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事業活動において、設備投資は不可欠な要素です。その中でもリースは、初期費用を抑えながら必要な資産を利用できる有効な手段として多くの企業に活用されています。しかし、リース取引には消費税が深く関わっており、その仕組みや会計処理は複雑に感じられるかもしれません。
本稿では、リース取引における消費税の基本から、新リース会計基準の影響、そして再リースや契約解除時の注意点までを網羅的に解説します。この記事を読むことで、リース取引と消費税に関する理解を深め、適切な会計処理と税務対応を行うための一助となれば幸いです。
リース取引における消費税の基本と重要ポイント

日本における消費税は、物品の販売やサービスの提供に対して課される税金であり、原則として、事業者が行うリース取引においても例外ではありません。リース料は、一般的に消費税の課税対象となりますが、その税率や課税のタイミングは、リース契約の種類や契約が締結された時期、そして関連する税法によって細かく定められています。
特に、2019年10月1日に消費税率が8%から10%に引き上げられたことと、その際に設けられた経過措置は、リース取引における消費税の取り扱いを複雑にする要因となっています。そのため、事業者はこれらの変更点を正確に理解し、自社のリース契約に適切な税率を適用する必要があります。リース契約を結ぶ際には、契約日だけでなく、リース期間の開始日(物件の引き渡し日や借受日)が消費税率の適用を判断する上で重要な要素となることを覚えておく必要があります。
まず、リース取引の消費税の要点(仕入税額控除=仕入れ等で支払った消費税を、納める消費税から差し引くこと、をいつ行えるか)を種別ごとに整理すると、次のとおりです。詳細な理由と例外は、以降の各章で解説します。
| リース種別・処理 | 税務上の扱い | 仕入税額控除のタイミング | インボイス(2023/10/1以降に開始した取引) |
|---|---|---|---|
| ファイナンス・リース(売買処理) | 資産の売買 | リース開始(引渡し)時に一括控除 | 開始時にリース料総額の適格請求書が必要 |
| 所有権移転外ファイナンス・リース(中小企業等で賃貸借処理) | 税務上は売買 | 支払の都度、分割控除も可(原則は一括) | 開始時に交付された1枚を保存すればよい |
| オペレーティング・リース | 資産の賃貸借 | リース料支払の都度、控除 | 支払の都度、適格請求書が必要 |
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新リース会計基準が消費税に与える影響 改正前後の比較

近年、リース会計基準は大きな変革期を迎えています。特に、新しいリース会計基準の導入は、企業の財務諸表に大きな影響を与えるだけでなく、消費税の取り扱いにも変化をもたらす可能性があります。ここでは、新リース会計基準が消費税にどのような影響を与えるのか、改正前と比較しながら具体的に解説していきます。
新リース会計基準導入による消費税の取り扱いの変化
新しいリース会計基準の導入により、リース取引の会計処理は大きく変わりました。従来のオペレーティング・リースは、賃貸借処理としてリース料が費用計上されていましたが、新基準では、原則として全てのリース取引が使用権資産(借りて使う権利を資産とみなしたもの)とリース負債として貸借対照表に計上(オンバランス)されることになりました。
なお、正確には、日本の新リース会計基準は企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」(2024年9月公表)であり、IFRS第16号を全面適用したものではなく、日本の実務に合わせて定められたものです。原則としてすべてのリースを資産計上しますが、短期リース(原則12か月以内)や少額リースには、資産計上せず費用として処理できる簡便的な取扱いも認められています。強制適用は2027年4月1日以後開始する事業年度から、早期適用は2025年4月1日以後開始する事業年度から可能とされています。6月決算など、猶予が残る決算月の企業では、自社の適用開始時期を決算月から逆算して確認しておくことが重要です。 出典:企業会計基準委員会(ASBJ)企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」(最終確認日:2026年8月5日)
結論として、新リース会計基準は会計上の基準であり、消費税の課税・控除の取り扱いが新基準の適用によって変わることはありません。消費税法上のリース取引は、法人税法第64条の2に規定するリース取引の定義で判定されるため、会計上オンバランス化しても、税務上のファイナンス・リース(資産の売買として扱われる取引)はリース開始(引渡し)時に一括で仕入税額控除(事業者が仕入れ等で支払った消費税を、納める消費税から差し引くこと)、オペレーティング・リース(賃貸借として扱われる取引)はリース料の支払の都度に控除する、という従来どおりの取り扱いが維持されます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6163 リース取引についての消費税の取扱いの概要(最終確認日:2026年8月5日)
会計上は、これまで賃借料(費用)として処理していたオペレーティング・リースが、使用権資産の減価償却費とリース負債の利息費用へと表示が変わります。ただし、税務上のリース区分が変わらない限り、損金に算入される金額は申告調整によって従来どおりに整えられるため、課税所得への影響は原則として生じません。会計上の資産計上と、消費税の控除タイミングは切り分けて管理することが実務上のポイントです。
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旧リース会計基準下での消費税の取り扱い
旧リース会計基準の下では、リース取引は主にファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類され、それぞれ消費税の取り扱いが異なっていました。ファイナンス・リースは、原則として売買取引と同様の扱いを受け、リース資産の引渡し時にリース料総額に対する消費税が一括で仕入税額控除の対象となるのが一般的でした。ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引で賃貸借処理を選択している場合には、リース料の支払日に基づいて分割で仕入税額控除を行うことも認められていました。
一方、オペレーティング・リースは、賃貸借取引として扱われ、リース料の支払いの都度、その支払った金額に対応する消費税が仕入税額控除の対象となっていました。つまり、リース期間にわたって分割で消費税の控除が行われる仕組みでした。このように、旧基準ではリース取引の種類に応じて消費税の取り扱いが明確に分かれていましたが、新基準の導入により、特にオペレーティング・リースにおいては、会計処理の変更に伴い、消費税の取り扱いにも新たな管理が必要となる可能性があります。
| 側面 | 旧リース会計基準 | 新リース会計基準 |
|---|---|---|
| オペレーティング・リース|会計処理 | 賃貸借処理(オフバランス) | 原則として使用権資産・リース負債を計上(オンバランス) |
| オペレーティング・リース|消費税 仕入税額控除のタイミング | リース料支払い時 | リース料支払い時に分割控除(ただし、使用権資産の管理が必要) |
| ファイナンス・リース|会計処理 | 原則として売買処理(オンバランス)、一部賃貸借処理も可 | 原則として使用権資産・リース負債を計上(オンバランス) |
| ファイナンス・リース|消費税 仕入税額控除のタイミング | 原則としてリース開始時に一括控除、賃貸借処理の場合は分割控除も可 | 税務上のファイナンス・リースはリース開始時に一括控除 |
参考:TKCグループ「第4回(最終回) 消費税への影響と留意点」(最終確認日:2026年8月5日)
リース契約の種類と消費税 ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの違い
リース取引における消費税の取り扱いを理解する上で、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの違いを把握することは非常に重要です。これらのリース契約の種類によって、会計処理だけでなく、消費税の課税方法や仕入税額控除のタイミングが異なるためです。
ファイナンス・リース契約における消費税の取り扱い
ファイナンス・リース契約は、リース期間が満了する際にリース物件の所有権が借手(レッシー)に移転するか、またはリース期間中に実質的に物件の経済的価値を享受し、かつ物件の使用に伴う費用を負担するリースと定義されます。税務上、ファイナンス・リース取引は原則として資産の売買があったものとして取り扱われます。したがって、消費税の取り扱いも売買取引に準じ、リース物件の引渡しがあった日の属する課税期間において、リース料総額に対する消費税が一括で仕入税額控除の対象となるのが原則です。
ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引については、中小企業会計指針を適用している場合や、重要性の乏しいリース取引など一定の要件を満たす場合には、賃貸借処理が認められており、その場合にはリース料の支払日に基づいて分割で仕入税額控除を行うことも可能です。
オペレーティング・リース契約における消費税の取り扱い
オペレーティング・リース契約は、ファイナンス・リースに該当しないリース取引を指します。一般的に、リース期間が物件の耐用年数よりも短く、リース期間満了時に物件が貸手(レッサー)に返還されるケースが多いです。税務上、オペレーティング・リース取引は資産の賃貸借として取り扱われます。したがって、消費税の取り扱いも賃貸借取引と同様に、リース料の支払いの都度、その支払った金額に対応する消費税が仕入税額控除の対象となります。
つまり、リース期間にわたって分割で消費税の控除が行われることになります。新リース会計基準の導入後も、税務上はオペレーティング・リース取引は引き続き賃貸借処理を行うと考えられており、消費税の取り扱いも基本的に維持される見込みです。
以下の記事では、リース取引の会計処理や仕訳のポイントについて解説していますので参考にしてください。
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消費税率の変動とリース契約への影響 過去から現在まで
日本の消費税率は、過去に何度か改正されており、その変動はリース契約にも影響を与えてきました。特に、2019年10月1日の消費税率10%への引き上げは、多くのリース契約に影響を及ぼしました。
2019年10月1日以降のリース契約と消費税率
2019年10月1日以降に新たに締結されたリース契約については、原則として新しい消費税率10%が適用されます。これは、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースのどちらの契約にも共通する原則です。ただし、契約内容によっては、後述する経過措置が適用される場合もあります。リース契約を締結する際には、契約日だけでなく、リース期間の開始日(物件の引渡し日や借受日)が税率を決定する重要な要素となるため、注意が必要です。
経過措置と旧税率の適用 特定のケースを解説
2019年10月1日の消費税率引き上げに際しては、一定の条件を満たすリース取引については、旧税率(8%または5%)が引き続き適用される経過措置が設けられました。
例えば、2014年4月1日から2019年9月30日までに引渡しを受けたリース資産について、所有権移転外ファイナンス・リース取引で賃貸借処理を行っている場合には、2019年10月1日以後の支払リース料についても旧税率である8%が適用されます。また、オペレーティング・リース取引についても、一定の要件を満たす場合には、資産の貸付に係る経過措置が適用され、旧税率が適用されることがあります。具体的には、2019年3月31日以前に契約し、2019年9月30日までに貸付けを開始したオペレーティング・リース契約については、10月1日以降も8%の税率が適用される場合があります。
ただし、ファイナンス・リース取引で売買処理を行っている場合は、「資産の売買」とみなされるため、原則として経過措置の対象とはなりません。この場合、リース開始日(物件の借受日)が2019年9月30日以前であれば旧税率が、2019年10月1日以降であれば新税率が適用されます。
このように、消費税率の変動とリース契約への影響は複雑であり、契約の種類や締結時期によって適用される税率が異なります。事業者は、自社のリース契約の内容をしっかりと確認し、適切な税率を適用することが重要です。
| 期間 | 消費税率 | 主な出来事/適用 |
|---|---|---|
| 2019年9月30日まで | 8% | |
| 2019年10月1日以降 | 10% | 新たに締結されたリース契約に原則適用 |
| 2014年4月1日~2019年9月30日に引渡し、所有権移転外ファイナンス・リースで賃貸借処理 | 8% | 2019年10月1日以後の支払リース料にも適用 |
| 2019年3月31日以前に契約、2019年9月30日までに貸付け開始のオペレーティング・リース | 8% | 2019年10月1日以降も適用される場合あり(一定の要件を満たす必要あり) |
| リース開始日が2019年9月30日以前のファイナンス・リース(売買処理) | 8% | 2019年10月1日以降も適用 |
| リース開始日が2019年10月1日以降のファイナンス・リース(売買処理) | 10% | |
| リース開始(引渡し・貸付け)が2014年3月31日以前で、旧税率5%当時に課税関係が確定した取引 | 5% | 消費税5%の期間(〜2014年3月31日)に課税・控除が確定した取引。現在、新たに5%が適用される場面は限定的 |
参考:オリックス株式会社「消費税率の引き上げ リース契約はどうなるの?」(最終確認日:2026年8月5日)
再リース、契約解除、および消費税 知っておくべき注意点
リース契約期間が満了した後、同じ物件を再度リースする「再リース」や、契約期間の途中でリース契約を終了する「契約解除」といった状況においても、消費税の取り扱いには注意が必要です。
再リース契約における消費税の取り扱い
リース期間満了後に、同じ物件について再度リース契約を結ぶ場合(再リース)、その再リース契約が開始する日が2019年10月1日以降であれば、原則として新しい消費税率10%が適用されます。これは、再リースが新たなリース契約とみなされるためです。
ただし、元のリース契約が2019年9月30日以前に締結され、開始されていた場合には、再リース契約の内容によっては旧税率8%が適用されるケースもあります。特に、毎月払いの再リース契約については、元の契約日にかかわらず、再リース開始日が2019年10月1日以降であれば、新税率10%が適用されることが一般的です。
自動更新条項のあるリース契約の場合、契約更新日に注意が必要です。2019年3月31日までに自動更新された場合は、経過措置の対象となり次の更新まで8%の税率が適用されますが、4月1日以後から9月30日までに自動更新された場合は、経過措置の対象外となり、9月30日までは8%、10月1日以後は10%の税率が適用されます。再リース契約を結ぶ際には、適用される消費税率についてリース会社に事前に確認することが重要です。
リース契約の途中解除と消費税の取り扱い
リース契約期間の途中で契約を解除する場合、原則としてファイナンス・リース契約では中途解約はできません。ただし、例外的に残りのリース料(残債)を支払うことで解約が認められる場合があります。この場合、支払うべき残債や、解約に伴い発生する違約金には、原則として契約解除時点の消費税率が適用されます。リース物件の陳腐化などにより、賃貸人と賃借人の合意に基づき契約解除となる場合、残存リース料の取り扱いは、リース物件の返還があった時において、資産の譲受けの対価として扱われることがあります。
オペレーティング・リース契約の場合、中途解約が可能な契約もありますが、その際に違約金が発生することがあります。違約金の消費税の扱いは、その性質によって異なります。単なる損害賠償金として位置づけられる場合は不課税となることが多いですが、実質的に残存リース料の一部とみなされる場合は課税対象となることがあります。
また、リース期間中に消費税率が変更された場合でも、リース料の税率は原則としてリース開始時の税率が適用されますが、中途解約時の残債や違約金については、解約時の税率が適用される可能性があるため、注意が必要です。
なお、売買処理を行っているファイナンス・リースでは、リース開始(引渡し)時にリース料総額の消費税の課税関係がすでに完了しているため、中途解約で支払う規定損害金が損害賠償金の性質であれば、原則として消費税は課されません(不課税)。一方、実質的に残存リース料の精算に当たる部分は課税対象となる場合があります。個別の契約内容によって取り扱いが分かれるため、リース会社や税理士に確認することをおすすめします。
インボイス制度(適格請求書等保存方式)とリース取引への影響

出典:TOKIUM インボイス制度とは?経理業務に与える影響をわかりやすく解説【図解】
2023年10月1日から開始されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、リース取引における消費税の仕入税額控除にも影響を与えています。インボイス制度の下では、事業者が消費税の仕入税額控除を行うためには、原則として、取引の相手方(リース会社)から交付された適格請求書(インボイス)の保存が必要となります。
ファイナンス・リースにおけるインボイスの取り扱いと注意点
ファイナンス・リース取引は、税務上、資産の売買として取り扱われるため、原則としてリース開始時にリース料総額に係る消費税が一括で仕入税額控除の対象となります。したがって、リース会社は、リース開始時にリース料総額を記載した適格請求書を交付する必要があります。
ただし、2023年9月30日以前にリースが開始されたファイナンス・リース取引については、10月1日以降のリース料の支払いに対する仕入税額控除のために、改めてインボイスの交付は不要とされています。これは、リース開始日に資産の譲渡が完了していると考えられ、消費税の課税関係も既に完了しているためです。
なお、中小企業などが所有権移転外ファイナンス・リース取引について賃貸借処理を選択し、リース料の支払日に基づいて分割で仕入税額控除を行っている場合でも、税務上は売買取引として扱われるため、同様に10月1日以降の支払いに対するインボイスは不要となります。
オペレーティング・リースにおけるインボイスの取り扱いと注意点
オペレーティング・リース取引は、税務上、資産の賃貸借として取り扱われるため、2023年10月1日以降に支払うリース料について仕入税額控除を適用するためには、リース会社から適格請求書(インボイス)の交付を受ける必要があります。これは、リースが開始された時期(2023年9月30日以前か以後か)にかかわらず、適用されます。
リース会社から交付されるインボイスの形式は、リース会社によって異なり、「お支払明細表」や「請求書」などが該当します。契約書に適格請求書の記載事項が全て含まれている場合は、その契約書と支払いを証明する書類(通帳のコピーなど)を合わせて保存することで、仕入税額控除が認められる場合もあります。オペレーティング・リースの場合は、リース料の支払いごとに仕入税額控除を行うため、原則として毎回の支払いに対応したインボイスが必要となる点に注意が必要です。
リースにかかる税金の全体像 消費税・法人税・償却資産税の関係
ここまで消費税を中心に見てきましたが、リース取引に関係する税金は消費税だけではありません。消費税・法人税・償却資産税・印紙税が、それぞれ異なる観点でリース取引に関わります。全体像を押さえておくと、部門をまたいだ確認や社内説明がスムーズになります。
| 税金 | リース取引での主な論点 | 本記事での扱い・関連記事 |
|---|---|---|
| 消費税 | 仕入税額控除のタイミング(種別で異なる)・インボイス対応 | 本記事で詳述 |
| 法人税 | リース料の損金算入、使用権資産の減価償却の考え方 | → 関連記事:リースの減価償却 |
| 償却資産税 | 所有権移転外リースで、申告義務が貸手・借手のどちらにあるか | → 関連記事:リースと償却資産税 |
| 印紙税 | リース契約書が印紙税の課税文書に当たるかどうか | 契約金額・契約類型により判断 |
本記事のテーマである消費税については、前章までのとおり、種別(ファイナンス/オペレーティング)と処理方法によって仕入税額控除のタイミングが変わります。法人税(減価償却)や償却資産税の詳細は、以下の関連記事もあわせてご確認ください。
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まとめ
本稿では、リース取引における消費税の基本から、新リース会計基準の影響、消費税率の変動、再リースや契約解除時の注意点、そしてインボイス制度との関連までを詳しく解説してきました。リース取引は、事業活動において重要な役割を果たす一方で、消費税の取り扱いは多岐にわたり、複雑な側面も持ち合わせています。
新リース会計基準の導入は、リース取引の会計処理を大きく変えますが、消費税・法人税など税務上の取り扱いは従来のリース税制が維持されます。会計上のオンバランス化と、消費税の控除タイミングは切り分けて管理することが重要です。また、消費税率の変動やインボイス制度の開始など、税制の変化は常にリース取引に影響を与えるため、最新の情報を把握し、適切に対応することが求められます。
事業者の皆様におかれましては、本稿で得られた知識を基に、自社のリース契約の内容を改めて確認し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることで、リース取引と消費税に関する正しい理解を深めていただければ幸いです。正確な理解と適切な処理は、税務上のリスクを回避し、健全な事業運営に繋がるものと信じます。
とりわけ、上場・連結対象や多拠点でリース契約が多数にのぼる企業では、契約書の保管や更新期限の管理に加え、消費税率・インボイス対応といった税区分の管理を手作業で続けると、確認漏れや処理ミスのリスクが高まります。契約情報を一元管理し、更新期限や必要書類の確認を効率化する仕組みを整えておくと、新リース会計基準への対応とあわせて、消費税やインボイスの対応漏れも防ぎやすくなります。契約管理の効率化を検討されている方に向けて、契約書の期限管理・全文検索・更新アラートなどをまとめて行える仕組みの機能・メリットをまとめた資料もご用意しています。ご検討中の方は、あわせてご確認のうえお気軽にお問い合わせください。
「TOKIUM契約管理」は、契約書管理の煩雑さを解消し、効率化を実現するクラウド型サービスです。
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出典:TOKIUM契約管理
TOKIUM契約管理は、全文検索機能や契約更新アラート機能、約540万社以上の企業情報が登録されたデータベースと連携した取引先情報管理など、多彩な機能を搭載しています。
詳細については資料をご覧いただき、TOKIUM契約管理がどのように契約業務を変えるのかをぜひご確認ください。
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リース消費税に関するQ&A 読者の疑問に答えます

リース期間中に消費税率が変更された場合、リース料の消費税率はどうなりますか?
原則として、リース料に含まれる消費税率は、リース契約が開始した日(物件の引渡し日または借受日)時点の税率が適用され、リース期間中に税率が変更されても、その税率がリース期間満了まで適用されます。
これは、引渡し時に課税関係が確定するファイナンス・リース(売買処理)や、経過措置の要件を満たすオペレーティング・リースに当てはまる考え方です。経過措置に該当しないオペレーティング・リースは、リース料の支払時点の税率が適用されるのが原則となる点にご注意ください。
リース料の中に利息相当額が含まれている場合、その部分にも消費税はかかりますか?
リース料のうち、利息に相当する部分とそれ以外の部分が明確に区分表示されている場合には、利息に相当する部分は消費税の課税対象とはなりません。
免税事業者がリース契約を結んだ場合、消費税について何か注意すべき点はありますか?
免税事業者は消費税の申告・納税を行わないため、そもそも仕入税額控除の仕組みを使うことができず、リース料に含まれる消費税を控除したり還付を受けたりすることはできません(仕入税額控除と還付は別の仕組みですが、いずれも適用外です)。ただし、リース料は経費として計上できるため、所得税や法人税の計算には影響します。なお、課税事業者を選択すれば仕入税額控除が可能になります。
リース契約に関して、さらに詳細な情報や個別の相談をしたい場合はどうすればよいでしょうか?
リース契約に関する消費税の取り扱いは複雑な場合もありますので、税理士や税務署などの専門機関に相談することをお勧めします。また、国税庁のウェブサイトやリース事業協会のウェブサイトなどでも関連情報が提供されています。
新リース会計基準の導入で、消費税の仕入税額控除のタイミングは変わりますか?
変わりません。新リース会計基準(企業会計基準第34号)は会計上の基準であり、消費税の課税関係は従来どおり税法上のリース取引の区分で判断します。税務上のファイナンス・リース(資産の売買)はリース開始(引渡し)時に一括控除、オペレーティング・リース(賃貸借)はリース料の支払の都度に控除する、という取り扱いが維持されます。 出典:国税庁 タックスアンサー No.6163 リース取引についての消費税の取扱いの概要(最終確認日:2026年8月5日)
2023年10月1日より前に開始した所有権移転外ファイナンス・リース(賃貸借処理)について、10月以降の支払分にインボイスは必要ですか?
改めての交付・保存は不要です。所有権移転外ファイナンス・リースはリース資産の引渡し時に取引全額の適格請求書が交付されたものとして扱われ、賃貸借処理で分割控除している場合も、引渡し時に受け取った請求書を保存すれば控除の要件を満たします。特に2023年10月1日より前に行われた取引の同日以後の支払分は、区分記載請求書等保存方式により仕入税額控除を受けられます。 出典:国税庁 インボイス制度に関するQ&A 問99(最終確認日:2026年8月5日)



