電子帳簿保存法への対応は?会社の支払業務を支える重要の業務「請求書の受け取り業務」では何を確認すれば大丈夫?請求書の受け取り時に生じやすい課題も合わせて確認

毎日、会社に送られてくる請求書。郵送されるもの、電子メールに添付されるもの、所定のサイトからダウンロードするもの等々受け取り方もさまざまですね。

この記事では、会社が受け取る請求書について、その流れを分析しながら課題となる点を探っていきます。

請求書の受け取り業務の位置づけ

一般の事業会社では、「請求書」に関する業務は、自社の「請求書発行」業務と他社からの「請求書受け取り」業務に分かれます。

そして資金繰りから見ると、請求書発行業務は入金に、請求書受け取り業務は出金につながります。

請求書を受け取るタイミングは、会社の認識すべき債務の確定時期によって2つのケースに分けられます。

下図ケース1は、定額ですでに支払額が分かっていたり、納品書等などで予め債務が確認できたりする場合です。また、ケース2は通信費、光熱費等従量制料金をはじめ請求書を受け取って初めて債務計上できるもので、どちらも多くみられます。

ここでは、下図水色部分である「請求書を受け取り、内容を確認」する業務においてどのような課題があるかを見ていきます。

請求書の受け取り方法

他社の請求書を受け取り方法は、発生元、受け取り方法から次のように分けられます。

請求書のうち、従業員以外の請求については、さまざまな媒体、受け取り方があります。

多いケースとして、郵送された請求書から銀行振込をする、ダウンロードした請求書金額が指定日に銀行引落しされる等があります。

また、取引先の請求書は交付されず、当社から取引先に対しまとめて支払通知書を交付する(請求レス取引)場合などもあります。

携帯電話の使用料、水道光熱費、インターネット関連費用等々、月々の請求書の数は増え続けているのではないでしょうか?

請求書受け取り時の確認とは?

受け取るべき請求書の受領後、最も気をつけるべき点は「請求内容の確認」であることは誰しも承知でしょう。

請求書を受け取ったら、「誰が」、「何を」確認するのかを明確にしましょう。

請求書の確認者

受け取った請求書は、各部署におけるその購買の担当者が確認します。

残念ながら、会計部門ですべての請求書を確認することはできません。

それは、郵送される請求書の宛名が業務部署となっているだけでなく、サイトで請求書をダウンロードするためにはアカウントを持った者でしかできないからです。さらに、電子メールに添付される請求書の場合はメール受領者でしかわかりません。

請求書の確認内容

各部署の担当者は、商品やサービスなどの状況を確認の後、請求書について次の事項を確認します。

確認事項 確認事項 備考
宛名 正しい部署への請求であるかどうか 各部署が本社会計部門などに委託することもある。
発行事業者名 正しい相手先かどうか 初回の場合は、社内資料と照合。
請求書発行日 発行時期は適正か 発行のタイミングがずれていれば理由を調査。
取引年月日 取引日の認識は当方と一致しているか 決算をまたぐ取引には要注意。また、取引年月日<請求書発行日となるのが一般的。
取引内容や金額 取引内容及び金額が当方の認識と一致しているか 従量制のものは、利用量等を確認。
消費税 消費税は正しいか 計算方法の違いによるものは、端数調整の必要あり。
支払期限 支払期限は適正か 支払期限が迫っている場合などは、社内又は先方との調整が必要
振込口座、振込手数料など 前回と銀行や口座は同じか、振込手数料負担者は誰か 新規や変更の場合は、支払担当へ連絡が必要。手数料は契約書等で確認。
添付資料 請求書面と整合性がとれているか 添付書類も請求書の一部としてまとめる。

これらの点について、担当部署においても不明な点があれば、請求書発行元に問い合わせをします。

また、請求書の様式によって「繰越金」欄のある場合があります。請求書発行時において未入金がある場合にはその金額が繰越金となるので、買掛金などを個別管理している場合は会計部門に確認します。

請求書の添付資料には請求の詳細事項が記載されています。添付資料で請求書面との整合性を確認し、決裁や請求書保存においても、請求書と一つにしておきます。

請求書を受領した後の支払い業務の流れはこちらの記事で詳しく紹介しています→請求書の支払業務には改善の余地がたくさん!請求書の処理を効率化する方法も紹介

請求書受け取りにおいての課題とは?

さて、これら請求書の受け取りについては、専任で担当する営業事務者がいるとは限りません。

特に繁忙期と請求書の受け取りが重なると購買担当者には相当な負荷がかかります。

ここで改めて請求書受け取りにおいては次のような課題があると考えられます。

受領媒体(受け取り方法)の問題

  • 受け取る請求書が紙面や電子データとなり、統一がとれていない。又、書式はさまざま。
  • スキャナ保存適用の場合には、紙の請求書を一定の時期までに電子化する必要がある。
  • メールやダウンロードにより取得した請求書データを所定の位置にアップロードする必要がある。
  • 紙の場合は、請求書や添付資料紛失のリスクがある。資料を糊付け等する手間がかかる。
  • 郵送される請求書は、テレワークには適していない。

社内での受け渡し

  • 受け取る部署が会計部門だけではないため、各部署での確認から支払までに時間がかかる。
  • 複数部門の合算請求書の場合は、部門間で請求内容を照合し合う必要がある。
  • 紙面での請求書から支払申請書起票は、決裁も含め時間がかかる。

その他

  • 郵送で受領の場合、先方のミスでの二重請求を見落とす危険性がある。
  • 一定の業務における請求書確認は属人的になってしまう。
  • 紙媒体の運用を続ける限り、「ペーパーレス化」、「脱ハンコ」は難しい。
  • 各業務部署で債務計上する場合は、入力ミスが起こりうる。

結果的に、本来は月1、2回で済ませたい振込処理も、イレギュラー対応せざるを得ない状況が生まれる場合が少なくありません。

また、令和5年(2023年)10月からは適格請求書等保存方式(インボイス制度)が開始されます。適格請求書が導入されると確認事項が増えるなど、経理部の業務負荷が増大することが予想されます。請求書の受け取り業務をミスなく効率よく進めるためにも、課題を整理し対応を進めていくのがよいでしょう。

※インボイス制度についてはこちら→ 国税庁|特集 インボイス制度

まとめ

「請求書を受け取り、確認をするだけ」と捉えがちな業務に見えても、会社の支払業務を支える業務です。

支払業務は、会社の資金繰りにあたって最も重要な要素でありながら、請求書の取りまとめがスムーズに行っていない場合には、多くの業務時間を費やすこととなってしまいます。

できれば、現在の運用を大きく変えることなく、ペーパーレス化、脱ハンコをクリアし、さらなる効率化目指したいところです。

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受取請求書の業務効率化システム5選を徹底比較!請求書処理の課題も整理!

この記事を監修した人

税理士プロフィール写真

税理士・CFP岡 和恵

大学卒業後、2年間の教職を経て専業主婦に。システム会社に転職。 システム開発部門と経理部門を経験する中で税理士資格とフィナンシャルプランナー資格を取得。 2019年より税理士事務所を開業し、税務や相続に関するライティング業務も開始。図解などを多用したわかりやすい記事を心掛けています。

岡和恵税理士事務所:https://oka07.work/