この記事は約 9 分で読めます。
2023年10月から開始したインボイス制度。発行事業者になるには登録申請が必要になり、請求書に書くべき項目も増えました。それ以前の「区分記載請求書等保存方式」から、多くの点が変わっています。
本記事では、2023年9月末まで使われていた「区分記載請求書等保存方式」の概要と「区分記載請求書」の記載事項をあらためておさらいします。記事後半では、インボイス制度による影響と適格請求書との違いを整理。そのうえで、免税事業者等からの仕入れの経過措置では今も「区分記載請求書等と同様の事項が記載された請求書等」の保存が求められることを解説します。区分記載請求書の知識が、現在も必要になる理由です。
▶︎ 機能やメリットがわかる!TOKIUMインボイスの資料をダウンロード
▶︎ 料金表をダウンロード【請求書受領サービス6社比較表付き】
※すぐにPDF資料をお受け取りいただけます
区分記載請求書とは
区分記載請求書とは、「区分記載請求書等保存方式」で使われていた請求書です。使われた期間は2019年10月から2023年9月末までの4年間でした。2023年10月からは適格請求書等保存方式(インボイス制度)に切り替わっています。いま新たに区分記載請求書を発行する場面はありません。
区分記載請求書等保存方式とは
この方式が設けられたきっかけは、消費税に軽減税率が導入されたことです。1枚の請求書に8%の商品と10%の商品が並ぶようになり、どれが軽減税率の対象なのか、税率ごとの合計はいくらなのかを書き分ける必要が生じました。本方式では、原則として、区分経理に対応した帳簿と適用税率ごとに区分した請求書(または納品書、領収書等)を保存すれば、仕入税額控除の適用を受けることができました。この「帳簿と請求書等の保存」という2つの要件は、後述する免税事業者等からの仕入れの経過措置でもそのまま求められます。
※3万円未満の少額な取引や、請求書等を受け取れないやむを得ない事情がある場合は、帳簿の保存だけで仕入税額控除を受けられました。なお、この3万円未満の特例はインボイス制度の開始にあわせて廃止されており、後述する現行の「少額特例」(税込1万円未満)とは別のものです。
区分記載請求書の記載事項5つ
区分記載請求書は、以下の5つの記載事項を満たした請求書等の書類のことです。
| # | 記載事項 |
|---|---|
| 1 | 請求書発行者の氏名または名称 |
| 2 | 取引年月日 |
| 3 | 取引内容(軽減税率の対象品目である旨) |
| 4 | 税率ごとに区分して合計した税込対価の額 |
| 5 | 請求書受領者の氏名または名称 |

以上が記載されていれば、領収書や納品書などの書類でも構いません。
なお③の「軽減税率の対象品目である旨」は、軽減税率の対象となる商品が含まれている場合に必要な記載です。10%の取引だけで構成された請求書であれば、この記載はなくても差し支えありません。
ただし5つ目の「請求書受領者の氏名または名称」には例外があります。小売業や飲食店業、タクシー業など、不特定多数の者に対する販売等ではレシートを授受するのが一般的であるため、この記載を省略することが認められています。
あわせて保存する帳簿の記載事項4つ
区分経理に対応した帳簿とは、具体的には以下の4つが記載された帳簿のことです。
| # | 記載事項 |
|---|---|
| 1 | 課税仕入れの相手方の氏名または名称 |
| 2 | 取引年月日 |
| 3 | 取引内容(軽減税率の対象品目である旨) |
| 4 | 対価の額 |

3.の「軽減税率の対象品目である旨」については、軽減税率の対象品目に記号等を記載し、その記号が軽減税率対象であることを明記することで対応できます。
受け取った側が追記できる項目
区分記載請求書では、記載が漏れていた場合に、受け取った側が自分で書き足すことが認められていました。対象は2つだけです。「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」と「軽減対象資産の譲渡等である旨」。しかも、それらの記載がなかったときに限られます。発行者の氏名や取引年月日など、ほかの項目を受領者が追記・修正することはできませんでした。なお適格請求書(インボイス)では、受領者による追記は一切認められていません。そして、この追記のルールは現在も、免税事業者等からの仕入れの経過措置のなかで生きています(後述の「経過措置の適用に必要な請求書等と帳簿の記載」を参照)。
出典:国税庁「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(制度概要編)」問14 仕入先から受け取った請求書等に「軽減対象資産の譲渡等である旨」等の記載がなかった場合の追記(令和5年10月改訂)(最終確認日: 2026-08-06)
インボイス制度による影響
インボイス制度とは、2023年10月から導入された、消費税の仕入税額控除の適用を受けるための新たな方式です。正式名称は「適格請求書等保存方式」と言います。
インボイス制度が始まって、経理の実務は何が変わったのでしょうか。ここでは仕入税額控除・免税事業者との取引・消費税額の計算という3つの観点から説明します。記載事項など書類そのものの違いは、次の章でまとめて比較します。

インボイスを保存しないと仕入税額控除を受けられなくなる
課税事業者は、インボイスを保存しなければ仕入税額控除の適用を受けられなくなりました。保存期間は、受け取った日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間です。3月決算の法人なら6月1日が起算日にあたり、法人税の帳簿書類とは起算点が異なる点に注意してください。なお6年目と7年目は、帳簿と請求書等のいずれか一方を保存していれば足ります。
出典:国税庁タックスアンサー No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存(消費税法施行令50条1項)(最終確認日: 2026-08-06)
免税事業者等からの仕入れは原則として控除できなくなる
適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れは、原則として仕入税額控除ができません。ここでいう適格請求書発行事業者以外とは、消費者・免税事業者・登録を受けていない課税事業者を指します。買い手にとっては、同じ金額を支払っても納める消費税額が増えるということです。取引先に免税事業者が多い業種ほど、影響は大きくなります。
ただし、この原則には経過措置があります。そしてその経過措置こそが、区分記載請求書の知識が今も必要になる理由です。
消費税額の計算方法に選択肢が増える
区分記載請求書等保存方式では、売上税額は割戻し計算、仕入税額は積上げ計算で消費税額を算出していました。インボイス制度では、これに加えて2パターンの算出方法が選べるようになりました。

売上税額計算で「積上げ計算」を選択した場合は、仕入税額の計算は「積上げ計算」のみ適用可能となります。一方、売上税額計算で「割戻し計算」を選択した場合は、仕入税額の計算においては「積上げ計算」「割戻し計算」のいずれかを選択できます。
区分記載請求書と適格請求書の違い
2つの書類の違いは、記載事項だけではありません。誰が発行できるか、交付する義務があるかどうかも変わりました。まず全体を一覧で確認しましょう。
| 観点 | 区分記載請求書 (2019年10月〜2023年9月) | 適格請求書(インボイス) (2023年10月〜) |
|---|---|---|
| 発行できる事業者 | 原則として誰でも発行できた | 適格請求書発行事業者(登録した課税事業者)のみ |
| 交付義務 | なし | 取引の相手方から求められたときは交付義務あり |
| 写しの保存義務 | なし | あり |
| 受領者による追記 | 軽減税率の対象品目である旨・税率ごとに合計した税込対価の額に限り可 | 一切不可 |
| 免税事業者からの仕入れ | 全額控除できた | 原則として控除できない(ただし経過措置あり) |
記載事項の違い
適格請求書の記載項目は、区分記載請求書で必要だった5項目がベースになっています。そこに登録番号、適用税率、税率ごとに区分した消費税額等の3つが加わりました。
| 区分記載請求書等保存方式 | 適格請求書等保存方式 |
|---|---|
| ①書類の作成者の氏名又は名称 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに合計した対価の額(税込み) ⑤書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称 | ①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等 ⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称 |
登録番号は①に、適用税率は④にそれぞれ組み込まれるため、追加は3つでも項目数は6つになります。
発行できる事業者と交付・保存義務の違い
区分記載請求書等保存方式では、原則として、誰でも請求書を交付できました。しかしインボイス制度では、必要な記載項目に「登録番号」が追加されたため、インボイスを交付できるのは適格請求書発行事業者に限定されます。しかも、登録事業者になれるのは課税事業者のみであり、免税事業者はインボイスを交付できません。
ただし、免税事業者が登録申請できないわけではありません。申請して登録を受ければ、その登録日から課税事業者となり、インボイスを交付できるようになります。
なお、適格請求書発行事業者の情報は「国税庁適格請求書発行事業者公表サイト」において公表されます。インボイスに書かれた登録番号を検索にかけることで、事業者の氏名または名称、登録年月日等の情報を確認できます。
登録を受けた適格請求書発行事業者には、取引を行った際、インボイスを交付する義務と、その控えを保存する義務が生じます。交付や保存は電子帳簿保存法に基づいて電磁的記録で行っても構いません。なお、事業の性質上インボイスの交付が困難とされる一部の取引では、交付義務が免除されています。
また、小売業、飲食店業、タクシー業等の一部の事業者は適格簡易請求書(簡易インボイス)の交付が認められています。詳細はこちらをご確認ください。
区分記載請求書は今も必要|免税事業者等からの仕入れの経過措置
先に触れたとおり、免税事業者等からの課税仕入れは原則として仕入税額控除ができません。ただし一定の期間に限り、仕入税額相当額の一部を控除してよいことになっています。これが経過措置です。そしてこの経過措置を使うには「区分記載請求書等と同様の事項が記載された請求書等」の保存が必要とされています。区分記載請求書はすでに過去の方式ですが、その記載事項だけは今も要件として生きているわけです。
控除できる割合は4段階|2026年10月から70%に縮小
この経過措置は、当初は2029年9月末までの3段階でしたが、令和8年度税制改正で2年間延長されたうえで4段階に見直されました。現在の割合と期間は次のとおりです。
| 期間 | 仕入税額控除できる割合 |
|---|---|
| 2023年10月1日〜2026年9月30日(令和5年10月〜令和8年9月) | 仕入税額相当額の80% |
| 2026年10月1日〜2028年9月30日(令和8年10月〜令和10年9月) | 仕入税額相当額の70% |
| 2028年10月1日〜2030年9月30日(令和10年10月〜令和12年9月) | 仕入税額相当額の50% |
| 2030年10月1日〜2031年9月30日(令和12年10月〜令和13年9月) | 仕入税額相当額の30% |
| 2031年10月1日以降(令和13年10月〜) | —(経過措置終了。原則として控除不可) |
出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問113 免税事業者等からの仕入れに係る経過措置(令和8年4月改訂)(最終確認日: 2026-08-06)
改正の全体像は国税庁の特集ページで確認できます。
出典:国税庁|令和8年度税制改正特集(インボイス制度関係)(最終確認日: 2026-08-06)

実務で気をつけたいのは切替日をまたぐ取引です。割合は請求書の締め日や支払日ではなく、課税仕入れを行った日で判定します。たとえば20日締めで、2026年9月21日から10月20日までの取引が1枚の請求書にまとまっているとします。9月30日までに引渡しを受けた分は80%、10月1日以降の分は70%です。1枚の請求書を取引日で分けて処理することになります。このとき帳簿の記載も、同じ請求書のなかで「80%控除対象」と「70%控除対象」に書き分けが必要です。
ただし、これは納品日が明細ごとに特定できる取引の場合です。月額固定の業務委託料や保守料のように、一定期間の役務提供に対して定額を支払う取引もあります。この場合は日割りで分けません。役務の提供が完了した日がいつかで、1件として判定するのが原則です。判断に迷う取引は顧問税理士に確認してください。
出典:消費税法基本通達11-3-1 課税仕入れを行った日の意義(最終確認日: 2026-08-06)
10月をまたぐ締め日で請求書を受け取っている取引先のうち、登録番号のない免税事業者等がどれだけあるかは、2026年9月中に洗い出しておくと切替がスムーズです。
経過措置の適用に必要な請求書等と帳簿の記載
経過措置の適用を受けるには、次の2つの保存が要件となります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 請求書等 | 区分記載請求書等と同様の記載事項が記載された請求書等(電磁的記録を含む)。つまり「区分記載請求書の記載事項5つ」で挙げた5項目が、そのまま要件になる |
| 帳簿 | 原則的な記載事項に加えて、経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨の記載が必要。具体的には「80%控除対象」「免」「免税事業者からの仕入れ」などと記載する |
帳簿への記載は、取引ごとに書く方法のほか、対象取引に「※」や「☆」などの記号を付けたうえで、別途「※は80%控除対象」と表示する方法も認められています。取引件数が多い場合はこの記号方式のほうが現実的です。
なお、この2つは両方そろって初めて要件を満たします。帳簿に「80%控除対象」と記載していても、請求書や領収書などを何も保存していない取引には経過措置を適用できません。
さらに、受け取った請求書等に記載が足りない場合の追記も、経過措置では引き続き認められています。「軽減対象資産の譲渡等である旨」と「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の税込価額」の2つに限り、受領者が自ら追記して保存できます。区分記載請求書等保存方式の時代と同じ扱いが、そのまま残っているかたちです。
また、2026年10月1日以降の取引では控除割合が70%になるため、帳簿の記載も「70%控除対象」に切り替える必要があります。会計システムの摘要テンプレートや仕訳ルールを設定している場合は、切替日に合わせた見直しが必要です。
出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問113(令和8年4月改訂)(最終確認日: 2026-08-06)
請求書が交付されない取引で記載事項を満たす方法
事務所の家賃や月額の顧問料のように、契約書にもとづいて口座振替で支払い、取引のつど請求書や領収書を受け取らない取引があります。まず検討したいのは、貸主や委託先に一定期間分をまとめた請求書を発行してもらうことです。
それが難しい場合は、複数の書類を組み合わせます。必要な記載事項は、1つの書類ですべて満たす必要はありません。たとえば取引年月日以外の事項が書かれた契約書と、実際に支払った事実を示す通帳を、セットで保存しておく方法です。口座振込であれば、契約書と銀行が発行した振込金受取書の組み合わせでも構いません。
ただし賃貸借契約書は税抜表示になっていることが多く、その場合は5項目のうち「税率ごとに合計した税込対価の額」が読み取れません。覚書や通知で税込額を補い、契約書とあわせて保存しておく必要があります。なお、2023年9月30日以前から続いている契約で記載が不足している場合は救済があります。その事項の通知を別途受け取り、契約書とあわせて保存しておけば差し支えないとされています。制度開始後に新たに結ぶ契約では、契約書の側に必要事項を入れておきましょう。
あわせて、帳簿にも「80%控除対象」などの記載が必要です。請求書等の保存だけでは経過措置の要件を満たしません。
もうひとつ注意したいのが、相手方の登録状況の変化です。請求書が毎回交付されない取引では、貸主や委託先が途中で適格請求書発行事業者になっても、こちらは気づけません。登録された場合は経過措置ではなくインボイスの保存が必要になり、控除できる金額も変わります。口座振替のように毎月同じ仕訳が流れる取引ほど、この変化は見落としやすくなります。少なくとも期首や契約更新のタイミングで「国税庁適格請求書発行事業者公表サイト」を確認しておくことをおすすめします。
※問95は適格請求書についての取扱いですが、書類を組み合わせて記載事項を満たすという考え方は経過措置でも共通です。
出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問95 口座振替・口座振込による家賃の支払(令和5年10月改訂)(最終確認日: 2026-08-06)
経過措置が使えない場合|1事業者あたりの上限額
経過措置には金額の上限が設けられています。同じ免税事業者等との取引について、経過措置の対象となる課税仕入れの合計額が一定額を超えると、超えた分には経過措置を使えません。上限額は、課税期間(消費税を計算する単位となる期間。法人なら原則として事業年度)の開始時期に応じて次のとおり定められています。
| 課税期間 | 金額(税込) |
|---|---|
| 2024年10月1日から2026年9月30日までの間に開始する課税期間(令和6年10月〜令和8年9月) | 10億円 |
| 2026年10月1日以後に開始する課税期間(令和8年10月〜) | 1億円 |
注意したいのは、金額を積み上げる単位が課税期間ではなく「その年(個人事業者)またはその事業年度(法人)」だという点です。課税期間を3か月や1か月に短縮する特例を届け出ている場合でも、判定は年または事業年度の通算で行います。課税期間は、10億円と1億円のどちらの上限が適用されるかを決める役割です。
上限を超えた場合でも、経過措置を使えなくなるのは超えた部分だけで、その部分は控除できる割合が0%になります。その取引先からの課税仕入れが全額まとめて対象外になるわけではありません。ただし、どの取引を超過部分とするかの具体的な配分方法は国税庁からは示されていません。同一の免税事業者等からの課税仕入れ(税込。非課税仕入れは含みません)が上限に近づきそうな取引先については、期中から累計額を把握したうえで、処理方法を顧問税理士に確認しておくことをおすすめします。
出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問113(注)(令和8年4月改訂)(最終確認日: 2026-08-06)
免税事業者からの仕入れをどう仕訳するか、帳簿の摘要をどう書くかなど、経過措置を使うときの計算と記帳の実務は別の記事で詳しく解説しています。
●インボイス制度の経過措置に関する記事はこちら
経過措置の対象になる請求書を受け取ったときの実務チェックリスト
免税事業者等から請求書を受け取ったとき、経過措置を正しく適用するために確認すべきことを5つにまとめました。
| # | 確認すること | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 1 | 登録番号が記載され、公表サイトで有効性を確認できるか | 確認できれば適格請求書として通常どおり処理。記載がない場合や、失効・不一致で確認できない場合は経過措置の検討へ |
| 2 | 区分記載請求書等と同様の5項目が揃っているか | 揃っていなければ経過措置は使えない |
| 3 | 足りない項目があれば追記できるか | 追記できるのは「軽減対象資産の譲渡等である旨」「税率ごとに合計した税込価額」の2つのみ。それ以外が欠けている場合は発行者に再交付を依頼する |
| 4 | 帳簿に経過措置の適用を受ける旨を記載したか | 「80%控除対象」「免」等。記号+欄外注記の方式も可 |
| 5 | 取引日が2026年10月1日以降か | 10月1日以降の取引は70%。帳簿の記載も「70%控除対象」へ切り替える |
このうちステップ1と2は、請求書を受け取った時点でしか行えない確認です。取引先ごとに登録番号の有無が異なり、受領枚数が増えるほど目視での確認とデータ入力の負担は膨らみます。
区分記載請求書の確認と請求書受領の効率化ならTOKIUM
ここまで、区分記載請求書の記載事項、インボイス制度による影響、適格請求書との違い、そして経過措置での使い道を説明してきました。要点は次の3つです。
| # | 要点 |
|---|---|
| 1 | 区分記載請求書は2019年10月から2023年9月末まで使われていた請求書の方式で、現在は適格請求書等保存方式へ移行している |
| 2 | ただし免税事業者等からの仕入れの経過措置では、今も「区分記載請求書等と同様の事項が記載された請求書等」の保存と、経過措置の適用を受ける旨を記載した帳簿の保存が要件になる |
| 3 | 控除できる割合は2026年10月1日に80%から70%へ縮小し、以後50%・30%と段階的に引き下げられ、2031年10月1日以降は原則として控除できない |
インボイス制度の開始以降、経理業務は煩雑化しています。特にインボイス受領側の業務は、登録番号の有無による処理の切り分けに加えて、改正電子帳簿保存法への対応も求められます。
登録番号の有無で処理を分ける確認は、取引先数と受領枚数に比例して増えていきます。手作業のままでは工数が膨らみ続けるため、システム導入も視野に入れて対応方法を検討することをおすすめします。登録番号のデータ化・確認まで含めて、請求書の受領と電子化を任せたい場合は、TOKIUMインボイスもあわせてご検討ください。
よくある質問
今も区分記載請求書を発行してよいですか?
発行しても法令違反にはなりませんが、この方式に沿って発行する意味はすでにありません。区分記載請求書等保存方式は2023年9月末で役割を終えています。適格請求書発行事業者であれば適格請求書(インボイス)を、免税事業者であれば登録番号のない請求書を発行することになります。なお、免税事業者が発行する請求書に区分記載請求書と同じ5項目が記載されていれば、受け取った側が経過措置を適用しやすくなります。
登録番号のない請求書は経費にできないのですか?
経費(損金)にできるかどうかと、消費税の仕入税額控除ができるかどうかは別の話です。登録番号がなくても、事業のための支出であれば経費に計上できます。影響を受けるのは消費税の仕入税額控除のほうです。経過措置の要件を満たせば、2026年9月30日までは80%、同年10月1日からは70%を控除できます。
80%控除はいつまで使えますか?
80%控除は2026年9月30日までです。その後は2026年10月1日から70%、2028年10月1日から50%、2030年10月1日から30%と縮小します。2031年10月1日以降は原則として控除できません。
少額特例と経過措置は何が違いますか?
別の制度です。少額特例は、インボイスの保存がなくても帳簿の保存だけで全額を控除できる制度。一方の経過措置は、免税事業者等からの仕入れについて一定の割合だけを控除できる制度です。少額特例の対象は、基準期間の課税売上高が1億円以下(または特定期間の課税売上高が5,000万円以下)の事業者に限られます。対象になるのは税込1万円未満の課税仕入れで、2029年9月30日までの期間限定の措置です。この期限は令和8年度税制改正でも変更されていません。なお1万円未満かどうかは商品ごとではなく1回の取引の税込金額で判定するため、1万円未満の商品を複数購入して合計が1万円以上になる場合は対象外です。両方の要件を満たす取引では、全額を控除できる少額特例のほうが有利になります。
代表的な請求書受領サービス 「TOKIUMインボイス」は、紙やメール・ウェブシステム経由で届くあらゆる形式の請求書を受領代行し、請求書の確認・処理を電子化するサービスです。
請求書の受け取り・スキャン・データ化・原本管理まですべて代行され、システム上で一元管理できるため、ペーパーレス化と同時に請求書支払いにかける時間を約1/5にまで削減できます。さらに、受け取った請求書はインボイス制度・電子帳簿保存法に対応する形で保管されるため、法対応に関する追加の手間をなくせる点も魅力です。

TOKIUMインボイスは、電子帳簿保存法に対応したシステムの証であるJIIMA認証を受けるだけでなく、認証機関である日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が実際に導入し、利用しているサービスです。
月額費用は、基本利用料(1万円〜)+請求書の件数に基づく従量制で決まります。また、利用できるアカウント数が無制限のため、利用者数が多い場合も追加料金が一切かかりません。したがって、企業規模に関わらず、最小限のコストで請求書業務を効率化できます。
「料金表や機能を詳しく知りたい」という方は、下記より資料をご覧ください。
※すぐにPDF資料をお受け取りいただけます

