば、こちらに悪意がなかったとしても、相手に大変な損害を与えてしまう可能性があるため、取引先と電子データの授受を行う際には、今まで以上にセキュリティに気を遣わなければなりません。

最低限、自社のパソコンがウイルスに感染しないよう、ウイルス対策ソフトの導入をすることはもちろん、常に最新の状態にアップデートしておく必要があります。

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まとめ

以上、請求書を電子化することによるメリット・デメリットや注意点について解説してきました。電子化の流れについては今後もさらに加速していくことが予想されますので、いずれは対応することになるでしょう。

請求書の発行については取引先の状況に合わせていくことが必要ですが、その一方で請求書の受取りについては、自社次第で電子化を進めることができます。例えば、「TOKIUMインボイス」をはじめとする請求書の代理受領・電子化サービスにより、データ化された請求書を一元管理することができます。 電子化によるメリットを享受するためにも、是非、参考としていただければと思います。

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